グローバル・ユニオン、フィリピンの反テロリズム法を非難
2020-07-15
インダストリオール・グローバルユニオンを含むグローバル・ユニオン・フェデレーションは、ロドリゴ・ドゥテルテ・フィリピン大統領が2020年7月3日に反テロリズム法を承認したことを明確に非難した。
グローバル・ユニオン指導者は2020年7月9日付の共同プレスリリースで、民主的余地が縮小しており、ドゥテルテ政権がますます権威主義的な措置を講じていることに対する深刻な懸念を表明した。
この決定は、労働組合界と人権組織から国際的非難を浴びている。というのも、この法律の曖昧な条項が悪用され、労働組合員・活動家が司法審査権なしで14日間にわたって逮捕・拘留されるおそれがあるからである。
この法律に従って、警察は誰であれ60日間(30日延長可)の監視下に置く非常に大きな権限を与えられている。このように強大な権限がドゥテルテ政権に与えられれば、フィリピン国民の公民権が制限され、フィリピンの憲法に違反することになる。
ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は次のように述べた。
「インダストリオールは反テロリズム法に強く反対する。ドゥテルテ政権はテロおよび薬物乱用との闘いを口実に使い、労働組合運動を弾圧している」
「私たちは昨年12月、フィリピンで暴力と労働組合員の赤札をなくすためにキャンペーンを展開した。労働組合員43人が誘拐・殺害されたが、今日までに誰も法に照らし処罰されることも有罪判決を下されることもなく、これは選出された政府の説明責任にかかわる問題だ」
この論争の的となる法律が採択される数日前、国連人権理事会で、少なくとも8,663人が殺害され、少なくとも248人の人権擁護者や労働組合員、ジャーナリスト、弁護士が活動を理由に殺されたことが報告された。
「労働組合員の人権・労働権を制限する非民主的な法律に抵抗するために、加盟組織を絶えず支援することを誓う。厳しい政治情勢にもかかわらず、いつも労働者に発言権を与えているフィリピンの同志と連帯する」とサンチェスは付け加えた。
「赤札」とは、左翼寄りの疑いのある個人の名誉を傷つけたり嫌がらせをしたりするフィリピンの政治方策である。
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