ミャンマー国軍が組合を弾圧
2021-02-26
<JCM記事要約>
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インダストリオール加盟組織IWFMの幹部(副会長を含む)が大多数を占める組合指導者20人が、民主的権利を求めて平和的に抗議した結果、軍の指名手配リストに載せられている。
今週、ミャンマー全国で数十万人が平和的集団デモに参加した。ミャンマーでは、軍による政権奪取に抗議する平和的な市民的不服従運動が続く中で、当局が組合と組合指導者を厳しく取り締まっている。
警察は組合指導者20人の逮捕状を発行した。その大多数がミャンマー製造労働者連盟(IWFM)の幹部で、ソー・レイ副会長も含まれている。
同労組からの報告によると、私服警官が月曜日の全国ストに参加した組合指導者を探しているという。
カイン・ザーはIWFM会長は声明で次のように述べている。
「2012年の前独裁政権終了後にミャンマーで再び組合が許可されてから、IWFMは、衣料労働者とその家族の権利保護と生活改善に全力で取り組んできた」
「ミャンマー国民と国際社会が力を合わせれば、民主主義を取り戻すことができる。市民的不服従や抗議、ストライキを通して、ミャンマーの人々は明確かつ声高に意見を述べている。私たちは国際社会にも同じことをするよう求める。このクーデターを失敗に終わらせるには、皆さんの支持が必要だ」
現在までに、アウン・サン・スー・チーをはじめ、100人を超える選出議員や州首相が軍に逮捕されている。
「ミャンマーに民主主義を取り戻すための闘いにおいて、組合は重要な役割を果たす。私たちはミャンマーの加盟組織との明確な連帯支援を表明し、国民に選ばれた文民主導政権への復帰を要求する」とヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は言う。
ベラルーシの鉄鋼労働者に対する解雇と脅迫
2021-02-23
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昨年8月以降、ベラルーシ製鉄所(BMZ)に新設されたベラルーシ独立組合(BITU)地方支部に200人の労働者が加入した。それに対して、組合活動家が解雇すると脅され、組合つぶしに直面している。
BMZのBITU組合員は、有期契約の更新拒否など、解雇の脅迫を報告している。
BMZは1月21日、支部組合会長のバジム・ラプツィクと組合監査委員のディミトリー・ヤフレマウを解雇した。ヤフレマウは、8月の抗議行動によって逮捕されたという警察の証明書があったにもかかわらず、欠勤を理由に解雇された。
11人の創設メンバーの1人であるハンナ・カルパコは、8月に退職を求められ、その後2月1日に解雇された。
BMZのBITU支部組合は、まだ当局に登録されておらず、使用者の承認も得ていない。
「BMZの組合員が脅迫や報復を受けているので、国際連帯が必要だ。労働者は結社の自由を享受し、BITU支部組合を設立しようとしたが、それに対してBMZ経営陣は労働者を解雇したり、他の方法で処罰したりすることに決めた。そしてベラルーシ当局は、市民の人権および労働者の権利を保護するのではなく、BMZのBITU組合員3人に対する強制捜査を開始した」とマクシム・パズニアコウBITU会長は言う。
2月1日、3人のBMZ労働者、イハル・パバラウ、アリアクサンドル・バブロウ、ヤウヘン・ホバルが、2020年8月のBMZでのストを理由に、それぞれ2年、5年、3年の実刑判決を言い渡された。罪状は、社会秩序を甚だしく侵害する行動の組織、準備または積極的参加である。彼らは8月17日、不正選挙と警察の暴行に抗議して道路を封鎖した。
ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は、BMZ経営陣への書簡で次のように述べた。
「インダストリオールは、ベラルーシで民主主義と自由を求めて闘っている抗議者の起訴を強く非難し、BMZの著しい人権・労働権侵害を糾弾します」
「BMZに対し、不当に解雇された労働者全員を復職させ、組合員に対するハラスメントや起訴をやめ、BITUと真の対話を行うよう要求します」
BMZは、ワイヤーやスチールコード、鋼管、その他の鉄鋼製品を生産しており、タイヤ/ゴム産業で多数の顧客に製品を供給している。
写真提供:スプートニク・ベラルーシ、TUT.BY
