インドの鉄鋼民営化との闘い
2022-05-04
【JCM記事要約】
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2022年5月4日:インダストリオール加盟組織のインド鉄鋼・金属・機械労連(SMEFI)とインド全国鉄鋼・金属・鉱山・機械従業員連盟(INSMMEEF)は4月28日、ビシャカパトナム鉄鋼工場でデモを行い、同工場の民営化に反対した。
組合は経営側に覚書(鉄鋼担当大臣にも写し)を提出し、民営化の中止を強く促した。組合側は、政府による工場の民営化決定に反対している。この民営化は、工場に直接・間接的に関わる合計10万人の雇用に影響を及ぼすと推定される。
「組合として、資本主義の猛攻撃に激しく抵抗しなければならない。ビシャカパトナム鉄鋼工場の民営化との闘いは、不安定労働者の権利も含めた労働者の権利を守るための、より大規模な闘いの一部だ」とアジア太平洋インダストリオール執行委員のサンジャイ・バダブカールSMEFI書記長は述べた。
アプールヴァ・カイワール・インダストリオール南アジア地域事務所所長がこう述べた。
「インダストリオールは、民営化との闘いにおいてビシャカパトナム鉄鋼工場の労働者と連帯している」
デモに先立って、「素材金属部門の組織化」に関する2日間のワークショップが開かれた。このワークショップには、インド全国の素材金属部門のインダストリオール加盟組織指導者が出席した。
議題の1つは工場の民営化だった。公共部門の事業が利益を生み出しているにもかかわらず、インド政府は今なお工場を民営化したいと考えている。その他の議題は、仕事の契約労働化、賃金窃盗、危険な労働条件に起因する事故の多発である。
参加者は、契約労働化のプロセスがどのように起こるかについて議論した。このプロセスは、さまざまな製造プロセスの段階的なアウトソーシングに始まり、労働者(特に契約労働者)にとって極めて危険な労働条件をもたらす。契約労働者は労働災害による死傷率が高い。
マティアス・ハートウィッチ・インダストリオール素材金属担当部長がバーチャルでワークショップに参加し、インダストリー4.0がどのように仕事や労働組合に影響を与えるかをめぐって議論した。参加者は、オートメーションとデジタル化はすでに始まっており、労働組合はこれらの技術的進歩に直面して戦略を練らなければならないと主張した。
会合参加者は、契約社員や女性労働者、若年労働者の参加拡大による組合員数の増加などを盛り込んだアクション・プランについて合意した。
2022年メーデー
2022-05-03
【JCM記事要約】
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2022年5月3日:今年のメーデーに世界中でインダストリオール加盟組織が行動を起こし、労働者の権利改善を要求した。
タイでは、インダストリオール加盟組織CILTが今日、他の組合とともに集会に参加し、最低賃金の引き上げや180日の出産休暇、社会保障制度改革、ILO第4号、第87号および第98号条約の批准を要求した。
スリランカの組合は、国の厳しい経済状況に対処するために即時の政治的解決を要求した。
モンゴルのMEGMはメーデー集会を活用して新しい労働法に抗議した。同労組によると、この法律は使用者が労働者の給料を盗めるようにする。インダストリオール加盟組織は8時間労働も要求した。
韓国では、16地域で7万5000人の労働者が結集、1万4000人が首都ソウルの街頭に繰り出し、すべての労働者の労働権、差別禁止、安全な職場に対する権利、反労働者的政策の終結を求めた。
フィリピンの組合は、地方・国政選挙とコロナ・ウイルス危機のさなかに、貧困賃金と不十分な労働安全衛生に取り組み、職場における暴力やハラスメントの根絶を要求した。
サハラ以南アフリカのインダストリオール加盟組織はメーデーを祝うために行動を起こし、仕事の世界における尊厳の回復を求めて運動した。
レソトの組合IDULは、鉱山労働者へのサービス改善を目指して、メーデーにあたってブータブーテに事務所を正式に開設した。ベルギーの組合ACV-CSCが、この事務所の建設を支援した。
ベラルーシ、独立労働組合に対する引き締めを強化
2022-04-29
【JCM記事要約】
