ベルギーでフォードの雇用削減発表を受けてストライキ
この多国籍自動車メーカーは、コスト削減のためにヘンクの労働者の3分の1以上を削減しようとしている。
ベルギー:ヘンクのフォード・モーター工場で働く自動車労働者は今日(10月2日)、会社側が総勢1万人の労働者の3分の1を超える3,000人分(生産スタッフ2,900人と俸給スタッフ100人)の雇用削減につながる減産を発表したことに抗議して、2日間のストライキに入った。10月1日、フォードのヨーロッパ経営陣は、同社が約束していたヘンクでのフォード・フォーカスの生産を中止すると述べた。
この決定によって、フォード・ヘンク工場の生産事業に関連のある取引先でも600〜900人分の雇用が影響を受ける。
この自動車メーカーとヘンクの労働者を代表する労働組合とは、2002年11月15日に協約を締結していた。この協約は、2004年2月にフォード・トランジットの生産拠点をトルコに移転することと引き換えに、このベルギー工場で3種類のニューモデルを生産し、総額9億ユーロを投資するという内容だった。国際金属労連(IMF)加盟組織のベルギー中央金属キリスト教労組(CCMB)は、総額6億ユーロのフォード・フォーカス・プロジェクトは実施されないだろうと考えている。同労組のトニー・ヤンセン(Tony Janssen)会長は「フォード経営陣は、残り3億ユーロと新型モンデオの生産を保証することができない」と述べた。
フォードはコスト削減を狙って、ほかの場所でも雇用を減らそうとしている。特に、フォードのドイツ事業では年内に労働者の6%に相当する1,700人分の雇用が削減される予定で、北米でも約3,000人分の雇用がなくなる。
マルチェロ・マレンタッキIMF書記長は、これらの雇用削減の知らせを聞いて次のように語った。「組立労働者とサプライヤー労働者の雇用――数万人の家族を養い、全世界で地域社会にきわめて重要な経済的貢献をしている雇用――に対する絶え間ない脅威は、解決策ではありえない。雇用削減を推し進めて投資の約束を反故にするのではなく、公平で持続的な成長を促進し、需要を高める政策が必要だ。IMFは、ヘンクの労働者数千人の雇用と生活を集団で守る非常に重要な闘いにおいて、またフォード・モーターに約束を守るよう要求するうえで、関連組合と連帯する」
最新情報(10月3日):10月6日(月曜日)に24時間ストが実施される。フォード・ヘンクの労働組合は共同声明を発表し、「経営側が、トランジット生産拠点のトルコへの移転とリンクした投資約束に関する自らの言葉を守らなければ、組合側はトランジット・モデルの移転を認めない」と述べた。組合側は、ニューモデル生産への投資と将来の雇用の具体的な保証を要求している。
注:フォード・ヘンク工場の状況に関する最新情報や討議・反応フォーラムについては、ACWリンブルフとホワイトカラー労組LBC-NVKのウェブサイト(どちらもフラマン語)を参照されたい。
[2003年10月2日]
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