テナリス・ブラジル、スト後に解雇を撤回
2019-06-05
ブラジルの鋼管メーカー、テナリス・コンファブの労働者は5月20日、25人の解雇に抗議してストに入った。その結果、同社は翌日に解雇を取り消し、労働者の今後について組合と交渉することに同意した。
午前・午後両方の勤務の労働者がストに参加し、5月21日に生産ラインが完全に停止した。この労働者たちは、金属労働者の全国総連合(CNM-CUT)を通してインダストリオール・グローバルユニオンに加盟している、ピンダモニャンガバ・モレイラセサール・ロセイラ金属労組の組合員である。
スト終了後、テナリス経営陣は、解雇された労働者と同社がもはや必要ないと言っている生産部門労働者200人のために代替策を交渉することに同意した。テナリスは何らかの希望退職計画を導入しようとする可能性がある。
同労組は、5月17日に解雇された労働者25人のうち5人は職場の安全問題が原因で負傷しており、解雇は無効だとも述べている。会社側は当初、組合と代替策を交渉するつもりはないと発言し、組合員がストに入るきっかけを作った。
組合側は、レイオフは唯一の選択肢ではないと主張し、労働者の権利を保護して代替策を見つけるためにできる限りのことをすると述べた。
会社は2018年11月、場合によっては多数の労働者を解雇せざるを得ないと発表した。そこで組合はストを実施すると警告し、何とか165人の一時的なレイオフを取り決めた。
「会社側が先週の解雇を取り消し、交渉に同意したことに心から安堵してしている。これ以上の一時的レイオフを取り決めることはできないので、非常に微妙な状況だ。私たちは昨年11月、何らかの希望退職計画の可能性について話し合おうとしたが、会社側に拒否された。だが、この問題を再び取り上げることができるので、ここテナリス・コンファブで大きな進展があった」と同労組のエリベウト・ベラ会長は語った。
ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は次のように述べた。
「テナリスは世界中で反組合的な慣行にかかわっており、特にグアテマラとコロンビアで雇用基準に従っていない。私たちはテナリス・コンファブ労働者とCNM-CUT組合員の闘いを支持しており、彼らのストが解雇の停止につながったことをうれしく思う」