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2022年4月29日:ベラルーシ当局は独立労働組合対策を拡大しており、これまでに20人を超える組合指導者が拘束された。
昨日の報告によると、アレキサンダー・ヤロシュク・ベラルーシ民主労働組合会議(BKDP)議長、セルゲイ・アンツセビッチBKDP副議長、アイリーナ・ブト=グサイムBKDP経理担当、ニコライ・シャラーク・ベラルーシ自由労組会長が、社会秩序を甚だしく侵害する行動の組織・準備や、そのような行動への積極的参加を理由に拘留されている。刑法第342条により、最高4年の実刑が科せられる。
66歳のアレクサンデル・エフドキムチク自由金属労組副会長は、まだ獄中にいる。同副会長は4月19日に拘束され、現在KGB公判前拘置所に拘留されている。エフドキムチクも刑法第342条に基づいて拘留中であり、自ら選んだ弁護士との接見を許可されていないが、国選弁護士はついている。
4月27日、ナフタンのボルハ・ブリツィカバ組合会長が5回目の収監15日を宣告された。彼女はもう2カ月以上獄中にいる。
当局が引き締めを強化しているため、ここ数日間、さらに2つの独立組合が犠牲になっている。JSC「Mozyr OF」は公式労働組合登録簿から削除され、実質的に解体された。ベラルーシのグロドノ地域の検察当局は声明の中で、JSC「グロドノ・アゾト」の第1次組織を過激派組織に指定し、活動を禁止して清算を命じた。
国際連帯が必要
できる限り圧力を強める必要がある。
そこで、ベラルーシの独立組合を支持して行動を起こすようお願いする。
- 貴国にベラルーシの外交代表がいる場合は、大使館と貴国政府に手紙を書き、逮捕された労働組合員全員の釈放を要求するとともに、ベラルーシの民主的労働組合運動への明白な支持を表明し、組合活動家への攻撃をやめさせるために外交ルートを通して可能な限り圧力をかける。
- 貴組合のウェブサイトやソーシャルメディアで声明を発表し、弾圧を非難する。インダストリオールとITUC(国際労働組合総連合)の声明例文
- レイバースタートのキャンペーンに署名して共有する。
写真:66歳のアレクサンデル・エフドキムチク自由金属労組副会長は今も収監中
ジェンダーに基づく暴力とハラスメントは安全衛生問題
2022-04-29
【JCM記事要約】
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2022年4月29日:GBVH(ジェンダーに基づく暴力とハラスメント)を職場の危険要因と認め、現在および新規の安全衛生方針に体系的に統合すべきである。インダストリオールは今週、GBVHに関する研究の第2章として、電子部門の結果の概要を発表した。
女性労働者は世界の電子サプライチェーン、特に小型部品の組立で労働力の大きな割合を占めている。
「監督職に就いている女性はほとんどおらず、昇進は多くの場合、男性に同調し、この種の性的な冗談を受け入れるかどうかにかかっている」とブラジルCNM-CUTの工場労組指導者は言う。
職場はたいてい経済特区の大工場で、多くの女性労働者が若い出稼ぎ労働者である。電子部門は、受注の変動、「ジャスト・イン・タイム」生産、短い製品サイクルを特徴とする。その結果、臨時・派遣労働が多くなり、超過労働が増える。劣悪な労働条件、非自発的な超過労働、不十分な休憩・休暇、有毒化学物質への曝露が、女性をGBVHの危険にさらしている。
「工場で言葉によるハラスメントが発生するのは、主に生産圧力がかかっているとき……1時間で2400個作らなければならないときだ。このような場合に圧力が生じ、女性にトイレの使用を許可しないといった差別が始まる。これは女性に悪影響を与えている」とインドネシアの組合代表は言う。
情報・通信・技術(ICT)電機・電子部門のGBVHに関するデータは限られている。
「多くの労働者が認識していない。身体的虐待[性的暴行]だけがセクシャル・ハラスメントだと思っている。精神的なセクシャル・ハラスメントもあることを理解できるよう手助けすることが重要であり、私たちの組合では意識向上プログラムを実施している」とインドのサンジョット・バダブカールSMEFI全国書記は言う。
組合は、GBVHを防止し、リスク評価などの安全衛生プログラムの中心部分にするうえで重要な役割を果たしている。