ミャンマーで民主主義を求めて全国スト
2021-02-22
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抗議すれば命を危険にさらすことになるという軍の声明にもかかわらず、今日ミャンマーで全国ストが実施され、数十万人が街頭に繰り出した。
今日の日付2021年2月22日を示す22222ゼネストは、政党や労働組合、農民組織、学生運動、その他のグループから成るゼネスト委員会によって指示された。
インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織のミャンマー産業労連(IWFM)は、ヤンゴンのラインタヤ郡区で数千人の労働者を動員した。抗議中の労働者は「民主主義を要求」、「指導者を釈放せよ」、「アウン・サン・スー・チーを釈放せよ」と書かれたプラカードを掲げ、インダストリオール加盟組織ミャンマー産業労連(IWFM)とミャンマー労働組合総連合(CTUM)の旗を振った。
カイン・ザーIWFM会長は言う。
「これは民主主義のための闘いだ。軍事政権下では、労働者の権利も人権もなく、誰もが恐怖と緊張を感じながら生活し、労働者の苦情や抗議はもはや許されなくなることを理解しなければならない」
「2010年まで、労働者は低賃金と長時間労働を強いられ、何であれ使用者が与えるものしか得ることができず、最低賃金保証も社会保障もなかった。独裁政権が復活すれば、我が国から投資が引き上げられ、多くの人々が失業するだろう」
地元メディアによると、ヤンゴン、マンダレー、ネピドー、ピンマナの街頭を数十万人が埋め尽くし、軍政の廃止を要求した。多くの企業が民主化運動に共感して事業を閉鎖した。
ヴァルター・サンチェス・インダストリオール・グローバルユニオン書記長は言う。
「自国で民主主義を回復させるために闘っているミャンマーの同志と連帯する。インダストリオールは今後とも、軍への抵抗において重要な役割を果たす労働者・組合に必要な支援を提供していく」
現在までに、アウン・サン・スー・チーをはじめ、100人を超える選出議員や州首相が軍に逮捕されている。
ブラジルのフォード労働者、雇用保護の代替方法を模索
2021-02-22
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フォード労働者は従来とは異なる雇用の確保手段を模索し、米国の自動車メーカーグローバル本社経営陣との協議開始に合意した。ブラジルのフォード事業を国営化する法案導入の可能性も調査している。
フォードは1月、ブラジル3工場の閉鎖を発表した。ブラジルの労組間社会経済統計研究所によると、ほぼ12万4000人の直接・間接雇用が危機にさらされている。
タウバテ金属労組(Sindmetau)は、2月18日に地域雇用裁判所の調停審問で、フォードとの協定に署名した。フォードによるブラジル事業閉鎖の阻止を試みるため、2月25日にグローバル本社経営陣と会談することで合意した。
この協定に基づき、タウバテ労働者の雇用、賃金および給付は交渉終了まで維持され、2月22日に生産が再開する。
労働者は雇用を確保するために運動を続ける。先ごろ、タウバテのフォード工場から3時間かけてデモ行進した。
カマサリ金属労組は、2月18日に地域雇用裁判所(TRT5-BA)の調停審問に出席し、工場労働者が2月22日に職場復帰することで合意した。フォードは3カ月にわたって賃金を支払い、労使対話を行う時間を与えることに同意した。
さらに、人権委員会が組合、裁判機構、議会、その他のグループの代表と会談し、ブラジルの同社事業を国営化する法案導入の可能性を調査した。その目的は、ブラジルで工場閉鎖と産業空洞化の影響を食い止めることである。
世界中の組合が連帯書簡を送り、労働者の利益と企業所有者の利益を同等に扱う積極的な産業政策を要求した。
ヴァルター・サンチェス・インダストリオール・グローバルユニオン書記長は言う。
「雇用保護を求めて闘うフォードの労働者と組合を祝福する。労働側はすでに勝利を収めている――雇用裁判所は労働者に有利な判決を下し、さらなる交渉への道を開いた。世界中の組合がブラジルの同僚との連帯を表明してくれたことに感謝する」
ミャンマーのサイバーセキュリティー法、民主主義と労働運動を威嚇
2021-02-18
