日本の金属労働者、賃上げを獲得
2020-04-02
JCMの春闘を通じて、多くの金属産業大手企業労働組合が賃上げを獲得した。
中小企業の労働組合は大企業の交渉結果をもとに会社と交渉に取り組んでいる。
JCMを構成する大手企業労組は2月に企業に対して賃金・労働諸条件に関する要求書を提出し、交渉を重ねてきた。3月11日、大部分の労組が回答を得た。
- 56組合すべてで定期昇給を確認し、うち44組合で平均1060円の賃上げを獲得
- 平均で5.1か月の一時金を獲得
- 企業内最低賃金協定は、平均で月額1,698円の引き上げを獲得
2020春闘で達成された結果を受けて、JCM高倉明議長は次のように述べている:
- 日本経済を個人消費がリードし強固な経済構造へ転換することが必要不可欠との認識に立ち、人への投資として、この数年来継続している賃金引き上げの維持を求めてきた。
- 組合員の協力や努力が産業・企業の発展には必要不可欠である。労働組合は経営に対して不安払しょくにつながる回答を示し、共に苦境に立ち向かうことを強く求めてきた。
- グローバル経済、日本経済は日に日に悪化し、それどころかCovid-19の将来影響がこの瞬間見通せなくなっている。しかしながら、多くの組合が昨年並みあるいはそれ以上の賃金引上げを達成したことは、景気の底割れを回避するという労使の役割を発揮したことを証明している。
- バリューチェーン全体の賃金・労働諸条件の引き上げが、金属産業の競争力強化にとって重要である。賃金引上げを獲得できた組合数の拡大と、大手企業を上回る賃金引上げ額の獲得をすることにより、底上げ・格差是正の実現を図るべく、春闘を通じて支えていく。
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