タイ労働界の過去の功労者をはじめ約2000人規模の参加
神津副議長と野木事務局次長も海外来賓として参加
12月12日(日)に、タイ・バンコク近郊のサムッ・プラカーン県にある、タイの名所旧跡のミニチュアテーマパーク「ムアン・ボーラーン」敷地内会議室にて標記総会が開催された。(TEAM:タイ電子・電気機器・自動車・金属労働組合総連合会)
総会は約120人のTEAM関係者の参加のもと開催され、海外来賓としてIMF本部のユルキ・ライナ書記長、アルナサラム東南アジア地域事務所代表が、IMF-JCより神津副議長と野木事務局次長が参加した。また海外来賓以外にもFES(ドイツ・フリードリッヒエーベルト財団)のバンコク事務所代表が参加(米国ソリダリティーセンター代表は招かれるも都合により不参加)していた。
総会はタイの労働者の歴史(奴隷制度等の苦難の時期等)を紹介するビデオ上映ののち、チャーリー・ロイソンTEAM会長のあいさつで始まった。
チャーリー会長は、過去の組織化努力によって組合員総数が47,093人にまで増加したことに触れ、今後ともタイの金属労働者グループとしての組織強化、連帯を強め、タイの金属産業労働者の発展のため努力していく必要性を強調した。
ユルキ・ライナIMF書記長は、自身の結婚式を10年前バンコクで挙げたことに触れ、自身の過去とTEAMの歩みを重ね合わせ、8000人の組合員でスタートし47,000人超まで組織を拡大したこれまでのTEAMの努力を称えた。またタイ全体の組織率が3%にも満たない現状や、ILOの87号・98号条約の批准を含めたタイ労働界全体の課題とTEAMが果たしていくべき役割を強調した。
続いてあいさつに立った神津副議長は、在タイ国日本大使館書記官としての自身の勤務経験を含め、タイへの思い入れ、TEAMへの期待を述べた。また、発展するタイ経済の中で、成長の果実を労働者とその家族に適正にもたらすためにTEAMをはじめとした労組が果たす役割が大きいこと、そしてTEAMのチャーリー会長、ヨンユート事務局長がともに日系企業出身であることから、日系企業の健全な労使関係の構築のためにIMF-JCとしてもTEAMをサポートしていく必要性についても強調した。
休憩ののち海外来賓は退席し総会の議事進行が行われたが今回はチャーリー会長、ヨンユート事務局長等の役員体制は変更なしとのことであった。
総会ののち、ムアン・ボーラーン敷地内公園で10周年記念パーティーが催された。ここには、タイ労働省高官やサムッ・プラカーン県知事、タイ労働界の過去の功労者をはじめ約2000人規模の参加者があった。また、2007年にTEAMと袂を分かち脱退したALCT(タイ自動車労働組合会議)幹部も招待されていた。
派手な飾り付け、生バンドの演奏やダンサーによる演出も含めかなりの力の入れようで、チャーリー会長の演説も非常に熱のこもったものであった。またパーティーの中で今式典に寄付した団体の紹介があり、TEAMが組織する各企業の代表者と寄付金額が皆の前で紹介された。