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ミャンマーの軍事政権はサイバーセキュリティー法案を導入した。労働者が国中でクーデターに対する抗議運動を続けている中で、この法案は政権に、情報の自由を抑圧・規制する広範囲な権限を与える。
軍事クーデターのおよそ1週間後、国軍が設置した国家行政評議会はインターネット・サービス・プロバイダーに対し、2月15日までにサイバーセキュリティー法案に関するフィードバックを提供するよう要請した。
この制限的な法律の性急な導入は、全国で急速に広がっている市民的不服従運動を弾圧しようとする試みである。当局は何度もインターネット・サービスを切断しており、一時的にソーシャルメディアを停止した。
この表現があいまいな法律が採択されれば、すべての「サイバースペースで世間のパニック、信頼喪失または社会的分裂を引き起こす目的で誤報および虚報を生み出す」者が刑事罰の対象となる。有罪判決の場合、3年以下の禁固もしくは1000万チャット(7525米ドル)以下の罰金またはその両方が科せられる。
カイン・ザー・ミャンマー産業労連(IWFM)会長は言う。
「サイバーセキュリティー法案は、ミャンマーの民主主義と労働運動への深刻な脅威だ。この法案は、市民は無料で情報にアクセスできなければならないという民主主義の原則そのものを侵害する」
「そのような制限的なサイバーセキュリティー法の下では、労働組合は機能できず、労働者を組織化し続けることができない。私たちは政府に対し、法案を審議する前に民主主義を取り戻し、議員を釈放することを要求する」
ミャンマーの軍政に対する抗議が続いており、数十万人の労働者が全国で平和的な市民的不服従に参加している。労働組合は声を上げて目に見える役割を果たしている。インダストリオール加盟組織IWFMは声明を発表、ミャンマーの衣料産業に対し、労働者の結社・表現・平和的集会の自由の基本的権利を尊重するよう求めた。
「ミャンマーで進行中のデモは、安定した労使関係環境の確保に欠かせない基本的な権利と自由への軍の侵入に抵抗するうえで重要である。民主主義への迫り来る脅威は外国人投資家の事業環境への脅威でもあるため、ミャンマー衣料産業の将来は、現在の政治危機を平和的かつ賢明に解決できるかどうかにかかっている」
「ミャンマーの労働者は普遍的に保護された人権を行使し、集会を開いて軍事クーデターに平和的に抗議するとともに、国民に選ばれた文民主導政権への復帰を要求している」
ヴァルター・サンチェス・インダストリオール・グローバルユニオン書記長は言う。
「サイバー法はミャンマーで言論の自由を実質的に排除し、通信管理権を軍に譲り渡すものであり、まったく受け入れがたい。私たちは、民主主義を復活させる闘いにおいて軍に平和的に抵抗している労働者と連帯する」
ドイツの組合、サプライチェーンのデューデリジェンスめぐる議論に勝利
2021-02-18
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ドイツの組合は長い間、サプライチェーンのデューデリジェンス(Sorgfaltspflichten)に関する法律が必要だと主張してきた。現在、組合の主張が真剣に受け止められており、サプライチェーンのデューデリジェンスに関する新しい法律が2021年秋の選挙までに成立する見通しである。
この法律は、国連ビジネスと人権に関する指導原則とOECD多国籍企業行動指針の条項をドイツの国内法に組み込む。法案文面はまだ発表されていないが、閣僚は2月12日の記者会見で詳細を発表した。
この法律は、ドイツに本社を置く企業に、サプライチェーンの全レベルで人権基準および関連環境基準を遵守されるよう法的義務を課す。2023年初めに実施されると予想され、まず従業員数3000人超の企業が対象となる。2024年から、従業員数1000人超の企業にも適用される。
他国の下請会社も同じ基準に従わなければならないが、間接的サプライヤーは問題が提起された場合に限り検査を受ける。これによって、ドイツ企業はサプライチェーンで起こる虐待に対して責任を負うことになる。これらの虐待を是正できなければ、労働組合やNGOは犠牲者に代わってドイツで企業に対して訴訟を起こすことができる。
