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第107号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2020年6月30日)

組合がインド・モディ政権に対する非協力を要求

2020-06-10

インドの組合は、COVID-19ロックダウン中に労働者の利益を保護せず、労働者の権利を激しく攻撃しているモディ政権との闘いを強化している。7月3日に非協力デーを実施することが発表されている。

モディ政権が大勢の労働者の賃金支給を確保せず、ロックダウン中の人員削減を阻止していないため、インドの中央労働組合は6月5日の声明で不満を表明した。

政府が組合との社会的対話に関心を示さず、組合が提案した労働者保護策を軽視していることは、労働者に著しい影響を与えている。

組合側の要求は以下のとおり。

  • 4月、5月および6月に、すべての所得税非課税世帯に7,500ルピー(99.5米ドル)を送金すること。
  • 4月、5月および6月に、中小零細企業の労働者に賃金を支給すること。
  • 少なくとも6カ月間、すべての労働者に広く食料を配給すること。
  • 数百万人の移民労働者が安全に旅行できるようにすること。

約2億4,000万人の労働者が生計を失ったと推定される。工場は操業を再開しているが、その多くが雇用者数を減らし、賃金を減額している。

ILOは、およそ4億人がさらに深刻な貧困に陥るかもしれないと警告している。組合は、故郷の村に帰った何百万もの移民労働者の雇用機会を創出する農村雇用計画と、都市部向けの同様の計画への支援強化を要求している。

政府はパンデミックに乗じて労働者の利益に反する労働法変更を導入し、公共部門企業(PSE)の民営化など企業寄りの政策措置を発表している。PSEの多くは極めて重要な国益や公共目的に役立っており、莫大な公的資金によって設立された。この発表には、中央政府職員480万人と年金受給者680万人への給付支給決定も盛り込まれていた。

組合側は、政府の2,650億米ドルの景気刺激策は労働者に対する残酷な冗談だと強調している。実質的な救済措置は微々たるもので、この金額の大部分はさまざまな部門への融資保証である。

インド全国労働組合会議の議長を務めるインダストリオール執行委員のG・サンジーバ・レディー博士は言う。

「政府によるロックダウンの無神経な取り扱いと反労働者的な政策発表は、政府が労働者の権利を尊重しておらず、労働者の協力を受けるに値しないことを示している。政府の怠慢が原因で、何百万もの労働者が口で言い表せない窮状に追い込まれている」

「5月22日の大規模な全国的抗議を経て、いま抗議行動を強化しており、政府に私たちの要求に対応させるために7月3日に非協力運動を呼びかけている」

ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は言う。

「私たちは、モディ政権がパンデミックにかこつけて労働者の権利を攻撃していることを懸念している。労働者の利益に反する労働法変更を撤回しなければならない。政府は何百万という労働者の生計を保護するために緊急対策を実施し、組合と真の社会的対話を行って解決策を見つけるべきだ

インダストリオールはインドの組合運動と連帯しており、彼らの努力を支援するために国際連帯行動を起こす

ガンディー式の非暴力的抗議による非協力運動は、インドの独立闘争における重大な出来事である。この運動は1920年にインドの自治を求めて、植民地支配者の改革に反対して開始された。

7月3日の行動には、中央組合のINTUC、AITUC、HMS、CITU、AIUTUC、TUCC、SEWA、AICCTU、LPFおよびUTUCと多数の連盟・団体が参加する。

                                                                                                                                                                                                                                                                    

 

 

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