「私たちは労働組合として、ジェンダー平等参加を促進し、労働安全衛生活動を通してGBVを防ごうとしている。だが、未組織職場を含むあらゆる職場で認識を高めることによって、社会全体としてこの認識を向上させ、法律制定の改善につなげることができる」と日本の組合指導者は言う。
女性のリーダーシップと組合参加はGBVHに取り組む鍵である。女性と若者の組織化は、この部門の組合変革に役立っており、GBVHを優先する女性指導者が増えている。
インタビューした女性たちは次のことを勧告している。
- あらゆる形態の暴力とハラスメント、特にセクシャル・ハラスメントとLGBTIQ+ハラスメントに関する条項を労働協約に盛り込む。
- 既存の苦情処理制度を強化する。
- 職場の問題としての家庭内暴力の認知度を高める。
アレキサンダー・イワーノウ・インダストリオールICT担当部長は次のように言及。
「3年前、暴力とハラスメントに関するILO条約が採択された。インダストリオールの研究の結果、調査対象職場の半分近くがGBVH事例を報告したことが明らかになった。その一方で、GBVHに関する方針がある組合は3分の1にすぎない。したがって、この問題の重大性を過小評価することはできない。私たち労働組合は、全労働者の平等な権利と機会を求めて闘っており、本研究によって、この闘いの新たなページを開く」
「この研究は、職場のGBVHについて数多くの事実を明るみに出すだけでなく、この部門でGBVHに対する認知度と認識を高める方法について、一連の明白な勧告を示している。インダストリオールは、すでにGBVH関連の訓練を実施している。この訓練を続け、一般組合員や職場、家庭からこの悪弊を必ず根絶する」
この研究は、インドネシア(FSPMIとLOMENIKの工場組合)、インド(SMEFI、SEM、エバー・エレクトリックス・プネー労組、シーメンス・カルワ工場労組、シーメンス・ゴア工場労組)、日本(電機連合、JCM、日立労組、村田製作所労組)、ブラジル(CNM-CUT)で、電子部門の組合指導者・代表22人を対象に実施したインタビューの結果をまとめたものである。
写真:©ILO/Asrian Mirza
安全な責任ある鉄鋼業を求める闘い
2022-04-28
2022年4月28日:今日の国際労働者記念日にあたり、マティアス・ハートウィッチ・インダストリオール素材金属担当部長は、この日が重要である理由について語った。
「インダストリオール加盟組合の組合員が鉄鋼を作っている。彼らは鉄鋼業の職場から生きて戻れるか、良好な健康状態で戻れるかどうか分からない。もしものことがあったら、自分の健康、場合によっては命をもって代償を払うことになる。だから、私たちは労働条件と労働安全衛生措置を改善するために、あらゆる努力を支援している」
「インダストリオールはレスポンシブル・スチールに加盟している。責任ある鉄鋼生産を目指して、成長する組織で加盟組織を代表することが重要だからだ。レスポンシブル・スチールの中で、私たちはグローバルな労働組合として、レスポンシブル・スチールの基準について、世界中の労働者と組合にとっての責任ある鉄鋼生産の意味について議論する際に、この産業の男女労働者に発言権を与えることができる。このマルチステークホルダー・アプローチを採用することが重要だ」
「ILO中核的労働基準と労働における基本的原則および権利の一般的な理解と尊重は、レスポンシブル・スチールの認証を得ようとするあらゆる鉄鋼・採掘事業において重要だ」
「今日の国際労働者記念日に、鉄鋼部門で死亡したり障害者になったりした同僚を思い起こす。核心的な問題は、認証手続き中に安全衛生に関するILO条約を尊重し、見直すようにすることだ。そのような条約は以下のとおり。
- 職業上の安全および健康条約(第155号)
- 職業衛生機関条約(第161号)
- 職業上の安全および健康促進枠組条約(第187号)」
「鉄鋼業における公正な移行への一般的アプローチを採用することも重要だ。変化する鉄鋼業は、この重要な産業の今後の変化を切り抜けるにあたって労働者の視点を必要とすると思う」
「鉄鋼業の国際基準は労働者の権利保護に役立つ。鉄鋼の認証にあたって、労働者と組合の権利を不可欠な条件にしなければならない。レスポンシブル・スチールは、特に認証機関をしかるべく訓練すれば、これを実現・支援することができる」
「バリューチェーンの鉄鋼メーカーは、下請労働者を含む従業員の公正な扱いに責任を負わなければならない。上記のILO条約が鍵になる。世界のすべての鉄鋼メーカーがこれらの基準を適用すれば、労働者のためだけでなく業界全体のためにも大きく前進することになる」
