労組ネットワーク、3組織統合問題など論議
フランクフルトで開催
2010年6月10、11日(木・金)にドイツ・フランクフルトのIGメタル本部会議室にてIMF執行委員会が開催された。IMF執行委員および代理委員 22名、オブザーバー約40名に加え、IMF本部および地域事務所から約20名が参加した。日本のIMF-JCからは西原議長が執行委員の立場で、野木事務局次長がオブザーバーの立場で参加した。
主要議題は「書記局報告」「多国籍企業における労働組合ネットワーク」「労働組合権とキャンペーン:迅速な対応と優先諸国(メキシコ、フィリピン等)」「IMF-ICEM-ITGLWF 意思表明フォローアップ」「グローバルユニオン協議会(CGU):3年目のフォローアップ」「財政問題(09年財政報告/2010年加盟費納入免除組合 等)」「運営上の課題(加盟申請/資格停止/執行委員・代理委員)」などであった。
「書記局報告」について西原議長は、各会議等の実施結果が即座にウェブサイトに公開されるように改善されたり、本部への問いあわせにも迅速に回答が来るようになる等の事務局の対応の改善を評価し、スタッフの苦労をねぎらった。一方で「各会議等の年間スケジュールを前年末には示すべき」「地域会議の議題を絞り込んで議論を深めるべき」「地域会議報告にはジェンダー問題は必ず織り込むべき」と注文。これに対してユルキ・ライナ書記長はジェンダーへの言及がなかったことをミスと謝罪するとともに、2011年年間日程を出来る限り本年12月の執行委員会で提案する旨回答した。
「多国籍企業における労働組合ネットワーク」について西原議長は、ガイドライン文中の「企業の関与」の意義は資金提供だけでなく、労使で経営情報や働く者の状況をグローバルに共有し問題意識を共有出来る点にこそあること、また資金提供は日本の労使関係とそれを規定する労組法では相容れない面もあることに言及した。本部は、西原議長他の発言を受け、12月の執行委員会での確認に向けガイドラインの内容を必要に応じて精査することや、国企業による文化の違いを踏まえ、透明かつオープンな進め方をとる旨発言した。またこれと並行して年内にもいくつかのネットワークの会合を進めていくことにも触れた。
また、「IMF-ICEM-ITGLWF 意思表明フォローアップ」について西原議長は、「3組織が統合した後の機構や地域組織、活動のあり方を具体的に議論する段階にある」とし、タスクフォースの設置を歓迎するとともに、「タスクフォースでの検討の結果、統合しないという選択肢もあることを執行委員会の共通認識とすべき」と発言した。最後にライナ書記長から、タスクフォースはあくまで検討するための場であり決定権はない旨説明すると共に、タスクフォースのIMFメンバー11名について発表があった。また、第一回のタスクフォース会合が9月21日に行われる旨も言及した。尚、IMFタスクフォースメンバーは以下の通り;フーバー会長(独)/ブッフェンバーガー副会長(米)/ライナ書記長(北欧)/西原議長(日本)/オーストラリア、インドのいずれかより1名/南ア/アルゼンチン/チェコ/英国/スペイン/北欧