GMシラオ工場の労働者、選挙後の脅迫を非難
2021-10-13
【JCM記事要約】
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2021年10月13日:企業寄りのメキシコ労働組合連盟(CTM)に加盟しているミゲル・トルヒーヨ・ロペス組合が管理する労働協約の廃止が票決された結果、新しい独立組合を支持する労働者が脅迫やハラスメントに遭っている。
8月に労働者の54%が労働協約に反対票を投じたにもかかわらず、ゼネラル・モーターズ(GM)は今も労働者に嫌がらせをしており、団結権・団体交渉権に関するILO第98号条約を侵害している。新組合を支持する労働者は、次回の投票でミゲル・トルヒーヨ・ロペス組合が提案する協約に賛成票を投じるようCTMから圧力をかけられている。
労働者の代表を目論む新組合の全国自動車労働者組合(SINTTIA)は、GMが同労組を承認し、また現行の労働協約が終了する11月3日までに同労組の代表と会談することも拒否していることを非難した。
加えて、GMは状況をさらに不透明にしており、現行の労働協約は投票後に終了すると発表し、「法的に曖昧な状態」を生み出している。
しかし当局は1カ月後、この協約は投票から3カ月後の11月3日まで有効だと発表。これにより、新協約交渉の基礎となる法的枠組みが変わる可能性がある。CTMは、たとえ投票で敗れたとしても、現行協約が終了するまで協約に基づく義務を引き続き果たすことを求められる。だがCTMは、まだ組合費を受け取っていながら、葬祭料などの経済的給付の支給を拒否している。
イラプアトの女性従業員が職場で病気になったとき、GMは彼女を病院へ連れて行くことを拒否。組合はもはや労働者を代表していなく機能していないため、会社が彼女を病院に運ぶことはできないと主張した。
アレハンドラ・モラレス・レイノソSINTTIA書記長は次のように述べた。
「誰も同僚を助けようとしなかった。彼女は自分で病院まで行かなければならなかった。組合はゼネラル・モーターズが提供する医療とは無関係だ」
SINTTIAは、アメリカ・メキシコ・カナダ協定に基づいて労働省に苦情を申し立てると発表した。
マリオ・バニ・インダストリオール地域事務所所長は述べた。
「インダストリオールは、GMのシラオ工場の不確実な状況と、SINTTIA支持派の労働者に対するハラスメントやいじめについて懸念している。労働当局とGMに対し、労働者の基本的権利が尊重され、独立組合であるSINTTIAに対する差別がないようにすることを求める」
「使用者保護協約の拒絶は大きな第一歩だった。今度はメキシコで組合の自由を確保し、シラオ工場の労働者が脅迫されることなく自由に組合を選べるようにしなければならない」
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