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カザフスタンのアルセロール・ミッタルで安全衛生が優先課題に

カザフスタンはじめ世界中のアルセロール・ミッタル事業における安全衛生の改善に、世界規模の委員会が取り組んでいる。


カザフスタン:アルセロール・ミッタル合同世界安全衛生委員会が10月第1週にカザフスタンで会合を開催、現地施設の状況を評価し、2008年6月3日に締結された世界安全衛生協約の実施について議論した。

2008年、カザフスタンではアルセロール・ミッタルの鉄鋼工場で5人、さらに地元の炭坑で38人が死亡し、同社が事業を展開している中で最も危険な国となった。

委員会は現地の組合代表および経営陣と会談し、訪問の一環として同社鉄鋼工場と近くの炭坑1カ所を視察した。委員会は、「地方組合安全衛生委員会の設置や設備近代化プログラムなど、現場ではいくつかの改善が見られるが、全体的に見れば、もっと迅速に変革を進めることができるだろう」と述べた。訪問の終わりに、委員会は以下のとおり勧告した。

●会社側は個人用保護具(PPE)の利用可能性と基準を改善する。

●会社側は組合安全衛生訓練プログラムに資金を供給する。

●現地の労使は労働条件を改善するために共同プロジェクトを実施する。

1950年に設立され、1995年にアルセロール・ミッタルに買収されたアルセロール・ミッタル・テルミタウは、世界有数の総合鉄鋼工場である。旧国有企業で、約5万5,000人を雇用している。

アルセロール・ミッタル合同世界安全衛生委員会は、世界安全衛生協約によって設置され、ラテンアメリカ、全米鉄鋼労組、欧州金属労連、IMF、国際化学エネルギー鉱山一般労連の組合代表と親会社の経営代表者で構成されている。

カザフスタンでの会合開催中、委員会の労働側メンバーは、世界安全衛生協約の実施状況を評価するために、全世界すべての工場の組合指導部を対象とする調査を作成した。委員会は2008年11月にブラジルで開催される次の会合で、2009年の活動を計画するとともに、同社の安全衛生世界行動デー案にも検討を加える。



[2008年10月10日]