新着情報(海外労組交流)

韓国金属労連(FKMTU)全国大会開く(2011年5月18日)

2011年05月18日

代議員700名参加し運動方針など審議決定

韓国のIMF加盟組織の一つである韓国金属労連(FKMTU)は、2011年5月18日、韓国ソウル郊外で2011年定期大会を開催した。大会は2部形式で開催され、第1部では国内外からの挨拶及び組合活動に貢献した組合員の顕彰が行われた。第1部にはIMF-JCから若松英幸事務局長が参加、連帯挨拶を行った。第2部では、財政報告を行うと共に、運動方針を審議決定した。大会には代議員700名が出席した。

全員でシュプレヒコール

連帯の挨拶を述べる
若松英幸IMF-JC事務局長

連帯のシュプレヒコールをする
若松事務局長

大会はソウル市内から車で約1時間半の場所にある韓国労総(FKTU)の研修センターで開催された。会場には現在韓国で問題となっている労働法再改正要求のスローガンを記載した看板が多数掲げられていた。大会は1部と2部に分かれて開催され、来賓は第1部の開会式部分に参加した。

大会代議員は約700名が出席、来賓は韓国国内からは李龍得FKTU委員長、イ・ビョンギュンFKTU副委員長(元FKMTU委員長)、朴仁相FKMTU元委員長、他10数名が出席。海外からは若松IMF-JC事務局長と高城IMF-JC国際局主任の2名が来賓として参加した。

大会は組合旗の入場と国旗掲揚で始まり、最初に全員で労働歌を合唱した。また大会当日の5月18日は1980年に京畿道で起きた全斗煥政権による労働運動への弾圧で多くの労働者が犠牲になった記念日と言うことで、大会参加者全員で犠牲者の冥福を祈り黙祷を行った。

引き続き、2010年に改正された労働組合法(組合専従者への賃金支給の禁止、複数労組の施行)の再改正を求める大会宣言文がキム・マンジェFKMTU主席副委員長から読み上げられ、全員の拍手でこれを承認した。

ビョン・ジェ・フワンFKMTU委員長は挨拶で、5月1日に実施したメーデーに13万人の参加を得た事へ感謝の意を表し、労働法再改正への取り組みを一致団結して更に強化して勝ち取っていくと決意を述べた。

国内来賓を代表して2名が挨拶した。まず、金融労組出身の李龍得韓国労総(FKTU)委員長は今年1月の選挙で選出されFKMTU大会へは初めての参加であった。李委員長は労働法再改正へのFKTUの取り組みが、かつてはFKTUを労働貴族と揶揄したマスコミからも評価されており、野党3党とも連携を取り5月16日には労働法再改正のための決議を出したと報告、これを機にFKTUが労働運動の中核的位置を取り戻していくと決意を述べた。6月にはFKTUが労働法再改正を求めて571キロの国土巡回を16日間かけて実施することも報告された。朴仁相FKMTU元委員長は来賓挨拶で、メーデーへ多数の金属労働者が参加したことを評価した。

海外来賓を代表として若松英幸JC事務局長が連帯挨拶を行い、東日本大震災へのお見舞い・義援金に対するお礼を述べ、日本の金属産業の被害状況、復興への取り組み状況を報告し、引き続き日韓金属労組の連帯を強化していきたいと述べた。

開会式では、組合活動で功績が認められた労働組合員約50名への表彰も行われ、一人一人名前が読み上げられて記念表彰盾がビョン委員長から手渡された。

今年の大会では役員選挙は行われず、第2部では活動方針を採択し、財政報告が行われた。