鉄鋼・アルミ関税をめぐる最近の展開に関するインダストリオール・グローバルユニオンの声明
2018-06-01
米国政府は昨日、数カ国に鉄鋼・アルミ輸入関税を賦課すると発表した。
インダストリオール・グローバルユニオンは、第2回大会で採択された政治決議、グローバルな鉄鋼危機に関する宣言および3月23日の声明に沿った立場を繰り返す。この立場は、世界の労働運動とより広い社会の中で主導的役割を果たし、万人のためになる公正な世界貿易のビジョンを支持するコミットメントを明確に表明するものである。
このような状況において、インダストリオール・グローバルユニオンは、なかなか解決しない世界的な鉄鋼・アルミの過剰生産能力の問題に取り組むための努力を倍加する。私たちは鉄鋼・アルミ産業で雇用を保護・創出するための努力を強く支持するが、今回のように無差別、一方的かつ不公正で貿易戦争を引き起こすおそれがあり、ひいては数カ国で数千人の雇用を危険にさらすであろう関税の実施は批判する。
各国政府は、OECD鉄鋼委員会や鉄鋼の過剰生産能力に関するグローバル・フォーラムなどの国際フォーラムで取り組みを調整して中国に圧力をかけ、生産能力の削減、過剰生産能力を生み出す不公正な取引方法の撤廃、他国における過剰生産能力の発生の防止を求めなければならない。インダストリオール・グローバルユニオンは引き続き、それらの努力を支援し、OECD鉄鋼委員会に参加し、鉄鋼の過剰生産能力に関するグローバル・フォーラムへの労働組合参加を模索していく。
さらに、世界的な鉄鋼・アルミの過剰生産能力の問題と闘うために、組合間の連携強化にも尽力する。この連携は、グローバルな組合の力と連帯の強化を確保するのに役立つ。この意味でインダストリオール・グローバルユニオンは、来週ブリュッセルで開かれるインダストリオール・ヨーロッパ素材金属会合に参加し、この問題について議論する。
私たちは引き続き鉄鋼・アルミ部門の全加盟組織と連帯して協力し、一方的な政府の決定が世界のいかなる場所でも雇用を脅かさないようにする。
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