金属産業の健全成長、雇用の維持・創出に向けて論議
金属労協三役と政治顧問が出席し、政策研究会開く
金属労協は、2013年2月20日朝、都内で、「政策研究会」を開催した。政策研究会には、金属労協三役と、金属労協政治顧問(衆参国会議員)10名が出席した。会議では、西原議長と大畠政治顧問幹事の挨拶の後、構成5産別会長・委員長から金属産業の現下の産業動向や、直面する政策課題について報告、金属産業の健全成長、雇用の維持・創出に向けて論議、課題克服への協力を要請した。また、昨年12月の衆議院選挙結果を踏まえて、最近の政治情勢についても意見交換を行なった。概要は以下の通り。
◆西原金属労協議長挨拶(要旨)
企業の将来展望を切り拓く基盤は労使の自助努力ではあるが、円高・デフレ脱却、TPP等自由貿易・経済連携協定、環境・エネルギー政策等の政策課題が、金属産業の健全成長、良質な雇用の維持・創出の足かせとなっていることは否定できない。政治状況・政治体制如何に関らず、金属労協は常に金属ものづくり産業に働く者の視点からの政策実現を求めていくし、政治顧問の皆さんには、政策実現に向け引き続きのご理解とご尽力を、あらためてお願いする。
◆大畠彰宏政治顧問幹事挨拶(要旨)
民主党の新執行部の直面する課題は2つある。一つは、民主党への不信感の源となっている党の分裂の問題である。政策の問題についていろいろ論議があったとしても、決まった以上は、心を一つにしてがんばっていきたい。また、もう一つは民主党の立ち位置を明確にするという問題で、これについては、党として綱領を作成することにしている。
◆各産別からの報告「金属産業の産業動向、政策課題について」
金属労協の産業動向・政策課題については、各産別から、大要以下のような報告を行った。
・自動車取得税は廃止となるが、与党は自動車税での財源振り替えを示唆している。また、自動車重量税についても恒久化、道路特定財源化を示唆しており、危機感を持っている。
・国内空洞化防止という点では、最近の円高是正の動きにより、海外からの受注が増加傾向にある。いまの円水準が維持されることを期待している。
・中小企業金融円滑化法が3月末で切れることになり、資金繰りが懸念される。
・行き過ぎた円高が継続してきたことにより、危機的な受注状況となっている。現在建造中の船舶引き渡しが完了した2015年以降は、仕事量が全くない状況に陥る可能性もある。
・国内需要の低迷から、一部企業において事業構造改革が行われており、それらに伴い、雇用の維持確保についても厳しい実情となっている。
◆意見交換
政治顧問からは、以下のような意見があった。
・地域での声の中には、想像よりも厳しいものがある。選挙後における振り戻しの動きも感じられず、逆にもっとひどくなっているとも考えられる。直接、民主党の主張を聞いてもらうことが必要だ。
・こういう雰囲気の中でいかに活動していくのか、大きな課題だ。組合と価値観を共有できるのは民主党しかないはずであり、第一線で活動してくれる人たちがすくむことなく活動できる土壌を育てていきたい。
<金属労協政治顧問>
氏 名 | 産別名 | 備考 | |
1 | 古 本 伸一郎・衆議院議員 | 自動車総連 | |
2 | 直 嶋 正 行・参議院議員 | 自動車総連 | |
3 | 池 口 修 次・参議院議員 | 自動車総連 | 代理出席 |
4 | ※大 畠 章 宏・衆議院議員 | 電機連合 | |
5 | 加 藤 敏 幸・参議院議員 | 電機連合 | |
6 | ※津 田 弥太郎・参議院議員 | JAM | |
7 | 髙 木 義 明・衆議院議員 | 基幹労連 | |
8 | ※轟 木 利 治・参議院議員 | 基幹労連 | 代理出席 |
9 | 柳 田 稔・参議院議員 | 基幹労連 | |
10 | 辻 泰 弘・参議院議員 | 基幹労連 |
※印は政治顧問幹事
<金属労協役員>
氏 名 | 役 職 | ||
1 | 西 原 浩一郎 | 金属労協議長 | |
2 | 相 原 康 伸 | 金属労協副議長/自動車総連会長 | |
3 | 有 野 正 治 | 金属労協副議長/電機連合委員長 | |
4 | 眞 中 行 雄 | 金属労協副議長/JAM会長 | |
5 | 神 津 里季生 | 金属労協副議長/基幹労連委員長 | |
6 | 海老ヶ瀬 豊 | 金属労協副議長/全電線委員長 | |
7 | 若 松 英 幸 | 金属労協事務局長 | |
8 | 平 川 秀 行 | 金属労協事務局次長 | |
9 | 遠 藤 勝 | 金属労協事務局次長 | |
10 | 井 上 昌 弘 | 金属労協事務局次長 |