広報ニュース

第58号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2016年8月26日)

イタリアの金属労働者、地震の被災者と連帯して時給1時間分を寄付

2016-09-26

italia_eatsquake   イタリアの金属労組FIM、FIOMおよびUILMは、先ごろイタリア中部を襲った地震の被災地向けに募金を行う。

   FIMとFIOM、UILMはインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織による模範的な連帯を表明し、先ごろ悲惨な災害に見舞われたイタリア中部の住民と地域社会への義援金集めを決議した。

    3組織は8月25日の共同プレスリリースで以下のとおり宣言した。「FIM、FIOMおよびUILMは、壊滅的な被害をもたらした今回の地震の被災地向けに支援金集めを促進する。この募金は時給1時間分の連帯寄付によるもので、追跡できる透明な形で再建に充当されるよう確保する」

    アマトリーチェ村の近くを震源とする壊滅的な災害が発生したのは8月24日早朝の午前3時36分のことで、308人が死亡した2009年のラクィラ地震以来の大惨事となった。今回の地震では少なくとも267人が死亡、365人が負傷し、病院で重体となっている人もいる。建物の半分が倒壊し、数千人が家を失った。

   イタリアの金属労働者は全国総連合のCGIL、CISLおよびUILとともに、地震の被災者を支援する具体策として特別口座を開いた。この口座と運用方法の詳細については追って通知がある。

 

インダストリオール・グローバルユニオン、自動車・ゴム産業担当部長を募集

2016-08-11

 インダストリオールは、産業チームの一員として自動車産業(自動車産業とサプライチェーンにおける生産、研究開発、販売およびサービス)とゴム産業(合成ゴムと合成複合材料の研究・生産、天然・合成ゴム製品の製造)で活動を主導する、経験豊富な担当部長を探している。このポストはジュネーブを拠点とし、頻繁な出張を伴う。

主要任務

  • 戦略目標に沿って、各部会の共同部会長、アクション・グループおよび加盟組織と協力しながら両産業の活動を主導し、強力で独立した自立的な労働組合の構築と団結の強化に取り組む。
  • 傘下組合を支援し、組織化、団体交渉、ネットワーク構築、グローバル枠組み協定、共同行動およびキャンペーンを開発する。
  • 労働組合権を守り、必要に応じて連帯支援を動員する。
  • 不安定雇用と闘い、持続可能な産業関連雇用を目指して努力する。
  • 両産業内部および両産業間でサプライチェーン労働組合戦略を策定する。
  • 組合構築チーム、地域事務所、プロジェクト・コーディネーターと協力して、外部・内部資金プロジェクトを開発・管理する。
  • コミュニケーション・チームと協力して、背景文書や報告書、ニュース記事を作成する。
  • 会議、ワークショップその他の会合を組織し、出張に備える。
  • ジュネーブ本部で産業チームの一員としてチームワークに貢献する。
  • 選出指導部がインダストリオール内部で割り振るその他の任務を引き受ける。

要件

  • 自動車産業とゴム産業、サプライヤー産業に関する深い知識と理解
  • 国家・国際レベルの労働組合行動(組織化、キャンペーン、訓練など)に従事した数年間の経験または同等の経験
  • インダストリオール・グローバルユニオンの目標、戦略、政策を明確に説明する能力
  • 口頭および書面による優れた英語コミュニケーション技能と、少なくともその他1つの主要言語に関する知識
  • 自発性、行動指向、計画性、柔軟性、信頼性
  • チームで行動したり、異なる国や文化出身の人々と協力したりする能力
  • コンピューター操作能力の習得:Microsoft Office(Word、Outlook、Excel、PowerPoint)、インターネット・エクスプローラー、スカイプ、ソーシャルメディア

 上記の要件による主要任務を引き受ける準備と意思のある方は、2016年9月1日までにマイタ・ワイス(mwyss@industriall-union.org)に申請書(履歴書と志望理由書を含む)を送付のこと。

 インダストリオールのジェンダー方針に沿って、女性候補者からの応募を奨励する。

 最終候補者を面接して速やかに採用手続きを完了し、現担当部長の退任後、遅くとも2017年前半には新しい担当部長がジュネーブで職務に就けるようにする予定である。

 インダストリオール・グローバルユニオンは世界的な労働組合組織で、140カ国の鉱業、エネルギーおよび製造業部門で5,000万人以上の労働者を代表している。インダストリオールは、組織化・キャンペーンを通して世界中で組合の力を強化することに重点を置き、民主主義と社会的公正を基礎に人を最優先する経済・社会モデルを求めて闘っている。

