バングラデシュの船舶解撤場で事故が続発し、死亡者数が増加
2019-10-17
2019年10月12日、チッタゴン県シタクンダのクミラ船車連絡港エリアにあるOWW船舶解撤場の事故で労働者2人が死亡し、少なくとも3人が負傷、今年に入ってからの死者数は23人に達した。
この事故は、整備工と助手が汚染水を放出するためにタンクで作業をしていたときに起こった。水は1つのタンクから放出されたが、労働者は別のタンクのどこから水が放出されるか確認できなかった。
タンクを切断すると毒ガスが放出され、現場にいた労働者2人が死亡し、3人が気分が悪くなった。負傷した労働者はアル・アミン病院に運ばれ、2日後に退院した。事故当時、この船では15人の労働者が働いていた。亡くなったのはナウガオン地区のサイフル(26)とシタクンダのバラブクンド地域のマスド(21)であることが確認された。
10月14日にはサゴリカ船舶解撤場で事故があり、シリンダが爆発して2人の労働者が重傷を負った。負傷者はアプ・マラク・チャクマ(28)とタパン・マラク・チャクマ(30)で、CHC病院に入院した。
現地の情報によると、バングラデシュでは2019年1月から現在までに船舶解撤場の事故で少なくとも23人の船舶解撤労働者が死亡し、少なくとも75人が負傷している。犠牲者の多くが若い不安定労働者である。
松崎寛インダストリオール・グローバルユニオン造船・船舶解撤部門担当部長は述べた。
「絶対に回避可能な事故が労働者の命を奪い続けており、私たちは使用者の怠慢を強く非難する。使用者と政府は、安全な労働条件を確保する責任を放棄してはならない。バングラデシュが船舶の安全かつ環境上適正な再生利用のための香港条約の批准プロセスを早めるよう重ねて要求する」
船舶解撤部門のインダストリオール加盟組織であるバングラデシュ金属労働者連盟とバングラデシュ金属・化学・衣料・縫製労連は絶えず状況を監視しており、死亡事故の続発と労働安全衛生面での使用者の怠慢に深刻な懸念を表明している。