トルコのルノー、約束を守らず、警察の暴力を利用して労働者を解雇
2016-03-02
ここ数日、警察と解雇された労働者が激しく衝突している。労働者たちはブルサ市のオヤック・ルノー工場で復職と団結権を求めて平和的に抗議している。
インダストリオール・グローバルユニオンと、オヤック工場で労働者の圧倒的多数を代表しているトルコの加盟組織ビルレシク・メタル・イスが2月4日にルノー経営陣と合意したあと、工場の労働者は2月29日に労働者代表選挙を行うことになっていた。
この合意は社会的対話委員会(SDC)の構成と任務も盛り込んでおり、従業員代表と選挙実施権をめぐる議論の結果締結された。
ルノー経営陣は挑発行為に出て、実施予定日のわずか数日前に選挙を中止し、トルコ労働社会保障省がこの選挙を違法とみなして圧力をかけてきたと弁解した。さらにルノーは、スポークスパーソン2人を含む10人の労働者を直ちに解雇した。
ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は、これは労働者と代表的組合の軽視を露骨に示しているとして、「トルコの法律に職場での選挙を禁止する規定はないため、これは極めて挑発的な行為だ」とコメントした。
オヤック工場経営陣は紛争を悪化させ、労働者を解雇し続けている。60人以上が職を失い、さらに54人が解雇手当を受け取って退職するよう求められている。
現地の工場経営陣は平和的なデモ参加者に対抗するために警察を介入させ、労働者の自宅まで行ったり、出退勤時に圧力をかけたりして威嚇している。報告によると、警察は3月2日の夜勤終了時に21人の労働者を逮捕した。
ライナ書記長はこう続ける。「労働者に対する暴力は決して受け入れることができず、即刻中止しなければならない。トルコ政府は基本的権利の行使をめぐってまた失策を犯している」「ルノーに対し、過去数カ月間に共同で成し遂げた合意を実施し、解雇された労働者を復職させ、約束どおりオヤック工場で自由選挙を実施するよう緊急に要請する」
インダストリオールはルノー・グループとグローバル枠組み協定(GFA)を締結しており、結社の自由と中立性を含むILO労働基準に対する同社の取り組みを強化するとともに、特に技能、訓練、安全衛生、多様性に関する大幅改善をいくつか盛り込んでいる。
ライナ書記長は次のように締めくくっている。「最近の出来事とルノーの無策はGFAに真っ向から反しており、私たちは同社に協約の尊重を要求する。現在の状況が続けば、ルノーはさらに大きな影響を受け、20年前から国際レベルで続いてきた建設的な社会的対話が破綻することになるだろう」