「このサプライチェーン法により、国内の結社の自由を強化し、組合つぶし対策を講じる必要がある。各国のサプライチェーンで強力な労働組合が必要だ。労働組合は労働者とともに虐待を見つけ、労働者の権利を保護するために違反を処罰することができる」とインダストリオール加盟組織IGメタルのウォルフガング・レム執行委員は言う。
企業はセーフハーバーと呼ばれる政府認可の業界標準を実施すれば、責任を限定することができる。セーフハーバー認定の最低必要条件は、当該企業が関連グローバル・ユニオンとグローバル枠組み協定(GFA)を締結することだ、とドイツの組合は主張している。これは追加の苦情処理メカニズムを提供するとともに、フォルクスワーゲンのようにGFAの条件を侵害する企業を牽制する。
全世界で、デューデリジェンス法導入の傾向が強まっている。フランスは2017年、世界で初めて国連指針に基づく国内法を導入した。オランダは2019年に児童労働に関する法律を採択し、イギリスには現代奴隷法がある。アメリカとスイスで法律が成立し、香港とカナダでも準備段階にある。インダストリオール・グローバルユニオンの姉妹組織インダストリオール・ヨーロッパは、EUレベルでデューデリジェンス・ルールを要求している。
ドイツの組合は一貫して類似の法律への賛成を主張しており、イニシアティブLieferkettengesetzで120団体を超える加盟組織と力を合わせ、そのような法律を求めてキャンペーンやロビー活動に励んでいる。自主的な取り組みの失敗を浮彫りにさせ、何年もかけて政治的な支持を得て、この法律は著名な経済学者から支持されている。チボー(ドイツのコーヒー店)をはじめインダストリオールとGFAを締結しているいくつかの企業も、この法律を支持している。
今、この議論に勝利を収めた。調査によると、市民の75%がサプライチェーン法を支持している。次第に、さまざまな政治的立場の政治家が、世界中でドイツ系企業の正当かつ平等な活動環境を生み出す法的枠組みの必要性を認めるようになっている。
ほとんどの多国籍企業が、デューデリジェンス法は不要であり、自主的な行動規範によって自社の事業を監視できると主張している。しかし組合側は、これが事実ではないことを示した。企業は自社の経済的利益にならなければ自発的規範に従わないことを、組合は繰り返し証明したのである。
インダストリオール加盟組織IG BCEのミハエル・バシリアディス会長は次のように述べた。
「多国籍企業には、自発的プロセスによってこれらの課題を解決できることを示す時間がたっぷりあった。だが、それを示さなかった。今、企業は当然の結果を受け入れる必要がある――法律だ」
ドイツでは、中道右派のCDU/CSUと中道左派のSPDによる大連立が政権を握っている。SPDは一貫して法律を支持しているが、保守派の政治家さえ賛同している。海外援助や開発に責任を負うドイツ経済協力省(BMZ)担当のCSU出身大臣は、SPD出身の労働大臣とともに法律を要求した。
イェルク・ホフマンIGメタル/インダストリオール会長は述べた。
「ドイツ連邦政府は合意を達成した! フベルトゥス・ハイル労働大臣とゲルト・ミュラー開発大臣の努力が、この急進展をもたらした。IGメタルはデューデリジェンス法に関する合意を歓迎する。長く厳しい闘いを経て、これは明るい徴候だ」
「1つマイナス面がある――法律の実施に時間がかかりすぎることだ。使用者に対し、法定基準を事前に満たすよう強く促す。中期的には、バリューチェーンで問題発生に応じて間接的サプライヤーを検査するという方法で十分かどうか、評価しなければならない」
インダストリオール、ベラルーシの組合に対する残忍な強制捜査を非難
2021-02-18
<JCM記事要約>
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2月16日、警察は国中で労働組合活動家、人権擁護者、ジャーナリストの事務所や自宅への強制捜査を開始した。
インダストリオール加盟組織ベラルーシ通信電子産業労組(REP)の事務所が手入れの対象となり、警察は丸一日かけて捜索を実施した。この家宅捜索は混乱を招き、文書などが床に投げ捨てられ、踏みにじられた。
すべての通信装置とラップトップ、ほとんどすべての基本的書類(会計書類や各種印刷物・キャンペーン資料など)、それに個人の所持金も押収された。当局者は捜索調書のコピーや押収物の目録の提供を拒否した。
組合指導部によると、警察はキッチンのソファで猟銃の弾薬筒を発見したが、これは挑発と考えられている。