 

バングラデシュの船舶解撤労働者、団体交渉と安全衛生の訓練を受講

2016-07-28

バングラデシュ・チッタゴンの船舶解撤ワークショップ

バングラデシュ・チッタゴンの船舶解撤ワークショップ

参加者は安全衛生問題を中心に訓練を受講

参加者は安全衛生問題を中心に訓練を受講

 バングラデシュの船舶解撤都市チッタゴンでインダストリオール・グローバルユニオンのワークショップが開かれ、バングラデシュの船舶解撤労働者が団体交渉と社会的対話、安全衛生に関する訓練を受けた。

 2016年7月20~21日、バングラデシュ労働研究所(BILS)との共催で団体交渉と社会的対話に関する2日間の訓練ワークショップが開かれ、インダストリオール加盟組織の現場レベル指導者の団体交渉技能の強化に焦点を絞った。

 続く2016年7月22~23日にはバングラデシュ労働安全衛生・環境財団(OSHE)の支援を受けて、さらに2日間のトレーナー向けワークショップを開催、船舶解撤労働者にとっての組織的な安全衛生問題を取り上げた。この行事には多数の船舶解撤労働者と活動的な組合員が参加した。

 バングラデシュの船舶解撤産業は世界有数の危険な産業である。2015年10月から2016年7月までの9カ月間に発生した一連の事故で、18人の労働者が死亡し、大勢が負傷した。

 インダストリオールは加盟組織のバングラデシュ金属労働者連盟およびバングラデシュ金属労働者同盟とともに、南アジア船舶解撤産業の金属労働者組織化プロジェクトを通して、労働者を取り巻く状況を改善するために介入している。

 ワークショップ参加者は、現行法では解撤場レベル組合しか認められていないが、船舶解撤労働者が産業レベル組合を結成できるようにするために、バングラデシュの労働組合法の改正も要求した。参加者たちは、そのような法改正は組合の強化に役立ち、社会的対話プロセスの制度化を可能にすると述べた。

 この産業で多数の死亡事故が発生している現状を踏まえて、安全衛生に関するトレーナー訓練ワークショップは、労働者にとって安全な作業方法と、船舶解撤場で安全な作業環境を提供する使用者の責任に関する認識を促すことを目指していた。訓練を受けた労働者が現場で同僚に学習内容を伝えるであろうと期待されている。

 アプールヴァ・カイワール・インダストリオール南アジア地域事務所所長は、組合が積極的に存在感を高め、団体交渉と社会的対話によって安全な作業環境を生み出して労働条件を改善する必要があると強調した。

 インダストリオール造船・船舶解撤部門のビジャーダール・ラネー副部会長が、バーゼル条約や国際海事機関、ILOガイドライン、香港条約、船舶解撤に関する欧州連合規則といった国際文書に関する情報を参加者に提供した。副部会長はインドで船舶解撤労働者の組織化に取り組んだ自らの経験も共有し、解撤場の安全衛生問題を改善するうえで組合が果たす役割について話した。

 インダストリオール加盟組織はパートナーであるBILSおよびOSHE財団とともに、バングラデシュ政府に改訂された2015年バングラデシュ・シップリサイクル法の実施を求める取り組みの強化を決議した。さらに参加者は、香港条約の批准に向けた進行中のキャンペーンを加速させることも決定した。香港条約は、バングラデシュの船舶解撤労働者のために環境上適正で安全な職場を作るうえで役立つだろう。

 

韓国で金属労働者15万人がスト

2016-07-25

 韓国金属労組は、現代の争議を支援して部門全体のゼネストを指示した。

 部門全体の労働者15万人によるゼネストの一環として、7月22日(金)に韓国ソウルで数万人の労働組合活動家がデモをした。このストは現代自動車グループの賃金・労働条件をめぐる争議を支援している。

 現代自動車では、ほぼ毎年ストが行われている。争議を解決するとともに、他社でも労働者の交渉上の立場を改善するために、韓国金属労組(KMWU)は部門別団体交渉を要求すべくゼネストを指示した。

 現代は韓国の金属部門を牛耳っている多国籍コングロマリット(「財閥」)である。

 蔚山の現代自動車工場の労働者は金曜日にストに入り、起亜自動車、現代重工業の造船部門、他の関連企業の労働者も合流した。

 明日7月26日に後続の行動が予定されている。

 ケマル・ウズカン・インダストリオール書記次長は次のように語った。

「財閥の力を弱めて労働条件を守ろうとする、KMWUによるこの行動を歓迎する。私たちは韓国の金属労働者に全面的な支援と連帯を提供する」

 

