ミャンマーの組合、組織化を妨げる障害に対抗
2018-11-19
ミャンマーの労働者と組合は、組合つぶしや低賃金、不安定雇用の横行でたびたび困難に直面している。インダストリオールの組合構築プロジェクトは、抵抗するために組合の強化に焦点を合わせている。
ミャンマーでは組合つぶしが広く見られる。インダストリオール加盟組織のミャンマー産業労連(IWFM)は、65の企業レベル組合のうち16組合を組合つぶしで失った。よく使われる戦術は、仕事量が少ない時期に工場を閉鎖して組合を排除し、数週間後に非組合労働者を雇って別の社名で業務を再開するというものである。
見習工は賃金が安いのでたびたび雇われ、同じ会社の未組織部門に仕事が移されるときもある。組合幹部・組合員は解雇されたり、短期契約が失効したあとに再雇用されなかったりする。
ミャンマー鉱山労連(MWFM)が組織化している鉱業部門では、いわゆるトラブルメーカーが、組合活動の場所から遠く離れた別の鉱山に飛ばされている。雇われた暴漢が肉体的な暴力で組合幹部を脅し、時には実際に暴行を加えているとの報告もある。
鉱山はたいてい大都市から遠く離れた場所にあり、組合活動が困難である。小規模鉱業はインフォーマル労働と同様に広く見られる。
オランダのモンディアールFNV、フィンランドSASKおよびドイツFESの支援によるインダストリオールの組合構築プロジェクトは、訓練や組合オルグへのアクセスによって組合を強化している。
そして組合つぶしにもかかわらず、労働者は組織化を進めている。2014年以降、IWFMの組合員は6,000人からほぼ1万6,000組合員に増えた。MWFMの組合員数は現在5,500人で、新しいプロジェクト期間が始まった2018年6月から750人増えている。
組合は、給料や安全衛生に関連する団体交渉の進展についても報告している。あるケースでは、300人の鉱山労働者が5年ぶりに有給休暇取得権を勝ち取った。女性・若年労働者に関する問題への関心が高まっている。
IWFMはACTの支援を受けて、繊維部門の部門別協約を検討している。現在、ミャンマーから調達している衣料会社のすべてが1日4,800チャット(3米ドル)の最低賃金を支払っているわけではないので、産業別協約の達成は生活賃金を求める闘いにおいて大きな功績になるだろう。
11月14~15日にヤンゴンで開かれたプロジェクト計画会合において、両組合は次の2019年作業計画を確認した。
- 加盟費徴収の増加
- 新規組合員勧誘の目標
- 団体交渉への女性と若者の参画に関する条項の包含
- 鉱業部門の労働安全衛生に関する調査
- 部門別CBAに関する作業の継続
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