「私たちはいわゆる公正な移行を要求する。これは単に、これから鉄鋼業が経験する移行プロセスにおいて、ブルーカラーかホワイトカラーか、直接雇用か下請かに関係なく、1人の労働者も置き去りにされないことを意味する」
「言い換えると、私たちが実現したいのはクライメイト・ニュートラルな鉄鋼業――クリーンで健康的で充実した職場を提供しつつ、この産業で働く男女が、責任ある方法で生産されるクライメイト・ニュートラルな鉄鋼に誇りを持って貢献できる鉄鋼業だ。これこそ持続可能性にほかならない」
職場で安全に働く基本的権利
2022-04-27
【JCM記事要約】
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2022年4月27日:4月28日の国際労働者記念日にあたり、避けられた悲劇的な死を遂げた労働者を追悼する準備をする中で、私たちは仕事の世界における死亡の流れを食い止めようとする世界的な取り組みの節目を祝いたいと考えている。よりよい明日には、安全衛生が労働における基本的原則および権利であることを知ったうえで、労働者が安全に働くようになる。
「基本的権利に基づく安全衛生への取り組みは人権の視点を与える。国連ビジネスと人権に関する指導原則には、労働者の安全衛生を保護する義務・責任が盛り込まれている。そのような人権ベースのアプローチには、人権と労働安全衛生基準に一貫性を持たせる効果があり、すべての労働者が安全で健康的な労働環境で働く権利を共有するという原則を補強する」と松﨑寛インダストリオール書記次長は言う。
インダストリオール・グローバルユニオンは、2022年3月にILO(国際労働機関)理事会が、6月のILO総会で、労働における基本的原則および権利に関するILO宣言を修正し、労働安全衛生を盛り込むために議論を進めることで合意する旨決定したことを称賛しているが、私たちは合意以上のことを要求する。ILO100周年記念総会が修正に合意してから3年が過ぎた。
その間に「仕事が原因でおよそ810万人が死亡した。現在、それ以上に多くの人々が生活を変える怪我や病気を抱えて暮らしている」とシャラン・バロウITUC書記長は言う。
職場安全衛生研究所の推定によると、2017年には全世界で278万人が業務災害や仕事関連の病気で死亡した。仕事関連の死亡に占める割合が最も大きいのは仕事関連の病気で、推定総死者数のうち240万人(86.3%)を占め、致命傷が残りの13.7%を占めていた。世界保健機関の見積もりによると、2019年には職場関連の死亡が交通事故(99万9000人)、戦争(50万2000人)、暴力(56万3000人)、HIV/エイズ(31万2000人)による年間平均死者数を上回った。
「鉱業、船舶解撤、化学、繊維・衣料などインダストリオール関連部門の多くは、これらの統計値を反映しており、はっきりとした地域格差も見られる」とグレン・ムプファン・インダストリオール鉱業・安全衛生担当部長は言う。
他の基本的原則および権利と合わせて、安全衛生を基本的原則として承認すれば、労働者がこの闘いに勝つ機会を提供する。インダストリオールは全世界の100万人を超える組合員に対し、4月28日の行事や活動に参加し、使用者と各国政府に以下の対応を要求するよう呼びかけている。
- 中核的ILO安全衛生条約を批准・実施すること。
- すべての部門別条約または危険別条約を批准・実施すること。
- 組合と使用者代表をまとめる国家安全衛機関を設置すること。
- 職業病としてのCOVID-19の承認を含めて、万人のための労働衛生サービスと適切な補償を要求すること。
安全衛生を基本的原則および権利として承認することを要求して、どんな行動(ウェビナー、抗議、オンライン声明、嘆願、職場検査など)を起こしているか知らせてほしい。ソーシャルメディアでインダストリオールにタグ付けし、ハッシュタグ#IWMD22を使用のこと。
ILOは、ウェビナー「建設的な安全衛生文化の構築を目指して一致協力――2022年労働安全衛生世界デー」を主催した。これには、ガイ・ライダーILO事務局長と世界的な指導者や専門家が参加している。
カバー写真:Marcel Crozet/ILO
ラナ・プラザ――悲劇から衣料工場を安全にするための国際協定へ
