開校式
金属労協が主催する、 伝統のユニオンリーダーの登竜門である第48回労働リーダーシップコースが、秋晴れのもと、2016年10月13日(木)の開校式でスタートした。
今回は、北は栃木から南は熊本まで総勢34名の中堅組合役員(内女性1名)が受講した。開校式は、市川佳子事務局次長の司会のもと、古都京都にふさわしく篠笛の奏楽で始まった。
冒頭、香川孝三校長が式辞に立ち、「リーダーシップを高めるこの伝統あるコースで、職場や組合での課題について議論をすると共に、特に、組合員や対経営者に説得力のある話ができるように、プレゼンテーション能力の向上と、組合員へのサービスを円滑にするためのコミュニケーション能力の向上に励んでほしい。健康を維持して最後までがんばってほしい」と激励した。
次いで、名誉校長である松岡敬同志社大学学長が挨拶された後、主催者を代表して相原康伸議長が挨拶に立ち、「我々は労働組合として、より良い職場をつくることに専念し、生産性を高め、働きがいのある職場をつくることが、より良い社会をつくることにつながると信じて活動してきた。しかし、現在は、豊かな職場をつくることが、果たして豊かな社会をつくることにつながっているのか、実感を持ちにくい状況となっている。産業と社会をつなぐ私達労働組合の役割について、このコースの期間を通じてもう一度考える時にしてほしい。このコースを修了したら、是非このコースで得たことを自身の組合に帰って、伝えていってほしい」等と述べた。
続いて、来賓として厚生労働省の酒光一章総合政策・政策評価審議官が挨拶に立ち、「日本の労働運動を長い間、牽引されてきた金属労協の背景には、1967年から続いている、この労働リーダーシップコ-スに代表される人の育成を大事にする伝統があったと言える。是非、実のある研修となるように祈っています」と激励されると共に、労働行政の現下の取り組み課題について述べられた。
次に、自らも第35回コースの修了生である山本一志関西ブロック代表が挨拶に立ち、「17日間の合宿を通じて、自らを考える時間を持つと共に、より濃密な人間関係を築いてほしい。そして何かに挑戦する期間としてほしい。みんなで励まし合いながら、最後まで元気にがんばってほしい」と激励した。続いて、石田光男副校長が挨拶に立ち、「ゼミでの議論をきれいにまとめることよりも、仲間とどれだけ真剣に議論したかが大事である。講師も受講生と一緒になって、考え議論していきたい。楽しい充実した期間にしていきたい」と述べた。最後に受講生を代表して住友電工労組横浜支部の山本圭吾さんが受講生宣誓を行い開校式を終了した。
開校講演
この後、開校講演として「これからの労働運動とリーダー像」と題して、相原議長から、①労働運動が果たしてきたもの、②時代を創っていく労働運動の任務、③グローバル化の進展と労働運動の可能性、④新たな労働運動とリーダー像を中心に講演した。その中で、「協調領域と競争領域」、「技術革新と人間性」、「職場の合意形成」、「ジェンダーバランスの今後」、「2017年闘争について」などについて考え方を述べた。
オリエンテーションなど
午後からは、オリエンテーションの後、高橋関西セミナーハウス元主事を講師にグループ形成を行った。
晩は、夕食交流会のあと、全体集会を行い、全員で自己紹介を行った後、実行委員会を形成する各ゼミの班長・副班長を互選し、級長に、全本田労連の涌井貴宏さん(香川ゼミ)を選出した。その他、各担当を決めた。第1回実行委員会の後、全員でロビーに集い、交流を深め合った。