グローバルな安全衛生の取り組みが成果を達成
2013-03-11
インダストリオール・グローバルユニオンは3月4~7日、メキシコにおいて、2009年にアルセロール・ミッタル合同グローバル安全衛生委員会(JGHSC)が訪問した同社ラサロ・カルデナス鉄鋼工場を再び視察、大きな変化を確認した。
今回のアルセロール・ミッタル・ラサロ・カルデナス鉄鋼工場再訪は、国際連帯が効果を上げている実例を確認する絶好のチャンスとなった。2009年にアルセロール・ミッタル合同グローバル安全衛生委員会(JGHSC)が訪問した同工場では、基準が大きく変化した。まだ改革の途上ではあるが、現場の成果は印象的で、これがJGHSCの支援を受けてロス・ミネロスと現地経営陣が努力した成果であることを認めなければならない。
初回訪問の成果の1つは、ロス・ミネロスと全米鉄鋼労組(USW)による安全指導計画の策定だった。両組合には、特にロス・ミネロス指導者のナポレオン・ゴメスに対する情け容赦のない攻撃を受けて、緊密に協力してきた長い歴史がある。この計画には定期的な現場再訪、資源の共有、教育交流が盛り込まれ、そのおかげで両組合が強化された。 USW第1地区のシャーマン・クラウダーは、5年前からラサロ・カルデナスを視察してきた。その間に両組合がこの経験から利益を得る様子を目にしており、次のように語った。「この成果とロス・ミネロスとの関係を誇りに思う。この現場は訪問するたびに改善している。私たちの支援は変化への勢いを保つうえで役立っている」
次の交流は4月の予定で、USW組合員100人以上がラサロ・カルデナスでの追悼集会に出席する。その際、JGHSCメンバーも現場を再訪し、安全講習を実施して引き続き連携強化に取り組む。
ラサロ・カルデナスでの安全衛生主導チーム会合(HLST)の一環として、参加者が現場を視察して進展を確認した。結果は全体として良好だったが、いくつかの改善分野が確認された。例えば、機械の絶縁、ラダーバックチェアーの設置、個人用保護具の継続使用などである。
ロス・ミネロス地方組合のプルデンシオ・ペレス・チャベス書記長によると、同労組は今年中に会社側と新規協約交渉に入る予定だ。同労組はすでに交渉の準備を始めており、メキシコ世界行動週間の支援行動も終えたばかりである。 アルセロール・ミッタル・ラサロ・カルデナスはメキシコ最大の鉄鋼工場で、溶鉱炉とアーク炉の両方を装備。およそ6,500人が働いており、大多数がロス・ミネロス組合員である。
アルセロール・ミッタルJGHSCの継続的努力にもかかわらず、同社では2012年に30人の死者が出た。ロブ・ジョンストンJGHSC共同議長は次のように述べた。「死亡事故ゼロを達成するまで満足することはできない。改善の余地があると分かっている分野を積極的にターゲットにしていきたい。何があっても、その目的を早期に達成する。これは労働者の命を救うための活動だ」
ニューヨークで女性の地位向上求めて闘争
2013-03-07
2013年3月4日からの第57回国連女性の地位委員会(UNCSW57)に合わせて、世界中から女性組合員代表がニューヨークに集結した。女性と少女に対するあらゆる形態の暴力の根絶および防止に焦点を当てて、UNCSW57への労働組合代表団は全加盟国に対し、女性と少女に対する暴力を防止・是正するために、これ以上遅れることなく即刻すべての必要な措置を講じるよう要求する。女性の地位を調べるためにニューヨークで国連が開催するこの行事には、6,000人以上の市民社会代表が登録した。PSIやUNI、EIなどのグローバル・ユニオン・フェデレーション、それにナショナルセンターや全国組合(カナダのインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織CEPを含む)が出席している。会議で引用された世界銀行の報告書によると、15~44歳の女性の死者数はマラリアやエイズ、がんの合計よりも暴力死のほうが多い。
今年は国際労働機関(ILO)も、3月8日の国際女性デーを記念してセクシャル・ハラスメントの問題を強調している。委員会へのILO声明は、ディーセント・ワークを求めるILOの闘いと暴力との闘いを結びつけている。ILOは、セクシャル・ハラスメントやジェンダーに基づく暴力など、職場における性差別の根絶に向けた政策や計画を策定している。正確なデータの入手は困難だが、いくつかの推定によると、欧州連合では40~50%の女性が職場で迷惑な性的誘いかけを受けた経験がある。アジア太平洋諸国では30~40%だ。悪質な差別の継続が放置されているすべての社会で、ジェンダーに基づく暴力との闘いを強化する必要がある。労働組合は労働協約にセクシャル・ハラスメントに関する条項を盛り込み、苦情処理手続きを通して取り組んでいる。
