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第59号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2016年9月21日)

ベルギーのキャタピラー工場閉鎖で2,200人が失業の危機

2016-09-02

 

キャタピラー777ダンプカー 写真:Shaun Greiner / Wikimedia Commons

キャタピラー777ダンプカー
写真:Shaun Greiner / Wikimedia Commons

キャタピラーは今朝、2017年4月にシャルルロア・ゴスリースのベルギー本社を閉鎖し、2,200人の労働者全員を解雇すると発表した。

 この解雇は9月2日(金)午前8時30分に招集された臨時従業員代表委員会で発表され、この日はすでに地元でブラック・フライデーと呼ばれている。

 建設機器を製造している工場の労働者は驚きと怒りを表明し、大勢が出入口でピケを張った。労働者たちは工場の操業を維持するために、すでに給料や労働時間などの面で多くの犠牲を払っている。2014年3月にもコスト削減措置で1,331人の雇用が失われた。

 いくつかのインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織(Algemeen Belgisch Vakverbond ABVV-Metaal、Centrale Nationale des Employes-CNE、ACV-CSC METEA、Federation des Metallurgistes FGTB Hainaut-Namur、SETCA-BBTK-Syndicat des Employes、Techniciens et Cadres de Belgique)がキャタピラー・ネットワークで活動しており、現在、対応を決定するために討議している。

 キャタピラーはプレスリリースで、フランスのグルノーブルと欧州域外のその他の現場への生産移転を発表した。北アイルランドの工場も閉鎖し、250人を解雇する。

 同社は、目標達成の失敗と市況の低迷が原因で今回の措置が必要だと主張している。しかし、ゴスリース工場は今も黒字である。キャタピラーは利益を増やすために人員削減を決定したのであり、2018年までに全世界で1万人の雇用を削減する計画を立てている。同社は2012年以降、すでに3万人の雇用を削減した。

 マティアス・ハートウィッチ・インダストリオール機械エンジニアリング・素材産業担当部長は次のように述べた。

「これはベルギーで進行中の産業空洞化の一例であり、キャタピラーが投資収益しか考えておらず、忠実な労働者が払う犠牲など眼中にないことを示している」

「この黒字工場が閉鎖されるのは、それによってさらにコストを削減できると同社が考えたからだ。この過程で、従業員代表委員会との適切な協議はなかった。このような理由で、真の社会的対話を導入する必要がある」

「私たちは同僚を支持し、この困難な時期に必要なあらゆる支援と連帯を提供する」

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