第48回定期大会

議長 西原浩一郎
来賓挨拶【IMF本部】

スーパーユニオンJCの力発揮し
アジア地域のIMF加盟組合の
ネットワークの 構築と活用で、
諸課題の解決を


 

 

鎌田 普 IMF書記次長

 

皆さんおはようございます。IMFに派遣されてから34年間というのは非常に早く過ぎて、まったく昨日のような感じですが、今日までIMFで何とかやってこられたのは、やはりIMF−JCの皆様の力強いサポートがあったからこそです。まずもってIMF-JCの皆様に心から感謝申しあげたいと思います。IMF-JCの皆様のIMFの活動に対する深いご理解と、IMF活動に対する積極的な参加は、JC結成以来一貫したものであります。JC本部、加盟産別、企業連、単組の皆さんが、IMFの活動に、いつも積極的に参加されていることに対しまして心から感謝申し上げたいと思います。

IMF-JCはIMFの中のスーパーユニオン

先ほどライナ書記長からも話がありました通り、JCはIMFの中で非常に大きな組織です。少しきな臭い話ですが、お金の面で言いますと、会費納入人員が最大の組合がドイツの金属労組で200万人。そして2番目がJCで150万人です。実は会費納入人員が50万人以上の組織というのは全世界でこの2つの組織しかないのです。後は皆50万人以下ということで、IMF−JCはIMFの中で、まさにスーパーユニオンであり、飛びぬけて大きな組織なのです。

ですから財政面だけではなくて、活動面でもJCの果たすべき役割、責任というのは非常に大きなものがありますし、それからアジアの組合、世界の組合がJCをやはりそのように見ているのです。先ほどこの点については、西原議長から金属労協がIMF運動の一躍を担ってIMFにおける責任と役割をしっかり果たすというお言葉がありましたので、大変心強く思っているところです。

JCのサポートのお陰でIMF書記次長に選出

IMF−JCのポジションについての例なのですが、5月の世界大会でのことですが、今回の世界大会に至るまで書記次長のポストというのはずっと任命制でしてが、今回の世界大会の前にいろいろ議論がありまして、規約を改定して書記次長も選挙で選ぶことになりました。

私は何も準備をしていなかったので、これは困ったなと思ったのですが、やはりJCの皆さんの強力なバックアップのお陰で、何事も無く、無事に書記次長に選出をされたのです。ここで改めて皆さんに心から御礼を申し上げたいと思います。

先ほどライナ書記長からIMFの活動の優先課題について説明がありましたので、私からは重複することは避けたいと思います。ひとつだけ付け加えますと、やはりネットワークの構築と活用が非常に重要だと思います。ネットワークといえば、具体的には、多国籍企業の組合間のネットワークづくり、それからアジア地域で言えば、アジア太平洋地域を網羅するIMF加盟組合間のネットワーク構築がより重要だと思います。そして、ネットワークを構築するだけでなく、そのネットワークを絶えず活用して、様々な課題を一つひとつ解決していくことが大切だと思います。

このネットワークの構築と活用には、非常に多くの人的資源が要ります。このことにぜひ皆さん資源を割いていただいて、このアジア太平洋地域のIMF加盟組合のネットワークの構築と活用によって、海外の労使紛争の未然の防止や連帯の推進、組織化の推進といったようなことが実現していけると確信しています。

以上、非常に雑ぱくですが、私の挨拶とさせていただきます。ともにまた頑張りましょう。よろしくお願いします。(拍手)

鎌田 普(かまた・ひろし)氏

1972年:IMF−JC事務局に入局。調査部で国際的な賃金・労働条件の比較などの仕事に従事。
1975年:IMF本部へ派遣。以降、現在まで34年間IMF本部に勤務。
 この間、特別企画部長をはじめ、自動車、航空宇宙、電機・電子、事務技術職などの各種産業担当部長を歴任。
1995年:IMFシニアエグゼクティブオフィサーに就任、地域組織機構、地域事務所、財政・人事、総務を担当。
2005年6月:第31回IMF世界大会で、IMF書記次長に任命。
2009年5月:第32回IMF世界大会で、IMF書記次長に選出。