同じ日の朝、警察はブレスト地域担当のREP顧問弁護士ウラジミール・マレイの自宅を捜索し、私物の機器や本、現金を押収。弁護士は拘留された。
ミンスクのREP代表イゴール・コムリクと、ミンスク自動車工場のREP基礎労働組合のアンドレイ・コムリク=ヤマティン会長の行方が分からなくなっている。コムリク=ヤマティンのアパートも2月16日に捜索された。
今回の一斉検挙は、昨年8月の不正な大統領選以降、治安部隊による著しい人権侵害と闘っていた市民社会組織に対する当局の残忍な抑圧の新たな高まりを示す。
国家治安当局であるベラルーシ捜査委員会によると、この大規模な捜査・尋問は、「抗議活動の資金調達状況の確認」を目的としており、「社会秩序を著しく侵害する行動の組織および準備」に関する刑法第342条に基づく刑事訴訟手続の一環として実施された。
しかし、ベラルーシは、威嚇を試みても、他の人々に合法的な人権活動の遂行を思いとどまらせることにはならないことを知っておく必要がある、とインダストリオール・グローバルユニオンは考えている。国際社会は引き続き、民主主義と人権を求める闘いにおいてベラルーシの国民と労働者、労働組合を支援し、市民社会の弾圧に反対していく。
ケマル・ウズカン・インダストリオール書記次長は次のように述べた。
「独立労働組合活動家や人権擁護者に対するこの悪意に満ちた攻撃は、明らかに、厳しい非民主的状況下で基本的な人権および労働者の権利を求めて闘っている市民社会組織を破壊しようとする国家の画策だ」
「インダストリオールは、虚偽の名目で実施されているこれらの残忍な一斉捜査を強く非難し、平和的な権利の行使を理由に拘留・投獄されている人々全員の即時釈放を要求する」
アルセロール・ミッタル南アフリカのスタック崩落事故で労働者3人が死亡
2021-02-18
<JCM記事要約>
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インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織の南アフリカ全国金属労組(NUMSA)は、2月16日にバンダービールパークのアルセロール・ミッタル工場で発生した建物倒壊で死亡した3人の労働者を追悼している。
NUMSAの報告によると、会社側の対応が遅く、効率が悪かったため、労働者が中心となって救助作業を行い、瓦礫の中から亡くなった労働者の遺体を収容した。アルセロール・ミッタルによると、コークス炉の上にレンガと石で造られた高さ90メートルのスタックが崩壊し、監視ブースが中にいた3人の労働者とともに瓦礫に埋まった。
NUMSAセディベング地域担当書記のカベロ・ラモクハタリは言う。
「特に犠牲者の遺族にとって、これは恐ろしい壊滅的な事故だ。遺族たちは、最愛の人の生存が確認されることを心から待ち望んでいた。残念ながら、それはかなわなかった。亡くなった方々のご遺族、ご友人に深い哀悼の意を表明する。NUMSAは雇用労働省に対し、この事故の原因の詳細かつ徹底的な調査を開始するよう求めている」
NUMSAの話では、アルセロール・ミッタルは同労組が提起した安全衛生問題に「残忍に」対応し、その結果、この事故の前に同社の不十分な安全衛生プロトコルを暴露した職場委員が解雇された。
マティアス・ハートウィッチ・インダストリオール素材金属部門担当部長は言う。
「アルセロール・ミッタルは、事件の徹底的な調査を行うこと、NUMSAに調査への参加を促すことを約束している」
アルセロール・ミッタル・グローバル組合ネットワークを構成している姉妹組合は、直ちに連帯を表明した。例えば、ブラジルCNM-CUTのパウロ・カイレス会長とマイコン・ミシェル国際問題局長は、連帯書簡で次のように述べている。
「もし同社担当の介入チームの不参加が確認されれば、非常に深刻な耐え難い事態だ。原因と責任を確認し、このような事故が二度と起こらないようにすることが不可欠だと思う」
インダストリオール・サハラ以南アフリカ地域事務所のポール・フランス・ヌデソミン所長は言う。
「死亡事故の悲報を聞いて大変なショックと疑念を感じており、直ちに亡くなった労働者のご遺族とともに喪に服した。労働者の安全衛生を引き続き優先課題とすべきであり、そのような事故が発生したときに緊急対応チームが待機し、常に準備を整えておくようにすることが重要だ。調査の結果、何が起こったかが明らかになることを期待している」