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ラテン・アメリカ:ラテン・アメリカ地域で活動する主要多国籍自動車組立会社の労働組合活動家が今月初めにブラジルのサンパウロで会合を開き、自分たちが直面している共通の課題について討議するとともに、集団対応・行動を提案した。 この会合では、ロン・ブルーム国際金属労連(IMF)自動車担当部長が報告し、「討議の結果、過去10年間に実施されたネオリベラル政策が、域内の多くの場所で労働者とその家族、地域社会に悲惨な影響を及ぼしていることが明らかになった」と述べた。経済成長の鈍化が主な原因で主要市場の自動車販売が減速し、その結果、主要製造地域の一部では組立設備が十分に活用されていない。報告によれば、多国籍企業はレイオフ、アウトソーシング、常勤労働者から一時・臨時労働者への雇用転換を中心とする戦略を実施しようとする試みを強化している。 この第2回IMFラテン・アメリカ自動車会議にアルゼンチン、ブラジル、コロンビア、チリ、メキシコ、ウルグアイ、ベネズエラから出席した60人近くの代表は、1年前に始まった努力を続行し、地域全体に及ぶ自動車労働組合活動家ネットワークの確立・強化を目指した。このネットワークは、相互支援、情報交換、共同戦略の立案、その他の種類の国際労働者連帯を促進するうえで重要な役割を果たすことができる。 米州自由貿易圏(FTAA)案に関する発表・討議の結果、代議員が署名した四つの宣言のうちの一つが採択された。FTAA宣言は以下のとおり決議していた。 ● 経済的・社会的不平等が蔓延し、労働・社会・環境保護を確立していない国々の間の合意を受け入れない。 ● 意識高揚キャンペーンを強化・拡大する。 ● 一般協議メカニズムを計画し、自分たちの生活に影響を及ぼす問題について決定する人々の権利を保障する。 ● 半球の金属労働者のために行動・戦略を調整しながらIMF活動を続行する。 代議員はメキシコ・プエブラのフォルクスワーゲン労働者との連帯を表明し、VW経営陣に対し、組合指導部を再建するための選挙プロセスに介入しないこと、自由な民主的選挙を保証することを要求した。参加者らは、コロンビア国民との全面的連帯も宣言し、労働組合活動家に対する暴力をなくす責任を果たすよう同国政府に要求した。最後に、この会議はウルグアイのボグナー(Bognor)労働者を支援し、同社経営陣に対して、IMF加盟組合と締結した協約を完全に守り、元オフェラル(Oferal)労働者を差別せずに再統合するとともに、組合との対話を続け、組合と協力しながら再訓練コースを実施するよう要求した。 会議を主催した加盟組織が、域内の自動車産業を対象とする重要な行事を報告した。全国金属総連合(CNM/CUT)は全国金属労働者総連合(CNTM)とともに、自動車部門労働者を対象とする全国労働協約の締結を目指す。フェルナンド・ロペスCNM/CUT会長・IMF執行委員は会合出席者に、2003年10月に始まる合同戦略で以下の4大目標の達成に焦点を当てると語った。 ● 1,200レアルの全国最低賃金を設定すること。 ● 週労働時間を44時間から36時間に短縮すること。 ● 協約基準日を9月1日に統一すること。 ● さらなるアウトソーシングに抵抗し、そのような措置をめぐって交渉すること。 [2003年9月25日] |