IMFニュースブリーフ

アップルドア労働者が解雇される

イングランド最古の商船製造会社で働く労働者が、会社側による操業の終了に抗議して造船所を占拠している。


イギリス:
10月1日現在、アップルドア造船(Appledore Shipbuilders)で雇用される550人を超える労働者には、もはや仕事がない。同社は150年にわたって造船事業に従事してきたが、9月30日に操業を停止した。
 労働者は9月に、ノース・デボンのトーリッジ川沿いにある造船所が月末に閉鎖されることを知ると、雇用を守るために座り込みに入った。労働者らは、すでに15週間前から労働時間を短縮され、賃金の75%しか受け取っていなかったが、そんな中で会社側は操業終了の決定を発表した。
 労働者らはまだ造船所を占有しているが、給付や法定退職手当を受け取れるように管財人の立ち入りは認めている。この造船所の労働者を代表する組合(GMB、Amicus、運輸一般労働組合)は、管財人と交渉するとともに、何としても生活資金が必要な労働者への現金支給を計画している。
 アップルドア造船は、イギリスに残ったわずか二つの商船メーカーの一つである。同社が400年にわたって造船事業に従事してきた地域から消えれば、現地経済に壊滅的な影響を及ぼすことになり、これはイギリスの製造基盤の大幅な衰退を示すさらなる徴候である。9月11日に労働組合会議(TUC)大会で、アップルドアの労働者を支援する緊急動議が可決され、イギリス政府に同社の積極的援助を要求した。
[2003年10月8日