すべてのE-waste労働者のためのディーセント・ワークを求めて行動すべきとき
2019-04-17
世界中の政労使代表がスイス・ジュネーブのILOに集まり、E-wasteの管理におけるディーセント・ワークの促進に関連する目下の問題と新たな問題をめぐり討議した。
この動画はインド女性自営労働者連合から寄せられたもので、E-waste処理の実態を示している。
2019年4月9~11日に電気・電子廃棄物(E-waste)の管理におけるディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)グローバル対話フォーラムが開かれた。このフォーラムの目的は、E-wasteの管理におけるディーセント・ワークの促進に関連する目下の問題と新たな問題をめぐり討議し、国際労働機関(ILO)とその加盟国による今後の行動のための勧告を含む合意事項を採択することである。
インダストリオール・グローバルユニオンは国際労働組合総連合の後援で、6カ国(デンマーク、インド、日本、ロシア、スウェーデン、イギリス)からの労働組合専門家の参加を調整した。
E-waste産業は最も目覚ましく増加している廃棄物の流れである。E-wasteは危険かつ複雑で、環境上適正な方法で処理するのにコストがかかる。多くの国々で、この産業を取り巻く法律や執行がまだ全般的に不足している。発展途上国では、E-waste関連作業の大部分がインフォーマル経済で行われている。このような状況下で、労働者の基本的権利の侵害、児童労働、不安定な労働条件、安全衛生の無視といったE-waste労働者の問題が、特に発展途上国からインダストリオールに報告されている。
テクノロジーが生活のあらゆる分野に行き渡る中で、ICT電機・電子産業に部品を供給するサプライチェーンが拡大し、複雑になっている。テクノロジーは今後もE-waste産業を促進していくだろう。サプライチェーンのステークホルダー全員に安全・健康・清潔で持続可能な雇用を提供する責任があり、労働者にはそのような雇用を期待する権利がある。フォーラムでは、サーキュラー・エコノミーと、この産業でディーセント・ワークを促進する方法を中心に、E-waste労働者の問題・課題を取り上げた。
「E-wasteを扱っている労働者には発言権も交渉力もなく、素手で危険物を解体している。さらに、これらの労働者はE-wasteの処理に伴う多くのリスクに気づいていない」と労働者グループを代表するジェームズ・タワーズ副議長は語った。
「私たち労働者は、E-waste労働者に公正な業務慣例と公正な移行をもたらす仕事の未来を求めている」
松崎寛インダストリオールICT電機・電子担当部長がこう述べた。
「この会議では初めて、政労使がE-wasteに関する現場の問題・課題を徹底的に共有し、労働者の懸念を対象とする合意項目案を真剣かつ建設的に取り決めた。これは持続可能な未来への重要な一歩だ。すべてのE-waste労働者のためのディーセント・ワーク達成に向けて行動を起こすときが来た!」
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