ニューヨークの代表団は、保守政権がまたしても会議の最終声明を妨害するのではないかと懸念し、宗教や習慣、伝統が女性に対する暴力との闘いを妨げていると主張している。これらの要因は「伝統的」で「道徳的」な立場を押しつけ、すでに国際文書に正式に記されている人権を攻撃することによって、女性の健康および性と生殖に関する権利、さらには完全性まで制限している。保守政権や原理主義者、準軍事組織、過激派が提唱する価値観にあえて背く女性は、身体的な暴力や社会的無視、脅迫、名誉毀損の犠牲になっている。UNCSW57に出席している女性の権利活動家は、女性が懸命に闘って獲得した成果が損なわれないように悪戦苦闘している。アフリカの女性に対する暴力とHIVに関するセッションでは、女性の経済的エンパワーメントを主要テーマに、ジンバブエ、ガーナおよびマラウィの女性・男女平等担当大臣と、ナミビアHIV感染女性ネットワークの関係者が発言した。
ミレニアム開発目標終了後、ポスト2015開発アジェンダに女性の平等を盛り込まなければならない、という点で参加者の意見が一致した。女性は経済面で男性に依存しているため、ジェンダーに基づく暴力やHIV感染にさらされやすい。経済的エンパワーメントは、意思決定権、性行為を拒否したり安全な性行為を求めて交渉したりする能力の向上、食べ物やエネルギー、水を入手するために費やす時間の短縮、教育や社会的・政治的関与に使える時間の増大につながる。教育、ディーセント・ワーク、きれいな水の入手は、アフリカで女性の経済的エンパワーメントを達成するうえで重要な優先事項の一部である。
結論の1つは、警察や国際休戦監視部隊員、裁判官への女性の登用を促進しなければならないということだ。女性に対する暴力との闘いは、持続可能性、平和および安全保障の優先事項にする必要がある。そして労働組合は、暴力の根絶に向けた闘いの正式な利害関係者として、もっと役割を果たす必要がある。UNCSW57の最終的結論は2013年3月15日に採択される。
ベルギーのキャタピラーでスト予告
2013-03-07
ベルギーのインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織であるキャタピラー労組は、合計3,700人が働くシャルルロア近郊のキャタピラー・ゴスリース工場で1,400人の雇用(生産労働者1,100人と管理スタッフ300人)を削減するという会社側のレイオフ計画発表に強く反対している。加えて経営陣は、190人の臨時契約を更新しないと述べている。
ベルギーのキャタピラー労組はキャタピラーの措置に憤慨している。「記録的利益を上げ、政府交付金と地域補助金を受けている企業が、これほどの規模のレイオフを発表するとは恥さらしだ。職を失う労働者だけでなく、数千人の家族の将来が人質に取られている」と組合は共同声明で述べている。
経営側の今回のレイオフ計画の発表を受けて組合側は、同社の再建計画に対抗する共同戦略策定に向けて、キャタピラー工場だけでなく下請業者の労働者・労働組合も含めた大規模な共同戦線を張ることの重要性を強調している。「工場の持続可能性を確保するための社会的対話を支持するが、組合側の意見が聞き入れられなければ、方針を変更して断固たる処置を取る」と組合代表は警告した。3月7日(木)に経営側との会談が予定されている。
ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長はゴスリースの労働者に連帯の書簡り、その中で、「目前の経済問題に取り組まなければならないにしても、雇用や社会的給付を犠牲にしてはなりません。労働者を互いに対抗させたり、アウトソーシングで脅したりすることも許されません。実体経済を守り、産業を擁護・促進しなければなりません」と述べた。
シャルルロア工場はキャタピラーにとってヨーロッパの主要生産拠点で、欧州市場向けに掘削機を製造する地域有数の使用者だ。キャタピラーの計画には中身がなく、未来の保証をいっさい提供していない、と組合側は言う。組合共同戦線の優先事項は、この「社会的攻撃」を阻止できそうなあらゆる手段を検証することである。組合側は無制限ストを予告した。
インダストリオール欧州機会均等作業部会が会合
