「海外生産拠点における中核的労働基準道守にむけた
労使の役割」など学ぶ
2007年10月9日、東京・電機連合会館において、金属労協は、第1回「海外労使紛争防止に関するセミナー」を、労使セミナーの形式で開催した。金属労協が発足して43年経つが、労使セミナー形式で開催するのは初めての試みであった。
1990年代後半以降、金属産業を中心とする日系企業の海外事業展開が急展開し増加。日系企業が海外で雇用している総トータル人員は2006年ベースで360万人。金属関係の現地雇用者は、約230万人であり、その70 % にあたる170万人が中国を含むアジアで雇用されている。そういう中で、海外生産拠点における労使紛争が増加していることも事実だ。
グローバル経済時代を生き抜くためには、国内のみならず、海外での日系企業の労使関係に対しても日本の労使は目を向けなければならない時代になってきた。
労使セミナーでは、主催者を代表して内藤純朗金属労協副議長・国際委員長(基幹労連委員長)が挨拶した後、本部報告として(1)「海外生産拠点における労働問題-アジアの事例から」(植松良太金属労協事務局次長・国際局長)、(2)「CSRおよび中核的労働基準に関する労働組合の役割と責任」(浅井茂利金属労協政策企画局部長)の二つを行った。
続いて、パネルディスカッションとして、「海外生産拠点における中核的労働基準道守にむけた労使の役割」をテーマに、①「海外事業展開とCSRの取り組み」、②「海外生産拠点とのコミュニケーションの仕組みと現状(労務問題を中心に)」、③「今後、労使が取り組むべきこととは?」の三つのセッションに分けて、それぞれ課題提起とディスカッションを行った。(*詳細は以下の通り)
【第1部】→詳細
◆主催者代表挨拶(内藤純朗金属労協副議長・国際委員長(基幹労連委員長)
◆本部報告1「「海外生産拠点における労働問題-アジアの事例から」(植松事務局次長)
◆本部報告2「CSRおよび中核的労働基準に関する労働組合の役割と責任」(浅井政策企画局部長)
【第2部】→詳細
◆パネル・ディスカッション
テーマ「「海外生産拠点における中核的労働基準道守にむけた労使の役割」
〈パネラー・報告者〉:
-セイコーエプソン株式会社経営戦略室信頼経営推進部部長 大野好弘氏
-本田技研労働組合書記長 仁藤康雄氏
-財団法人海外職業訓練協会(OVTA)国際アドバイザー 橋本政彦氏
-日本総研創発戦略センター副所長・主席研究員 足達英一郎氏
〈コーディネーター〉金属労協 團野久茂 事務局長
【セッション①】「海外事業展開とCSRの取り組みj
事例報告(セイコーエプソン、本田技研労働組合)
意見交換
【セッション②】「海外生産拠点とのコミュニケーションの仕組みと現状(労務問題を中心に)
事例報告(OVTA)
意見交換
【セッション③】「今後、労使が取り組むべきこととは?」
課題提起(金属労協、日本総研)
デイスカッション
〈セミナーまとめ> 植松良太 金属労協 事務局次長・国際局長