初日、会長にフーバー氏、書記長にライナ氏を選出
109カ国354組織を代表する1000名の代表が参加
コペンハーゲンで2012年6月19日に開催
140カ国5000万人の組織人員を擁する国際産業労働組合「インダストリオール(IndustriALL)の結成大会が2012年6月19日にコペンハーゲンで開幕した。結成大会では、会長、副会長、書記長、執行委員などの役員選出や、運動方針であるアクション・プログラムの採択などを行った。会長にIMF会長であったベルトルド・フーバー氏、書記長にはIMF書記長であったユルキ・ライナ氏が選出された。結成大会では、日本の野田首相からのビデオメッセージも放映され、執行委員としてJCから西原議長が選出されてアジア・太平洋地域の議長役となるなど、日本、JCの役割もますます重視されている。運動方針である「アクション・プラン」についてはライナ新書記長が提案し、議論は翌日に行うことにした。
大会1日目: 大会初日は、フランク・イェンセン・コペンハーゲン市長の歓迎挨拶で始まり、続いてアルヴェ・バッケ北欧産業労連会長が北欧・コペンハーゲンでのインダストリオール結成大会開催を歓迎した。引き続き各GUFを代表してベルトホルト・フーバーIMF会長、センゼニ・ゾクワナICEM会長、島田尚信ITGLWF会長が開会挨拶を行った。
大会各種役員、大会議事規則が承認された後、オーストラリアのジュリア・ギラード首相、日本の野田佳彦首相からインダストリオール・グローバルユニオン結成へのビデオメッセージが上映された。
議題「インダストリオール・グローバルユニオン諸機関の選出」では、執行委員・会長・副会長・書記長・書記次長・会計監査の選出が行われた。各地域代表の執行委員・代理委員候補者氏名は会場スクリーンに映し出されたが、ラテン・アメリカ・カリブ海地域執行委員については、未確認との報告があった。この議題に対して会場からは5名の発言希望があり、中南米の代表からは自分たちの地域への正当な議席配分がなされていないとの主張が行われ、南ア、イタリアの代表からはそれを支持する意見も出された。ユルキ・ライナ書記長はこの問題については昨日各GUFでインダストリオール・グローバルユニオンの規約が承認されていることもあり、投票に伏すしかないと述べ、単純多数決の挙手による投票が行われた。結果は提案リストが承認され、中南米の空席のリストについては執行委員会に委ねられることになった。この採決が出た直後、中南米の代表が抗議の意を表して退場するという騒動が起こった。会長・副会長・書記長・書記次長・会計監査についても候補者が報告され選出された。(*役員リスト別紙参照)
諸機関の選出が終わった時点で、ユルキ・ライナ書記長から中南米代表が退席したことに関して、「彼らにこの会場に戻ってきてもらいたい、規約については明日討議することとして、今夜対応を検討したい」との提案が出された。
引き続き大会は新組織の名称、ロゴマークについて検討し、名称「インダストリオール・グローバルユニオン」と、組織ロゴについて確認した。その際には、ネパールの加盟組織代表が新組織の旗をヒマラヤに掲げてきたビデオが上映された。
「アクション・プラン」に関しては、ユルキ・ライナ書記長が概要を説明し、議論については翌日行う事となった。
会議初日終了前には、ピーター・ウォルドルフ・グローバルユニオン協議会議長、先月選出されたばかりのガイ・ライダーILO事務局長から連帯挨拶が行われた。また議事の間には、シャラン・バロウITUC書記長、グリーンピース代表、米学者、ナイキ副社長、ナポレオン・ゴメス・メキシコ鉱山労組書記長からのビデオメッセージが上映された。
大会開催中、コミュニケーションツールの新たな取り組みとしてソーシャルメディアの利用が呼びかけられ、壇上のスクリーン両脇にはツイッターのメッセージが逐次上映された。