 

LGインド労働者、10日間の抗議行動を終えて職場に復帰

2016-07-22

工場の外で抗議行動を実施するLG労働者 写真:SMEFI

工場の外で抗議行動を実施するLG労働者
写真:SMEFI

 LGエレクトロニクス・インドの労働者は、経営側が組合役員を含む労働者12人をインド各地に一方的に異動させたことに対抗して10日前から抗議行動を実施していたが、このほど職場に復帰した。インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織のSMEFIは、LG労働者の闘いを支援した。

 7月20日の夜、LGインド労働者は経営側と妥結に至り、報告によると、前に指示された遠隔地ではなく近くの現場への異動について合意した。抗議に加わった労働者に対する報復措置はなく、労働者全員が職場に復帰する。

 LGエレクトロニクス・インドは約2,350人を雇用しており、そのうち850人が常用労働者、1,500人が契約労働者である。LG労働者は2016年1月に初めて組合結成に向けて行動を起こし、労働組合登録機関にLGエレクトロニクス従業員組合の登録を申請した。

 7月9日、同組合の役員を含む11人の労働者が工場への立ち入りを拒否され、経営側に身分証明書を取り上げられた。労働者はその後、ジャンム・カシミールやジャールカンド、ビハールなど、インドの遠隔地にある別の現場への異動を通告され、それらの場所での勤務を求められた。2日後に12人目の労働者が異動の辞令を受けた。

 労働者たちはこの措置に驚き、家族や子どもを連れてすぐに転勤できる状況になかった。約60人の女性を含む常用労働者全員が連帯し、7月11日に座り込み抗議を実施、一方的な異動の撤回、組合承認、法定の8時間労働、契約労働者の賃上げと正規雇用化を要求した。約250人の常用労働者が会社の外でデモを行い、650人が工場内に残って抗議した。

 警察は7月19日、契約労働者による工場への立ち入りを阻止しようとした罪で3人の労働者を拘留した。労働側によると、警察は正式に逮捕したわけではなく、抗議中の労働者に圧力をかけるためにスラジプル警察署に3人を留置し、釈放を拒否している。この逮捕に加えて、雇われた暴漢に攻撃される恐れがあったため、労働者は7月20日に経営側と合意に達し、抗議行動を取り止めた。労働者の主な要求は満たされていないが、この抗議は同社の常用労働者全員が団結していることを示した。

 ほとんどの常用労働者が6~10年にわたってLG工場で働いている。しかし、1日8時間労働で月給は1万8,000ルピー(268米ドル)と少なく、1カ月の超過労働手当が2万4,000ルピー(357米ドル)に達している。契約労働者の収入はさらに少ない。実際には、すべての労働者がほとんど毎日4時間後の超過労働に従事しており、通常の労働時間は1日12時間に及ぶ。労働者たちは労働条件を改善するために組合を設立し、経営側に要求憲章を送付した。

 LG経営陣は労働者と交渉するどころか、組合員に対して不当労働行為を展開し、組合つぶしを始めた。経営側は活動的な組合員をスタッフ職に昇進させた。その後、組合登録機関は、役員の昇進を理由に法定組合登録を拒否し、「昇進した労働者は組合員ではいられなくなるので、この組合は登録できない」と述べた。

 LGの労働者は今後、組合登録を求めて訴訟を起こし、要求を推し進めることにしている。

「これはインドにおける組合つぶしの典型例だ。LG経営陣は、このような小細工をすれば会社のイメージに傷がつくことを認識しなければならない。同社はCSR政策の中で、従業員の基本的労働権・人権を保護し、未来指向の「双方が利益を得る労使関係」を築き上げると宣言している。私たちはSMEFIとともにインドでLG労働者の闘いを支持しており、今後とも支援していく」と松崎寛インダストリオールICT電機・電子部門担当部長は語った。

 

 

インダストリオール、安全性めぐり主要リフト/エスカレーター会社に要求

2016-07-19

インダストリオールは世界有数のリフト/エスカレーター会社4社に要求を突き付け、この部門における安全性向上を求めた。

インダストリオールはティッセンクルップ、オーチス、シンドラー、コネに書簡を送り、リフト/エスカレーター設置・保守の安全性向上に向けた詳細な目標を示すとともに、その目標を達成する方法についての協議を申し入れた。

