カビール・スチール船舶解撤場で労働者が死亡
2022-02-12
【インダストリオール記事要約】
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2022年2月12日:1月31日、バングラデシュ・チッタゴンのシタクンダで、夜勤中の労働者が事故により死亡した。夜間の作業を禁止する裁判所命令が出されているにもかかわらず、である。
この事故は、亡くなった若い切断工のモハンマド・アリフル・イスラム・スジャンが、夜間にジョイストガーダーを切り倒していたときに発生した。夜間の船舶解撤作業を禁止する2011年の裁判所命令にもかかわらず、船舶解撤場は非常に危険な状況で夜間も操業している。先週、同じ造船所の事故で別の労働者も負傷した。
インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織のバングラデシュ金属労働者連盟(BMF)とバングラデシュ金属・化学・衣料・縫製労連(BMCGTWF)は、この問題を絶えず提起している。昨年はカビール・スチールが運営する他の解撤場、マダンビビル・ハットとガマリタルで7件の事故が報告された。
経営側は、この死亡を事故として通そうとしている。チッタゴン工場・施設検査局の次席検査官アブドラ・アル・サキブ・ムバラットによれば、「アリフルは突然気分が悪くなり、嘔吐して倒れた」という。バングラデシュのインダストリオール加盟組織は、この状況は隠蔽であるとして抵抗しており、亡くなった労働者の遺族に十分な補償金を支払うよう要求している。
労働組合は2月2日に人間の鎖を組織したが、地元の警察はそれを断ち切ろうとした。警察の介入後、組合指導者は人間の鎖を大規模な集会に変えた。BMFとBMCGTWFのオルグが亡くなった労働者の遺族と会見し、補償請求書の作成を手伝った。
組合は補償の問題をめぐって工場・施設検査局と会談した。このやりとりを続けることにしている。伝えられるところでは、2018年のバングラデシュ労働法修正によって定められた慣行に従い、会社側は労働裁判所に20万バングラデシュ・タカ(2327ドル)を供託した。だが、まだ50万タカ(5816ドル)を犠牲者の遺族に支払う必要がある。
バングラデシュのインダストリオール加盟組織は、船舶解撤場の危険な労働条件の問題を絶えず提起しており、死亡者の遺族が十分な補償を受けるまで闘う。インダストリオールはバングラデシュ政府に対し、船舶の安全な再生利用のための香港条約の批准を求めている。
昨年は全国で43件の事故が発生し、合計50人の船舶解撤労働者が負傷、12人が死亡した。今年これまでに、2人の労働者が命を落とし、2人が負傷している。
AMナジム・ウディンBMF会長とモハンマド・ヌラル・アブサルBMCGTWF(チッタゴン委員会)書記長は声明を発表し、次のように述べた。
「BMFとBMCGTWFは、バングラデシュの船舶解撤部門における事故の頻発を常々懸念しており、所有者と政府による事故防止策を絶えず要求してきた。したがって、チッタゴン工場・施設検査局の次席検査官とカビール・スチールの所有者が、カビール・スチールでの事故について事実とまったく異なる説明をしたことは、労働組合にとって青天の霹靂であり、両社の意図と誠実さに関して重大な問題を引き起こす。所有者と政府当局者のそのような不当行為に対して、政府が適切な処置を取るよう要求する。また、影響を受けた労働者の遺族に十分な補償金を支払うことも要求する」
アプールヴァ・カイワール・インダストリオール地域事務所所長は次のように述べた。
「自分の下で働いている労働者が職場で死なないようにすることは事業者の責任であり、労働者へのわずかな死亡補償金の支払いを逃れようとしてはならない」
写真:チッタゴン解撤場の資料画像。提供:Stéphane M. Grueso