職場におけるジェンダーに基づく暴力に関する条約を目指して
2018-06-07
5月28日にジュネーブで年1回の国際労働総会(ILO総会)が開幕し、ガイ・ライダー事務局長が会議冒頭、職場における暴力や嫌がらせをなくすための強力な行動を求めた。ILO加盟187カ国の政労使代表が集まり、職場における暴力や嫌がらせに関する将来の文書の性質や適用範囲について交渉した。
インダストリオールは加盟組織に、ケニア金属合同労組のローズ・オマモが労働者グループに加わり、仕事の世界における暴力や嫌がらせに関する基準の採択をILO総会に要求したことを伝えた。
「交渉は厳しかったが、条約の実現に向けて労働者を本格的に支持している国々の政府から多大な援助を受けた。勧告によって補足される条約を確保できたので満足している」
「政労使は、この問題に関する未来の文書の性質は、勧告によって補足される条約であるべきだということに合意した」
「労働者は多くを達成し、序文に『ジェンダーに基づく暴力』という文言を盛り込ませ、家庭内暴力も序文と適用範囲に入れさせた。労働者の定義が職場だけでなく仕事の世界にも広げられた」とオマモは述べた。
これは労働者が職場だけでなく職場外(例えばバス停や自宅)でも保護されることを意味するため、大きな成果である。
「来年は今回取り組むことができなかった内容も盛り込みたい。労働者が本当に望んでいたのは全世界で利用される基準だったので、今回の成果には満足している。これからも引き続き課題に取り組んでいく」とオマモは締めくくった。