スペインでエアバス8に無罪判決
2016-02-18
スペインの裁判所は2月16日の判決で、2010年に平和的なストに参加したことを理由に、それぞれ禁固8年3カ月を求刑されていたエアバス労働者8人に無罪判決を言い渡した。
8人の労働者はインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織のCC.OOデ・インダストリアとMCA-UGTの組合員で、数百人の労働者とともに2010年9月のゼネストに参加し、緊縮政策とスペイン労働法改正に抗議したあと起訴された。
8人は「暴力行為を働き」、「労働権を攻撃」した容疑を一貫して否認しており、2月12日に結審した裁判で「エアバス8」に無罪判決が言い渡された。
「今日は民主主義にとって素晴らしい日だ」とエアバス従業員代表委員会委員長で起訴された労働組合員の1人であるホセ・アルカサルは述べた。「これは8人にとってのみならず、我が国の労働運動全体にとっても重要な判決だ」
8人の労働者、トマス・ガルシア、エンリケ・ギル、ロドルフォ・マロ、ホセ・アルカサル、ラウル・フェルナンデス、アルマンド・バルコ、ヘロニモ・マルティン、エドガル・マルティンは全員、ピケを張った労働組合員への懲役刑を認めているスペイン刑法第315.3条に基づいて起訴されている。
この法律はフランコ政権時代にさかのぼり、労働組合ならびに労働運動によるスト権に対する攻撃とみなされている。
スペインの労働組合は国際労働運動の支援を受けて、この起訴に強く抗議した。2月9日、インダストリオール・グローバルユニオンとインダストリオール・ヨーロッパの代表を含む数千人がマドリードの街頭を行進し、裁判に抗議した。
「これはスペインの組合と、基本的権利を行使していた労働者にとっての勝利だ」とユルキ・ライナ・インダストリオール・グローバルユニオン書記長は言う。「しかし、他の同様の裁判における起訴の取り下げと、スト権を刑事罰の対象としている第315.3条の撤廃を求めて、引き続き加盟組織を支援していく」