2013-03-07
2013年2月27日にフランクフルトで、IGメタルの主催によりインダストリオール欧州機会均等作業部会の会合が開かれた。この会合には、オーストリア、フランス、ドイツ、スウェーデン、スロベニア、ベルギー、スイス、フィンランド、ノルウェー、スペイン、ルーマニア、オランダの女性が出席した。このような代表グループが会合を開いたのは今回が初めてである。会合の目的は、新しい議長の選出と作業プログラムの策定だった。
出席者全員が多種多様な懸念を表明したが、テーマに関してはほぼ一貫して意見が一致していた――現下の危機、不安定労働やパートタイム労働に就く女性、最高指導部の女性不足、男女賃金格差、女性の雇用状況、仕事と家庭の両立、ジェンダー関連の健康問題、平等協約、技能開発における女性の機会均等、貧困である。ヨーロッパでは危機が進行中で、出口が見えない。真っ先に失業したのは女性と若年者で、単純労働を中心に仕事がなくなった。南ヨーロッパのほうが厳しい危機に見舞われているが、北部でも経済に影響が出ており、南部からの注文減少で工場閉鎖や解雇が増えている。この危機を踏まえて、男女平等措置のための予算がたびたび削減された。スペインではその影響が特に大きく、危機勃発前には男女平等が大いに進んでいたが、そうこうしているうちに以前の状況に逆戻りしつつある。模範的な指導体制を整えているのはフィンランドのホワイトカラー労組だ。組合員の55%が女性、45%が男性で、執行委員会は男女同数である。
男女賃金格差はすべての部門で見られる。キャリア初めから格差が生じる傾向があり、その後は男性のほうが早く昇進する。男性に家事の分担を奨励すれば男女平等にプラスの影響を及ぼす、との考えが示された。長年の努力にもかかわらず、ほとんどの職場委員や監督者が今なお男性である。そして、見えない昇進の壁も根強く残っている。会合出席者は、同一賃金、仕事と家庭の両立および参加の3段階から成る作業プログラムを決定した。これら3つの問題は、貧困、不安定労働、訓練、年金、労働時間、法的問題、ジェンダー平等、割当人数、女性指導部など、あらゆる種類のテーマを網羅している。ファビェンヌ・キューン(スイスUNIA)とモントセラト・ロペス(スペインFITAG-UGT)が共同議長に選出された。
フォード・ブラジルに外部委託で罰金
2013-03-07
フォード・ブラジルは、開発センターとテストコースがあるサンパウロ州内陸部タツィ工場での違法外部委託を理由に、4億レアル(2億米ドル)の罰金を科せられた。ブラジルの検察当局によると、フォードは税制上の優遇措置を受けるために、身体障害者の利益を促進する団体AVAPEを通してタツィ工場の労働者を採用した。しかし、10年以上の間にAVAPEから派遣された従業員280人の中に、障害者は1人もいなかった。
マーカース・メネセス・バルベリノ裁判官は、60日以内に当該職務の直接採用を始めなければフォードに1日50万レアル(25万米ドル)の追徴金を科すと言い渡した。AVAPEには罰金を負担する資金がないため、フォードが4億レアル全額を支払わなければならない(全国・州権利基金に2億レアル、身体障害者訓練プログラム投資資金としてタツィ町に2億レアル)。清掃や警備といった付随業務の外部委託は合法的だ、と裁判官は強調した。しかし、AVAPEを通してフォードに採用された労働者は中核的職務に従事していた。
ジュネーブ・モーターショーでアメリカの日産労働者が活動
2013-03-07
3月7日、アメリカ合衆国ミシシッピ州の日産工場からの労働者が、ジュネーブ・モーターショー会場前で、「日産車の輝きの下に何があるか」ということを訪問者に思い起こさせるための植樹式典を開催した。ケマル・ウズカン・インダストリオール・グローバルユニオン書記次長は、この式典の開会挨拶で、日産の工場は世界中で組織化されているが、アメリカ合衆国の工場の場合はそうではないと述べた。
アメリカ日産は、ミシシッピ工場の労働者の公正な認証選挙を拒否し、従業員の労働組合結成への意志を挫くために脅迫キャンペーンを行っている。式典での発言では、ミシシッピ日産の労働者であるマイケル・カーターとウィラード・「チップ」・ウェルス・ジュニアが彼らが直面している状況について説明した。「日産はわれわれに知らしめている。ミシシッピには労働組合は不要だと」とマイケル・カーターは述べた。彼はまた、「彼ら(会社)は労働組合を恐れさせようとしている。労働組合を支持すれば工場を閉鎖するとほのめかしている。労働者が彼ら自身の考えを実現するためには、公正な手続きが必要である」と述べた。