この部門のインダストリオール加盟組織の代表が昨年ベルンの機械エンジニアリング会議で採択した要求決議がまとめられ、このたび発表された。「リフト/エスカレーター部門における労働面・技術面の安全性」と題する決議は部門の使用者に対し、労働者と技術者、顧客の安全を確保するために組合と協力するよう求めている。

インダストリオール機械エンジニアリング部会長を務めるオーストリアの加盟組織PRO-GEのライナー・ウィンマー会長はこう述べた。

「リフト/エスカレーター技術者・設置者の安全第一は言うまでもないが、利用者と顧客の安全も確保しなければならない。この部門で事故や災難を避けるために、できる限りのことをしなければならない。だから、私たちは使用者に労使共同の取り組みを要求している。特に、今後は認定・承認された会社や技術者だけに、リフト/エスカレーターの設置や保守を許可するよう求める。専門訓練を受けた人だけを技術者として雇用すべきだ。技術的専門知識のない下請業者に外部委託し、その下請業者が無資格の契約労働者を雇用するという流れを断ち切らなければならない」

この決議は、この部門のインダストリオール傘下組合による8項目の中核的要求を盛り込んでいる。

1. 設置・保守は、部門の規則に従う登録企業が行わなければならない(すなわちリフト指令)。

2. 労働者は、設置・保守を行うために必要な能力と免許を取得しなければならない。労働者は認可契約企業に雇用されるべきであり、外注労働やフリーランス労働は最小限に抑えるべきである。さらに企業は、これらの要件を満たしていることを当局に報告しなければならない。

3. 登録企業は、監督当局に定期的に従業員リストを提出しなければならない。

4. 認可企業による安全要件とサービス水準要件の達成に関して、透明性と情報アクセスを確保することが不可欠である。すべての利害関係者だけでなくサービスを購入する顧客にも、この情報が提供されるよう保証するための手段や制度の実施を促進しなければならない。

5. この部門でフリーランス労働者や非認可企業への下請けを制限し、最小限に抑える方法を研究する。

6. 認可企業は責任保険に加入し、設置・保守活動で利用される下請会社だけでなく、その労働者も保険の対象となるよう保証しなければならない。

7. 地域安全代表の採用を勧告し、この部門で危険作業に関する特別手続きを要求する。

8. 重大な過失を繰り返している企業の認可取り消しを要求する。

これらの目標を達成するには、リフト/エスカレーター部門における労使間協力が非常に重要である。経営側は従業員の専門知識を必要としており、従業員と顧客はリップサービスにとどまらない経営側の関与を必要としている。

この決議は、インダストリオールがウィーン宣言の要求を概説した2014年のオーストリア会合に端を発する。

インダストリオールでこの部門を担当するマティアス・ハートウィッチ担当部長は、こう語っている。

「また別の決議について議論し、採択しただけではない。私たちが成し遂げたのは、リフト/エスカレーター部門全体の未来に関する世界中の労働組合代表と従業員代表委員会との徹底的な議論だ。私たちは、自分たちが何を求め、何を必要としているか知っている。この活動的なグループが、長年かけてそのような協力関係を何とか生み出したことは大きな喜びだ。今度は企業側が、従業員と労働組合の知識や献身から本当に利益を得るために、私たちの申し出を受け入れて社会的対話を開始しなければならない。このまたとない機会を企業が活用してくれることを願っている」

 

フィンランド企業PKC、メキシコで判決を無視して労働者の復職を拒否

2016-07-14

メキシコの組合権を求める国際キャンペーンの写真

メキシコの組合権を求める国際キャンペーンの写真

「アルネセス・イ・アクセソリオスの労働者を全面的に支援する」とメキシコのインダストリオール加盟組織ロス・ミネロスは、フィンランド系エレクトロニクス企業PKCに解雇された労働者と連帯して発表した。

アレハンドロ・オヘダ・ラミレス、アナ・マリア・メンデス、ハビエル・ディアス、マリア・デラ・パス・カルビリョは2012年、ロス・ミネロスを支援したために、自動車産業用ケーブル・システムを生産するPKCで労働者の組織化を試みたことに対する報復として、他の118人の同僚とともに解雇された。メキシコシティーの連邦裁判所での長期に及ぶ法廷闘争と国際キャンペーンを経て、当局は労働者に有利な判決を下し、7月8日に復職の予定を組んだ。

