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第163号インダストリオール・ウェブサイトニュース

不十分な賃金提示でオーストリア金属産業の紛争が拡大

2023-11-16

2023年11月16日:11月13日に行われた最新の交渉で11時間に及ぶ協議でも成果がなかったため、労働組合PRO-GEとGPAはオーストリアの金属産業でストを拡大している。


この部門の記録的利益にもかかわらず、使用者側の最新の提示がインフレ率をはるかに下回っていたため、インダストリオール・ヨーロッパ労働組合とインダストリオール・グローバルユニオンに加盟する関連組合は、以前に発表されたストライキの延長を決定した。オーストリア全国の金属加工会社で、11月17日まで少なくとも8時間の臨時1日ストが行われる。ストの目的は、11.6%の賃上げとスト時間分の賃金支払いを要求することである。

7週間に6回の交渉を行い、11月6-8日に400社以上で3時間の警告ストを決行し、集会やバリケードを実施したが、今までのところ満足のいく結果が出ていない。

使用者側の最新の提示はインフレ率に遠く及ばなかったため、組合はこれを拒否した。使用者は2.7%の賃上げに加えて、追加定額昇給130ユーロと一時金1200ユーロを提示していた。代替案として、6.0%の賃上げに一時金1200ユーロを上乗せする案を示してきた。この2つの提示はほぼ同じで、過去12カ月間の平均インフレ率9.6%を大きく下回っている。

使用者は労働者を威嚇しようとして、すでに解雇すると脅しているが、組合側は、オーストリアの生活費の高騰を反映する賃上げを勝ち取り、国内の金属労働者20万人の適正な生活を確保するために、闘いを続けることができると確信している。

アトレ・ホイエ・インダストリオール・グローバルユニオン書記長は言う。

「労働者は富の創出に貢献しており、自分たちの取り分と人並みの収入を得てしかるべきだ。私たちはオーストリアでスト中の労働者を支持しており、使用者に対し、労使関係モデルを尊重して解決策を見つけるするよう促す」

オーストリアは優れた労使関係制度で知られ、金属産業で最後にストが行われたのは2018年のことである。今年は厄介な例外である。

インダストリオール・ヨーロッパ労働組合のイザベル・バルト共同書記長代理は言う。

「記録的利益にもかかわらず、オーストリアの金属産業の使用者は、購買力の急降下を招くであろう賃金を提示している。これは無責任であり、恥ずべきことだ」

「オーストリアの同僚は、労働者が創出に貢献した富の公平な取り分を求める闘いにおいて、インダストリオール・ヨーロッパ労働組合の連帯・支援を頼りにすることができる。使用者側に対し、理性を取り戻して提示額を改善することによって、紛争に終止符を打ち、勤労者世帯がこの大変な時期に家計をやりくりできるよう支援することを強く促す」

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