カナダABIの長期ロックアウト終了で組合が勝利
2019-07-04
アルミネリエ・ド・ベカンクール(ABI)の労働者は79.77%の賛成多数で使用者側の契約提示を批准し、ケベック史上最長の部類に入る民間部門の労働争議が終結した。アルコアが交渉を拒否したあと18カ月にわたって、USWメタロス組合員1,030人が同社工場からロックアウトされた。
「労働者たちが雇用を守るために、そして先任権や労働条件などの基本原則を擁護するために闘ったことを誇りに思う」とクレメント・マッセ全米鉄鋼労組(USW)第9700支部長は言う。
協約では復職手順が改善され、組合員全員が8カ月以内に職場に復帰できることになった。会社側の以前の提案では、復職までの期間が数年に延長される可能性があり、その間、組合権が停止されるところだった。組合に1,900万米ドルの和解金を要求する使用者側の苦情も取り下げられた。
協約では先任権が尊重されており、使用者は工場外部の労働者に職をオファーする前に、まず組合員に提示しなければならない。
組合幹部は、できれば交渉によって解決し、労働者が職場に復帰する際の労働環境をもっと改善したかったと述べ、会社側が18カ月間のロックアウト中に有意義かつ建設的な交渉の実施に抵抗したことを非難した。
「長年にわたって自分たちの権利を要求した結果、いま妥結に至り、尊厳と誇りをもって職場に戻る機会を得た同志を誇りに思う。これはこの地域のみならず労働組合界にとっても重要な勝利であり、成果の達成に至る道のりは長く厳しい場合が多いことを示している」とマティアス・ハートウィッチ・インダストリオール・グローバルユニオン素材金属担当部長は言う。
インダストリオール執行委員会は今年5月、この闘いを公に支持した。
組合側はフランソワ・ルゴー・ケベック州首相のあからさまな偏見と交渉への干渉も糾弾した。首相の行動によって会社側は大胆になり、有意義な交渉の実施を拒否する方針を固めた。
これを受けてUSWメタロスは国際労働機関に提訴した。
ABIは巨大多国籍企業のアルコア(出資率75%)とリオ・ティント(同25%)が共同所有している。