日本の金属労働者、昨年を上回る賃上げを獲得
2018-03-27
2017年の企業業績に基づき、主要金属関連企業の一連の労使交渉が終わり、労働者は今年、賃金が大幅に上がる。この部門の中小企業(大企業のサプライヤーである場合が多い)も、あとに続くだろう。
インダストリオール・グローバルユニオンに加盟している全日本金属産業労働組合協議会(JCM)傘下の主要組合は、春闘を経て、3月14日までに賃上げ要求への回答を引き出した。ほとんどの組合が、すでに新しい労働協約を締結しようとしている。
今年は52組合が昨年を上回る賃上げを獲得した。3月19日現在、定期昇給分に加えて平均1,541円の賃上げとなる。今年の賃上げ額は昨年より約500円高い。
各社の労使交渉では、産業構造の転換に対応するために産業・企業の生き残りをめぐって幅広い討議が行われた。このため、賃上げ交渉は最終局面までもつれ込んだ。自動車各社は今年の賃上げに同意したうえで、自動運転車や電気自動車の開発をめぐる競争の激化を理由に、今後の増額の可能性について一定の懸念を示した。
電子産業の組合は、パナソニックや日立など大手13社との交渉で成果を上げた。電子労働者は昨年より500円多い1,500円のベースアップとなる。
2017年の春闘で達成された結果について、髙倉明JCM議長は次のように述べた。
「この結果は、私たちの『人への投資』の要求に沿って、組合員の意欲や活力の向上だけでなく企業基盤の強化にも寄与するものと確信している。今後回答を引き出す中堅・中小企業の交渉の指針にもなり、非正規労働者の労働条件改善にもプラスの効果を与えると思う」