イタリアの金属労働者、新しい全国労働協約を達成
2016-12-02
13カ月に及ぶ交渉と20時間のストを経て、2016年11月26日、インダストリオール加盟組織FIOM-CGIL、FIM-CISLおよびUILM-UILと使用者団体フェデルメカニカ/アシスタルが新しい全国労働協約について暫定合意し、個別協約の時代に終止符を打った。
12月1日、FIOM-CGIL、FIM-CISLおよびUILM-UILの3組合すべてが会合を開いて共同声明を発表、新たに達成された協約を「金属労働者にとって有利な協約」と表現した。
この協約は4年間有効で、金属部門全体を対象とし、この部門で雇用される160万人以上の労働者に適用される。この全国協約は包括協約であり、最低限の給付を保証している。組合は工場レベルで、さらなる給付改善を交渉することができる。3組合は今後この協約を職場集会に提出し、最終的に12月19日、20日および21日に関連労働者全員の拘束力のある投票に付す予定である。
組合代表に関する新規則によると、1つの労働組合または労働者の30%の要請さえあれば、労働者は企業別協約について採決を行う権利も与えられる。これは従来からFIOMの慣行の一部だったが、これまで共通の基準で実施されたことは一度もなかった。
組合によると、この協約は「非常に革新的」であり、「継続的訓練や教育権から序列制度の改革、全労働者のための補足的医療援助から補充年金制度、職場における組合安全衛生代表の活動促進まで、これまでの権利を拡張するとともに新しい権利を定めて」いる。
新たに達成された協約は交渉と参加を強化するとともに、インフレから収入を保護して福祉も強化し、金属労働者の全体的給付を改善、さらに組合と組合員、労働者の間における民主主義と代表のルールを明確にしている。
マウリツィオ・ランディーニFIOM-CGIL書記長はこの協約を称賛し、FIOM-CGILは2008年にも2012年にも協約更新に署名しなかったので、これによって「労働者の団結が改めて確認された」と述べた。「この協約は、いかなる種類の不正取引も示していない。そうではなく権利を拡大し、コスト構造全体をインフレ率以上に引き上げ、常に組織の中心的要求となってきた全国協約に民主的な道筋を導入するものだ」
マルコ・ベンティボグリFIM-CISL書記長は次のように語った。「本当に革新的な協約によって、労働組合の団結を取り戻した。最も難しいのは、将来を見通す文書を作成することだ。今回、私たちはそれを成し遂げた」
ロッコ・パロムベラUILM-UIL書記長は、「私たちはCCNL(全国労働協約)の価値を中心に据え、2次レベルの協約交渉を促進し、経営的要素や関連要因を判断した」と述べている。
ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は、達成された協約の素晴らしい成果を歓迎し、「FIOM-CGIL、FIM-CISLおよびUILM-UILが新協約を見事に達成したことを祝福するが、これがイタリアの金属労働者全員に再び団結をもたらす共同連帯行動であったことを聞いて特にうれしく思う」と述べた。