IA書記長コーナー「リオデジャネイロで闘争継続を要求」
2016-06-29
<インダストリオール・ウェブサイト: 書記長コーナー和訳>
2016年10月にリオデジャネイロで開催される第2回インダストリオール・グローバルユニオン世界大会では、5大陸すべてから1,000人を超える組合幹部が集まり、いくつかの重要な決定を下すだけでなく、ブラジルの組合への支援も表明する。
第2回インダストリオール・グローバルユニオン世界大会の準備が本格化している。加盟組合600団体に、この主要な行事に備えるための文書を何点か送付したところである。
世界大会はインダストリオールの最高意思決定機関であり、アクション・プランや決議、規約変更を承認し、組織の新指導部と執行委員会を選出する。
私たちは、ラテンアメリカ有数の強力な労働組合運動が発展しているブラジルで、第2回インダストリオール世界大会を開催することを選んだ。このブラジル労働組合の力は何年もの軍事独裁を経て、闘いによって築き上げられたものである。
ブラジルの労働組合は過去10年間、さまざまなナショナルセンターによる統一行動を通して何とか相当額の賃上げを獲得している。ルーラ・ダ・シルバ大統領とジルマ・ルセフ大統領の社会的に進歩的な政策のおかげで、4,000万人が貧困から脱出した。
今、ブラジルは政治経済の混乱に見舞われている。5月のインダストリオール執行委員会は、ブラジルで進行中のクーデターを強く拒否することによって、ブラジル国民との連帯を表明する決議を採択した。新政権はすでに、過去数年間の社会政策の成果を台無しにし始めている。
そこで、私たちもブラジルに赴き、民主主義とブラジルの労働者・労働組合への支援を表明する。
インダストリオール・ファミリーは、創設後4年間の行動と勝利を祝うためにリオデジャネイロに集まるにあたって、労働者とその家族の生活改善に向けた将来戦略と継続的なグローバル闘争についても討議する。
私たちは、この統一によってグローバルな連帯の新時代を開き、すべての労働者が自由に労働組合に加入する権利を得るとともに、労働協約の保護によって生活賃金、妥当な労働時間、安全で健康的な職場を確保できるようにしたいと考えた。
グローバル化した世界では、不平等の拡大、拝金主義、貧困、失業、社会的不公正が蔓延しており、これまで以上に力を強化し、国境を越えて協力する必要のあることが分かっていた。
自由で独立した労働組合に加入しているのは世界の労働者の7%にすぎないため、私たちの絶対的な優先課題は、組織化と組合の成長を通じて労働者の代弁機関としての正当性を強化することである。インダストリオールの組合構築プロジェクトは、加盟組織が何十万人もの労働者を組合に加入させ、組織化文化を創造するうえで役立っている。
私たちはインダストリオールを組織化・キャンペーンを推進する労働組合にしたいと考えた。労働者に基本的権利を与えようとしない企業や政府に対抗して毎週、行動を起こしており、労働組合ネットワークを構築し、ストップ不安定雇用を求めて闘い、パリ気候協定後の公正な移行に関する活動を開始した。
インダストリオール・グローバルユニオン・ファミリーはリオデジャネイロで、大会スローガン「Fighting Forward<未来への闘い> – A Luta Continua」の精神に添って、民主主義と経済的・社会的公正に基づく社会を引き続き要求していくことを誓約する。
インダストリオール書記長
ユルキ・ライナ
アジア太平洋地域女性委員会、40%の女性代表要求を再確認する
2016-06-27
2016年6月20日にタイで開催されたインダストリオールのアジア太平洋地域女性委員会で、40%の代表を要求する鐘がはっきりと鳴り響いた。参加者はインダストリオールの組織における女性の代表40%の割り当てを盛り込むようインダストリオール・グローバルユニオンの規約を改正する提案をし、その決議案を承認した。
規約に関するいかなる改正も採択のためには、2016年10月にリオデジャネイロで開催されるインダストリオール世界大会において、3分の2の賛成多数が必要である。
バンコクの会議では、郷野晶子(日本)が議長を、ワティ・アンワル(インドネシア)が共同議長をそれぞれ務め、拘束力のある割り当て、または40%の代表を目標とするなど、規約改正に関するさまざまな選択肢について話し合った。
モニカ・ケンペール・インダストリオール書記次長(女性担当部長)は、40%の女性代表を実現するため具体的で現実的な戦略を実行しなければならないと会議で述べた。彼女はまた、アジア太平洋地域の女性は、規約だけでなくインダストリオールの政治的構造における公平性と女性の認知度を考慮するよう勧めた。
ケンペール書記次長(女性担当部長)は委員会に、拘束力がある割り当ての採択を支持する地域がある一方、40%を目標とすることを望む加盟組織があると述べた。
郷野晶子議長は、アジア太平洋地域は2014年のアジア太平洋地域大会で40%の女性代表の決議案を採択した最初の地域であったことを繰り返し述べた。
会議では、インドネシア、日本、フィリピンからの国別報告、活動報告及び東南アジア、南アジアで現在進行中のキャンペーンの報告が行われた。報告は女性が、男女平等、社会給付及び、母性保護の改善や仕事に関連した暴力の撲滅、労働安全衛生といった女性の権利保護について、より多くの情報が提供される必要があることを示した。より多くの女性が、委員会だけでなく組合の意思決定構造において代表を務める必要があることも示した。
来たる10月に開催されるブラジルの世界大会で、より多くの女性参画の必要性を強調しつつ、ケンペール書記次長(女性担当部長)と郷野議長はアジア太平洋地域女性委員会のメンバーに、参加は大会への出席を意味するだけでなく、女性の問題を推進し、産業全体にわたって女性の指導者を増やす方法であることを意味するべきだと呼び掛けた。これは能力と自信の構築が草の根レベルで継続した場合にのみ実現可能である。
最後にケンペール書記次長(女性担当部長)はアジア太平洋地域女性委員会に、インダストリオールの規約による40%の女性の代表確保の要求を堅持することを呼び掛けた。