日産は下記のようなことを含む、労働組合の組織化を妨害する脅迫キャンペーンを実施している。
・反労働組合の会議や円卓討議を開催し、(労働組合を)恐れる雰囲気を作り出している。
・稼働日に工場全体でテレビ・モニターを通じて反労働組合ビデオを放映している。
・労働組合組織化が工場閉鎖やレイオフという結果につながるとほのめかす。
また、式典での発言では、日産労働者であるチップ・ウェルスが「われわれは日産とともに働きたいと考えている。日産は良い車を作る良い会社である。労働組合がわれわれを代表してくれることによって、より良い車を作り、より高い生産性をあげることができる」と述べた。
インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織であるUAWに支援されている労働者は、聖職者、労働組合役員、公民権活動家などで構成されているMAFFAN(日産での公正さを求めるミシシッピ同盟)のメンバーと合流した。労働者、聖職者およびUAW組織担当者で構成される代表団は、ジュネーブに3月5日から10日まで滞在し、労働基準への侵害に焦点をあてつつ、「日産車の輝きの下に何があるか」とジュネーブ・モーターショーへの訪問者や取材記者に訴える。
ハンガリーのドゥナフェール社争議が妥結
2013-03-05
7日間のストを経て、鉄鋼メーカーISDドゥナフェール社とインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織VASASの代表は、2月27日にハンガリーで2013年の賃金・社会協約を締結した。ベラ・バローグVASAS会長は、「このスト成功によって当組合は地方・全国レベルで強化された。皆さんの闘いは無駄に終わらなかった。この適切に準備されうまく実施されたストの目標が達成され、合意に至った。十分な決意と忍耐、それに有能な交渉チームがあれば、どんな目標でも達成できることが証明された」とスト参加労働者に感謝の言葉を述べた。
締結された協約には、2013年1月の個人基本給3.5%増、2013年7月の個人基本給1%増、2013年1月の社会的給付5.3%増、2013年7月の社会的給付1%増、2013年のクリスマス給与(14カ月目の給与)が盛り込まれている。クリスマス給与の受給権を有する全従業員が、2014年に毎月12等分で支給を受ける。協約は無期限に有効で、2014年6月まで解約できない。労働側は「ストが失敗すれば、さらにデモを行い、鉄道封鎖でウクライナからの原料輸入を阻止する」と宣言していた。ドゥナウーイワーロシュにあるドゥナフェール社はハンガリー最大の鉄鋼工場グループだ。ウクライナの持株会社ドンバス鉄鋼連合の子会社で、6,933人(うち3,470人が組合員)を雇用する地域の主要企業である。ここ数年、同社は経済危機が原因で数々の困難に直面しており、この協約はVASASにとって重要な勝利である。
インダストリオール指導部がコロンビア大使と会談
2013-03-04
インダストリオール指導部は3月4日にジュネーブでコロンビア大使と会談し、コロンビアの労働組合員が直面して
いる重大な人権・労働組合権侵害について提起した。ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長とフェルナンド・ロペス書記次長、スザンナ・ミラー権利担当役員が、ジュネーブで国連コロンビア政府代表部のアリシア・ビクトリア・アランゴ・オルモス大使と会談した。
インダストリオール代表は、ここ数カ月間に発生した加盟組織に対する重大な侵害について深刻な懸念を表明した。例えば、2012年12月に統一労働組合(USO)組合員が殺害され、テナリス労組指導者が殺害の脅迫を受け、2012年11月にはシントラカルボンの指導者と交渉委員が交渉開始後に脅迫された。ユルキ・ライナ書記長は大使に、コロンビア政府がこれらの問題に取り組んでいないことを指摘し、本格的な組合員保護対策を求めた。
アリシア・ビクトリア・アランゴ・オルモス大使は提起された問題を承知しており、暴力の蔓延を認識していたが、これは労働組合員だけの問題ではなく全国民の問題だと主張。コロンビア政府による対策実施で進展が見られ、労働組合は過去15年間に大きな成長を遂げた、と大使は述べた。残念ながら、これまでの報告によると、コロンビアは今なお労働組合員殺害件数が世界で最も多く、刑事免責の問題も依然非常に深刻である。
