広報ニュース

第48号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2016年2月22日)

ブラジルで労働3団体など対話とデモで日産労働者の要求を主張

2016-02-22

アメリカにおける日産の反労働組合的慣行を糾弾、社会的責任を果たすよう要求する数百人のブラジル労働組合員のデモ(2月18日、バラダチジュカ)

アメリカにおける日産の反労働組合的慣行を糾弾、社会的責任を果たすよう要求する数百人のブラジル労働組合員のデモ(2月18日、バラダチジュカ)

プラカードや横断幕を掲げ。アメリカにおける日産の反労働組合的慣行を糾弾する組合員たち(2月18日、リオデジャネイロ)

プラカードや横断幕を掲げ。アメリカにおける日産の反労働組合的慣行を糾弾する組合員たち(2月18日、リオデジャネイロ)

 ブラジルのナショナルセンター3団体は、対話とデモを併用して日産労働者の要求を主張している。デモを組織するとともに、リオデジャネイロで開催される2016年オリンピック・パラリンピックの組織委員会と会談。日産に公式スポンサーシップ契約の条件を守らせ、同社のサプライチェーンにおける人権侵害をやめさせるよう要求した。
 CUT、「労働組合の力」、UGT、全米自動車労組(UAW)およびインダストリオール・グローバルユニオンに加盟する組織の組合員数百人が、2月18日にリオデジャネイロのバラダチジュカで開かれた2016年組織委員会の会合でデモを行った。プラカードや横断幕を掲げ、アメリカにおける日産の反労働組合的慣行を糾弾し、社会的責任を持って行動するよう同社に要求した。
nissan_fotografo_4 「力を合わせれば、この多国籍企業に圧力をかけて米国ミシシッピ州で労働者を尊重させることができる。日産が反労働組合的慣行をやめなければオリンピックで同社を糾弾する」とインダストリオール・グローバルユニオンに加盟しているCNTM-「労働組合の力」のミゲル・トーレス会長は述べた。
 やはりインダストリオール加盟組織であるCNM/CUTのエドソン・ロチャ総務・財政担当書記は、同労組が以前アメリカで日産の行動を非難したことに触れ、「日産が労働者の団結権を尊重するまで、UAWの同僚と連帯して行動を続ける」と語った。
 デモの間、約20人の組合代表が組織委員会の制度関係委員を務めるアジェマル・サンクトス大使と会談、「日産労働者に対する威嚇は、2016年リオデジャネイロ五輪スポンサー向けの持続可能なサプライチェーン・ガイドに定める原則に反する」と訴える書簡を手渡した。
http://www.industriall-union.org/nissan-not-fit-to-be-an-olympic-sponsor)。
 大使はこの書簡に前向きな反応を示し、もう一度会合を設定することに同意、来週その日程を確認することになった。サンクトス大使は、日産経営陣に話をして組合による苦情への対応を求めることにも同意した。
 「この会合は非常に生産的だったが、組合側の意見を主張するために再度デモを行う用意がある。そして、必要があればデモを実施する」と、ブラジルで日産ディーラーの80%以上を組織化しているUGTのリカルド・パタ会長は述べた。
組合側はミゲル・ロセット労働大臣にも書簡を送ることにしており、委員会が是正措置計画を提示し、日産に直ちに実施させることを望んでいる。
 インダストリオール・ラテンアメリカ・カリブ海地域事務所のマリーノ・バニ副所長が書簡を手渡した代表団に加わり、デモにも参加した。同副所長は次のように述べた。
「私たちはオリンピックやオリンピック委員会に抗議しているわけではないし、日産に対してさえ抗議しているわけではない。労働者には例えば団結して交渉する基本的権利がある、と私たちは信じている。オリンピック最大のスポンサーに労働者の尊重を求める」
「アメリカの日産労働者との連帯は、同社にUAWと交渉させ、労働者が自由に団結できるようにすることを目指している。グローバル・ユニオンとして労働者を守り、このオリンピックが友愛に基づく公正でクリーンな大会になるようにすることは、インダストリオールの使命であり義務だ。サプライチェーンで反労働組合的慣行を続けている企業が製造した車に、オリンピックの聖火を運ばせることはできない」
「オリンピック開幕前に対話を開始し、進むべき道を見つけてアメリカの日産労使が和解できるよう願っている。同社が組合による組織化を認め、労働者の権利を尊重し、オリンピックの聖火が象徴する平和と尊重の精神の模範を示すことを望む」と。

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