その日、労働調停・仲裁委員会で法的事項に関する専門サービスの提供を担当する労働側弁護士と職業仲裁人が同社を訪れたが、会社側弁護士は姿を現さなかった。それどころか、身分を明かさない人物が労働者による工場への立ち入りを妨害した。

これはPKCによる違法行為であり、同社は判決を受け入れなかった。PKCは反組合的慣行と労働者の権利の侵害で知られ、同社の労働者は不安定な労働条件のもとで最低賃金と長時間労働に甘んじている。PKCは保護組合とも協力している。

ロス・ミネロスと同労組のナポレオン・ゴメス・ウルティア会長は労働者を支援し、PKCアルネセス・イ・アクセソリオスで団体交渉のために労働者を代表する権利を再度要求している。ロス・ミネロスは、労働者を代表する組合を決めるために数週間後に行われる選挙に勝てると予想している。

ロス・ミネロスは、先ごろハーキュリーズ鉱山の第265支部での選挙に勝ったことで自信を持っている。この結果により、ミネラ・デル・ノルテ社との団体交渉にあたって労働者を代表する組合としての立場が支持された。

一方、フィンランドのインダストリオール加盟組合3団体がPKCグループCEOのマッティ・フーティアイネンに書簡を送り、不当に解雇されたロス・ミネロスの労働者4人の復職を求めた。さらにPKCに対し、関連労働組合を支持するかしないかにかかわらず今度の選挙に干渉しないよう要求し、PKCが結社の自由に対する権利を尊重する旨フーティアイネンが公に発表することも要請した。

フェルナンド・ロペス・インダストリオール書記次長は、PKCの反組合的な違法行為について次のように述べている。

「フィンランドで企業が判決に従わなければどうなるだろうか。では、なぜフィンランド企業がメキシコで法を無視できるのか。インダストリオール・グローバルユニオンはロス・ミネロスが勝利を収めるまで闘いを支援する」

 

韓国の組合指導者に対する有罪判決に憤りを表明

2016-07-06

抗議集会の組織に関連する罪でハン・サンギュンに5年の実刑判決

抗議集会の組織に関連する罪でハン・サンギュンに5年の実刑判決

7月4日、ソウル裁判所でのハン・サンギュン

7月4日、ソウル裁判所でのハン・サンギュン

判決発表後、裁判所の外で激しく抗議する労働組合員

判決発表後、裁判所の外で激しく抗議する労働組合員

インダストリオール・グローバルユニオンは、7月4日にソウル中央地方裁判所が組合指導者ハン・サンギュンに5年の実刑判決を下したことに憤りを表明した。

韓国民主労総(KCTU)委員長のサンギュンは、昨年11月の大規模な人民集会など一連の反政府デモに関連する罪で起訴され、有罪判決を言い渡された。

ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は次のように述べた。「合法的な組合活動を実施したために迫害されているハン・サンギュンに下された、言語道断の判決に断固反対する。韓国では政府と大企業と裁判機構が共謀し、幅広く労働組合を迫害している。今回の判決は韓国における民主主義への打撃であり、平和的な集会の自由の大幅削減だ。私たちは国際労働運動とともに、ハン・サンギュンの即時釈放と彼に対するすべての起訴の取り下げを要求する」

サンギュンは、11月14日に数万人がソウルの街頭でデモを繰り広げ、朴槿恵大統領による労働改革案に抗議したあと、政府の標的にされた。デモに際して約2万人の警察官が配備され、デモ参加者に対して催涙ガスや放水銃が使用された。

集会後、サンギュンは曹渓寺に避難したが、結局12月10日に警察に自首した。

ハン・サンギュンは集会主催者の1人として、一部のデモ参加者による暴力行為の責任を問われた。

60団体を超えるインダストリオール加盟組織が判決に先立って朴大統領に書簡を送り、ハン・サンギュンに対する起訴に抗議した。今年3月、ケマル・ウズカン・インダストリオール書記次長率いる労働組合指導者の国際代表団が韓国を訪れ、同国における組合闘争への支援を表明した。

この判決を受けてKCTUは、「民主主義、人権および労働者を踏みにじる判決として歴史に残るだろう」と語った。

ハン・サンギュンは判決後、次のように述べた。「同僚の方々が無罪だと信じてくれる限り、私は無罪だ。現政権による弾圧は、これまでよりもはるかに厳しく入念になっている。反撃の準備をしなければならない」

KCTUは今回の判決を不服として上訴する予定である。