サムスンに関する報告書で時代遅れの慣行を摘発
2016-10-13
インダストリオール・グローバルユニオンは国際労働組合総連合(ITUC)とともに報告書を発表し、サムスンが労働者150万人に対して時代遅れの慣行を実施していることを強調した。
この共同報告書『サムスン――最新の技術、時代遅れの労働条件』は、サムスンが組合禁止方針を採用し、それがアジアの電子産業全体に影響を及ぼしているという悲惨な現実を暴露している。
「危険な職場に起因するがんで亡くなった元従業員の遺族への公正な補償の拒否から、税金逃れや談合カルテルへの関与まで、一貫して見られる要素が1つある――サムスンの企業文化は無慈悲にも、労働者の日常生活を犠牲にして利益の最大化を追求している」とシャラン・バロウITUC書記長は述べた。
この国際ハイテクメーカーは、労働・生活条件を改善するために結束して団体交渉する権利を始め、労働者に基本的自由を与えていない。
「サムスンはサプライチェーン全体で、どこであれ労働者が組織化すれば契約を解除すると言って脅し、組合結成を禁じている」とバロウ書記長は付け加えた。
サムスンは世界有数の規模と影響力を誇る企業である。
- サムスンの関連会社は韓国の総輸出の約5分の1を生産している。
- サムスン電子だけで2012年の年商が1,830億米ドルを超えた。この金額はカンボジアやホンジュラスといった国々のGDPを上回っている。
- 李健煕サムスン会長の純資産は126億米ドルと推定される。
- 李健煕は心停止を起こしたあと2014年5月から昏睡状態にある。息子のジェヨンがサムスングループの後継者で、10月27日のサムスン電子株主総会で役員に加わると予想される。
リンクをたどって、サムスンに労働者の虐待中止と組合禁止方針の廃止を求めるインダストリオールとITUCの抗議文を支持してほしい。
サムスンにおける一般労働者の生活をもっと明らかにするために、ITUCは「サムスンの秘密」という新作ビデオも発表、このビデオはサムスンの組合禁止方針に巻き込まれたある組合員の家族を取り上げている。
さらに詳しい情報については、ITUCとインダストリオールの『サムスン――最新の技術、時代遅れの労働条件』を参照。