2022-04-21
【JCM記事要約】
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2022年4月21日:2013年4月24日のラナ・プラザ崩落から9周年を控えて、アトレ・ホイエ書記長は、組合が悲劇をバネに衣料工場を安全にする歴史的な合意を実現できた経緯について語った。
9年前、バングラデシュの衣料生産史上最大級の産業殺人が起こった。5000人の労働者が、崩壊が迫っている明白な危険信号が出ていた工場での労働を強制された。1132人が死亡し、2500人以上が負傷した。
最終的に、インダストリオールとUNIグローバル・ユニオンは衣料ブランドに、各社が責任を取らなければならないことを何とか納得させ、バングラデシュ協定が締結された。9年かけて数千回の工場検査を実施した結果、1600カ所における工場で命にかかわる危険性がある20万件もの不備が是正された。ラナ・プラザ事故前の数年間にも数百人が亡くなっていた産業で、もう死者が出なくなっている。
160のブランドとともに国際協定を生み出した。このアコードの対象範囲をバングラデシュ以外の国々にも広げることに合意した。これによって、もっと多くの国で命を救えるようになり、さらに何百万人もの労働者が工場の安全性向上から利益を得る。
だが、この素晴らしい機会を世界中のすべての繊維・衣料労働者に提供するにはどうすればよいか、という普遍的な問題が残っている。衣料労働者は安全な工場を必要としている。したがって、私たちの活動を続ける必要がある。特に北米で、もっと多くのブランドをアコードに参加させ、これを本当に世界的な協定にするために必要な影響力を得なければならない。
私たちが着る服を生産する労働者は、命を落とす恐れのある職場ではなく、生活賃金と適正な労働条件を提供する職場で働いてしかるべきである。さらにアコードを拡大して人命を救えるよう支援してほしい。
ミャンマーのヤンゴンで軍の車両が労働組合員に激突、3人を拘束
2022-04-21
【JCM記事要約】
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2022年4月21日:4月20日にサウスオッカラパ郡区で平和デモが行われたあと、軍の車両が労働組合員を乗せたタクシーに激突した。目撃者によると、3人が兵士6人に暴行され、連れ去られた。
ミャンマー労働組合総連合(CTUM)は、CTUMコミュニケーション責任者のカイン・ティンザー・エイと、インダストリオール・グローバルユニオンに加盟しているミャンマー製造労働者連盟(IWFM)の組合員イー・ピュー・ピュー・ミンが、拘留者の中に含まれていることを確認した。
このデモは上部機関であるミャンマー労働同盟、CTUMおよびIWFMが組織した。同盟は民主的社会の回復と軍政の終結を要求している。
マウン・マウンCTUM会長はプレス声明を出し、女性組合活動家に対する非人間的・暴力的攻撃を非難した。会長は、カイン・ティンザー・エイとイー・ピュー・ピュー・ミン、もう1人の氏名不詳の抗議者の即時釈放を要求した。
カイン・ザーCTUM財政部長・IWFM会長は次のように言及した。
「市民と労働組合員に対する暴力の拡大は、軍事政権がミャンマーを戦場にしつつあることを示している。ミャンマーの衣料産業の経済的支柱である若い女性も含めて、誰も狂暴な弾圧を免れない」
「事業をしている横で毎日大虐殺が発生する中で、企業はどうやって営業を続けることができるだろうか」
4カ月前、軍のトラックがヤンゴンでデモ参加者のグループに衝突した。1人が重傷を負い、2人が負傷した。兵士らは11人を逮捕した。
アトレ・ホイエ・インダストリオール書記長は次のように述べた。
「インダストリオールは不合理な弾圧を非難し、労働組合活動家2人を含む3人の若い女性の即時釈放を要求する。そのような異常な状況下では企業が営業を続行できないことを繰り返し主張する」
「国際社会はミャンマー労働同盟の要求に留意し、民政を回復させて人命を救うために、今すぐ包括的経済制裁を科さなければならない」
政治犯支援協会によると、2022年4月20日現在、1779人が殺害され、1万271人が軍事政権によって独断的に拘束されている。
数十人の労働組合員が殺害され、市民的不服従運動に参加した何万もの労働者が解雇されたり、ブラックリストに載せられたりしている。