インドが香港条約を批准
2019-11-29
世界最大の船舶解撤国、インドが香港条約を批准した。この批准は、世界で最も危険な仕事である船舶解撤の浄化を目指すインダストリオールのキャンペーンにおける大きな前進を意味する。
バングラデシュ、中国、インド、パキスタンおよびトルコは世界の5大船舶解撤国であり、総トン数で世界の船舶解撤の98%以上を占めている。
11月28日、最大の船舶解撤国インドが、国際海事機関(IMO)の船舶の安全かつ環境上適正な再生利用のための香港国際条約を批准した。
香港条約は下記の条件を満たして初めて発効する。
- 15カ国以上が批准
- 批准国の商船船腹量が世界の40%以上
- 批准国が過去10年間に合計船腹量の3%以上を再生利用
インドの批准で、必要な国の数は満たされた。
条約の発効には、あと総トン数の約10%とリサイクルトン数の0.4%が必要である。
インダストリオールは、世界一危険な仕事と呼ばれることの多い船舶解撤の浄化キャンペーンを強化し、主要海事国に働きかけている。船舶解撤産業には安全・健康・清潔で持続可能な雇用を提供する責任があり、労働者にはそのような雇用を期待する権利がある。
松崎寛インダストリオール造船・船舶解撤部門担当部長は言う。
「香港条約は最低基準を定めており、持続可能な未来に向けて平等な競争条件を作るための第一歩だ。インドは責任を取っている。今度は中国とバングラデシュ、パキスタンが条約を批准する番だ」
インダストリオール造船・船舶解撤部会の副部会長で、インド最大の船舶解撤労組ASSRGWA指導者のV・V・ラネーは言う。
「ASSRGWAはアランにある世界最大の船舶リサイクル施設で労働者を組織化している。今回の批准で労働者の権利が保護され、社会的対話の余地が生まれる。持続可能な産業になることも目指していく」
「インド政府の香港条約批准を祝福する」
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