アジア太平洋地域における2010年IMF活動を討議
2010年2月2日、フィリピン・マニラ首都圏パサイ市のフィリピン国際会議場で、IMF-APREC(アジア太平洋地域)調整委員会が開催され、2010年IMF活動の具体的展開について討議した。
この会議はIMFの地域における活動を調整する場であり、アジア太平洋地域を代表する執行委員が調整委員として参加し討議する会議である。今回は西原浩一郎IMF-JC議長(IMF執行委員)の代理として若松英幸IMF-JC事務局長、村山恵一自動車総連国際グループ長、岩井伸哉IMF-JC国際局主任、松崎寛IMF-JC政策局主任が出席し、オーストラリア、インド、インドネシアの労働組合代表、IMF地域事務所の代表、およびIMF本部よりユルキ・ライナIMF書記長や鎌田普IMF書記次長が出席した。
会議ではこの地域におけるIMFの活動について論議したことに加え、フィリピンの労働運動の状況や労働組合権や人権侵害の状況についての報告と議論も行われた。このCTUHR(フィリピン労働組合権・人権センター)からの報告では、特に労働組合権の侵害については、経営側による労働組合認証拒否から労働組合委員長の暗殺に至るまで深刻な状況が報告された。
IMFフィリピン調査ミッションも行う
翌2月3日から5日にかけて、IMFフィリピン調査ミッションが行われた。このミッションではIMF-PC(フィリピン協議会)、PMA(フィリピン金属労働者同盟)およびMWAPとの懇談、労働組合権および人権侵害の被害者や遺族との懇談、政府機関のひとつである人権委員会やドイツの労働組合支援NGOであるFES(フリードリヒ・エーベルト財団)を訪問し、フィリピンにおける労働組合権や人権の保護状況、労働運動の課題について討議した。
IMFでは今回のミッションの報告をもとに、2010年後半のフィリピンにおけるIMF活動の内容を検討していくとしている。