ルノー・ブラジルの組合、雇用を守るために協約を承認
2020-08-13
クリティバ金属労組(SMC)の組合員は、投票でルノーとの協約を承認した。これによって同社工場で雇用が守られ、21日間のストが終了する。
何百人ものSMC組合員が8月10日の集会に出席し、同社と取り決められた最新協約案の詳細を知らされた。8月10〜11日にオンライン投票が行われ、組合員の95%が、レイオフされた747人の労働者を復職させる協約を承認した。
セルジオ・バトカSMC会長はこう述べた。
「これは雇用と生活のための闘争だった。向こう4年間の課題は、工場が成長して雇用を創出し続けるようにすることだ。地元の人たちの利益を優先する必要がある」
「これは私たちにとって新しい経験だった。というのも、ルノーと合意に達しようと努める中で、雇用当局と地域社会全体の支援を受けたからだ。今度は工場に戻って、前向きに考え、ルノーとの強力かつ健全な関係の構築に着手する必要がある。私たち全員が役割を果たす必要がある」
インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織CNTM/FSに加盟しているSMCの指導部によると、この協約には利益分配制と手当による4年間の賃金制度も盛り込まれている。
この協約の結果、同労組は7月22日に始まったストライキを終了した。8月12日に労働者全員が通常業務を再開するが、747人の復職者は自発的レイオフ計画が終わる8月20日まで賃金全額支給で自宅待機する。
ミゲル・トーレスCNTM/FS会長は述べた。
「この勝利は、労働者とSMC、それにセルジオ・バトカのリーダーシップがなければ実現していなかっただろう。この結果は、組合員の団結がいかに重要であるかを改めて示している。同労組の活動は、従業員と国のために、より威厳のある労使関係を生み出すために不可欠だった。クリティバの労働者とバトカを祝福したい。すべての人に雇用と収入、権利、健康をもたらそう」
今回のストは、同社が747人の労働者(その多くが病気休暇中)を解雇したときに始まった。工場入口でのストライキに加えて、ブラジル全国各都市のルノー販売代理店でも抗議行動が行われた。
ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は書簡を送り、労働者への支持を表明するとともに、ルノーに対し、同社が2019年7月にインダストリオールと締結したグローバル枠組み協定(GFA)の約束を果たすよう求めた。その協定で同社は、すべてのリストラ計画に関して協議を行うことに同意している。
SMCはルノーを地域労働裁判所に提訴し、裁判所は8月5日にルノーとインダストリオールとのGFAに言及する文書を発表。この文書は、同社が雇用省と交わした約束の条件を守っていないことも指摘した。この約束の中で同社は、あらゆるレイオフ計画について組合と交渉すると約束している。したがって裁判所は、これらの解雇は無効であり、労働者を復職させるべきだと裁定した。
サンチェスは交渉の結果を歓迎した。
「ルノーの労働者が回復力を示し、解雇された労働者と連帯したことを祝福する。ルノー労働者の決意は、当局が労働者に有利な判断を下し、ルノーに交渉の場に戻ることを求めるよう確保するうえで役立った。GFAがこの成果の達成に役立ってうれしい。ルノーが労働者を卑劣な手段で攻撃せず、国内・世界レベルの約束を果たすようにするために引き続き取り組んでいく」