インダストリオール、タイの自動車労働者の復職を要求
2016-01-29
タイでロックアウトされている600人以上の自動車労働者を復職させなければならない、とインダストリオールはタイ政府と日本企業三光合成株式会社への書簡で述べた。
インダストリオールはタイ政府に対し、軍に監視されていると報告してきた労働組合員と活動家に対する威嚇の中止も要求している。
新団体交渉協約をめぐる交渉が決裂したあと、労働者は2015年12月20日からロックアウトされており、賃金を支給されていない。タイの自動車部品メーカー三光合成テクノロジー(三光合成株式会社の子会社)は、代わりに契約労働者を低賃金で雇い入れた。
タイの加盟組織TEAMを通してインダストリオールに加盟している三光合成労組は、ボーナス(0.6カ月)と賃上げ(1%)に関する使用者側の要求を飲むことに同意した。しかし、労働者はまだロックアウトされており、会社側は非妥協的である。
ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は、「三光合成テクノロジーが直ちにロックアウトを終了し、労働者を復職させ、労働組合と誠実な交渉に入るよう要求する。組合は、とりわけボーナスと昇給に関する会社側の提案を受け入れることによって、この紛争の解決に助力する意思を明らかに示している。したがって私たちは、三光合成テクノロジーがそれに応じて行動し、交渉の場に戻り、調停プロセスによって有意義かつ公正に政府・組合と協議することを期待する」とコメントした。
インダストリオール加盟組織JCMも日本の三光合成本社に接触、同社に対し、この事態において先導的な役割を担い、タイの三光合成テクノロジー紛争の友好的な解決を確保するよう求めた。
インダストリオールは2015年10月、タイ政府を労働組合権の侵害で国際労働機関に提訴した。
「この紛争が満足できる形で直ちに解決しなければ、インダストリオール・グローバルユニオンは、三光合成テクノロジーの紛争を訴状に追加することを検討しなければならないでしょう」とライナ書記長は、労働大臣のシリチャイ・ディタクン大将への書簡で述べている。
1月、ロックアウトされた労働者500人が労働省前で開いた集会を解散させるために、公共集会法が適用された。組合幹部は連行されたり、常に監視されたり、当局に何時間か携帯電話を押収されたりした。
ユルキ・ライナ書記長が12月に労働省事務次官との会談で三光合成事件を取り上げ、事務次官が「政府はインダストリオールと同じく、労働者を保護しようという意思を持っている」と述べたことを考えれば、この事態の悪化は特に残念である。
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