「大使は私たちが政府に提起した問題に取り組むと約束した。引き続き進展を見守っていく」とユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は述べた。ある程度の進展があったが、労働組合運動に対する根強い暴力がコロンビアに災いをもたらし続けており、組合員は殺害や脅迫の犠牲になっている。これらの犯罪の捜査に努力が払われているものの、労働組合組織が報告した事件の大多数が未解決のままである。「コロンビア大使と激しくはあったが率直に議論した。今後ともコロンビアの労働者を支援し、政府に労働者の権利を保護させるために闘う」とフェルナンド・ロペス・インダストリオール書記次長は述べた。
日本の組合がメキシコデーに注力
2013-03-28
2月22日、日本のインダストリオール加盟組織(JCM、インダストリオール・JAF、UAゼンセン)代表団がメキシコ大使館に以下を
要求する書簡を手渡し、メキシコの労働情勢について討議した。
- 2006年2月19日にパスタ・デ・コンチョスで亡くなった鉱山労働者65人の遺族のために公正な措置を講じること。
- 労働者に民主的代表権と団体交渉権を与えない使用者優位の保護協約の利用を撤廃すること。
- 組合活動家の解雇を奨励し、下請契約を増加させ、不安定雇用の大幅な拡大を招く2012年12月1日制定の労働法を廃止すること。
- 不当解雇された組合活動家(SME、PKC、Vidriera de Potosi/グルポ・モデロ、Honda Calzado Sandak/Bata)を復職させ、自由で公正な選挙(PKC、エクセロン、ホンダ、アテント)の実施を認めること。
さらに西原JCM議長がメキシコ大使館に対し、政府当局がナポレオン・ゴメス・ウルティアSNTMMSRM書記長を亡命先のカナダから安全に帰還させ、ILO勧告(事件第2694号)に従って行動するよう主張した。西原議長は国際労働運動とともに、メキシコにおける労働者・労働組合の権利侵害にも抗議した。日本のインダストリオール加盟組織3団体は、メキシコ政府当局に現状是正を要求した。議論は合意に至らなかったが、メキシコ大使館は代表団に、労働組合の要求を直ちにメキシコ政府に伝えると約束した。
マレーシアでインダストリオール加盟組織向け労働フォーラムを開催
2013-02-28
インダストリオール・マレーシア協議会の結成を決定
マレーシアのインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織は2013年2月25~26の両日、ペタリンジャヤで労
働フォーラムを開催し、共通の問題について話し合い、共同活動方針を確認した。
労働フォーラム初日は、インダストリオール加盟組織と潜在的加盟組織向けの公開会議を行い、加盟組織7団体を含む14団体を代表する組合指導者28人が参加した。この会合は、さまざまな労働組合がマレーシア労働運動の直面する最新問題を議論する格好の機会となった。現行労働法は既存労働組合の弱体化・壊滅を狙っているという点で、参加者の意見が一致した。同様に、政府は組織ぐるみで組合結成を妨害、使用者による組合資格への異議申し立てを認め、労働者が組合承認に必要な50%の職場代表要件を満たせないようにしている。統計によると、労働者総数300万人のうち組織労働者は8万人で、この数字は10年以上停滞している。この会合で組合が組織化以外に確認した優先課題は、低賃金問題と不安定雇用問題であった。
2日目はインダストリオール・グローバルユニオン加盟組合だけが出席し、インダストリオール・マレーシア協議会の結成を決定した。参加組合はラジャセカラン(MIEU)、ゴパール(NUTEIW)両氏をグループのコーディネーターに任命、4月に加盟組織の初会合を開いて組織機構案について正式に議論する予定だ。今後の戦略として、必要に基づいて全加盟組織と協議しながら教育プログラムを決定することに合意した。
加盟組織は、政府・使用者に世界中で労働者の権利を尊重させるために地球的規模で圧力を加えるにあたり、インダストリオールが大いに効果を発揮することを認識している。加盟組織は、結社の自由の尊重を求めて政府・使用者への国際的圧力を強めるうえでもインダストリオールの援助を求める旨決定した。加盟組織は、「インダストリオール・マレーシア協議会で、現在広く見られる反労働組合的な環境に対抗するために一致協力すれば、労働者の権利を保護できる」という大きな希望を表明した。それしか道はない!
グローバル連帯によりトルコの自動車部品サプライヤーで組合承認を確保
2013-02-28
グローバルな連帯支援と3本のグローバル枠組み協約のおかげで、ビルレシク・メタル・イスはトルコの自動車部品サプライヤー、フォンタナ・ピエトロで組合承認を確保した。フォンタナ・ピエトロがダイスを供給している企業数社の介入により、現地経営陣は、労働省による組合の法的認証に異議を申し立てる訴訟を取り下げた。ビルレシク・メタル・イスは現在、事務手続きが終わったら団体交渉を開始する予定。
インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織のビルレシク・メタル・イスは、トルコ・トゥズラのフォンタナ・ピエトロ工場で労働者の過半数を組織化し、トルコ労働法の定めに従って2012年8月に過半数資格の法的認証を受けた。その直後、自動車部門向けにダイスやプレス加工品を製造するイタリア系エンジニアリング専門会社フォンタナ・ピエトロは、解雇も含めて組合員に対する組織的な嫌がらせを開始し、裁判所で組合の法的承認に異議を申し立てた。インダストリオール・グローバルユニオンがフォルクスワーゲン、ダイムラーおよびBMWと締結したグローバル枠組み協約の条項によると、自動車各社は、労働における基本的権利(結社の自由と団体交渉権を含む)を尊重し、これらの権利をサプライヤー企業にも守らせることに同意している。
インダストリオール・グローバルユニオンは、VW、ダイムラーおよびBMWの従業員代表委員会にフォンタナ・ピエトロにおける侵害を報告し、グローバル枠組み協約の条項に基づく介入を各社に求めた。イタリアのフォンタナ・ピエトロ工場に組合員がいるインダストリオール加盟組合FIM-CISLとFIOM-CGILは、問題解決に向けて2012年終わりに同社経営陣と会談した。その時点でイタリア本社経営陣は、現地経営陣の管轄という理由で介入を拒否した。「グローバルな連帯、グローバル枠組み協約、トルコの組合の力によって、最終的にフォンタナ・ピエトロ経営陣に労働における基本的権利を受け入れさせ、ビルレシク・メタル・イスを承認させることができた」とユルキ・ライナ・インダストリオール・グローバルユニオン書記長は述べた。
ガーナ、くず鉄輸出の非合法化を提案
2013-02-28
西アフリカのガーナ共和国の工業商業労組(ICU)は、現地産業を保護するためにくず鉄輸出を非合法化するという政府案を全面的に支持した。ガーナのハルナ・イドリス新貿易産業大臣は、くず鉄輸出非合法化法案を提案している。この案は、現行の禁止措置を無視している鉄鋼屑輸出業者を取り締まるための取り組みだ。禁止措置にもかかわらず、ガーナからはくず鉄が輸出され続けており、現地鉄鋼部門は稼働率わずか30%と厳しい状況にある。ICUの報告によると、先ごろ大手製鉄会社のワホメが閉鎖に追い込まれ、700人が失業した。ガーナには鉄鉱石がない。その結果、くず鉄は鉄鋼業の原料となっており、足りなければ輸入する必要がある。
「ガーナからのくず鉄輸出は原料不足を招き、国内鉄鋼業の存続を大いに脅かしている」とソロモン・コテイICU書記長は言う。「特に中国、タイ、マレーシアといった国々は、現地産業には手の届かない高額のくず鉄価格を提示している。その結果、鉄鋼労働者は臨時雇用化や余剰人員解雇に見舞われている」くず鉄輸出業者は政府に、くず鉄輸出の非合法化ではなく課徴金の導入を求めている。輸出業者は供給確保のためにくず鉄供給業者に代金を前払いしているが、国内の鉄鋼会社は供給代金の支払いに時間を要し、現地産業が不利に立たされている。
くず鉄のバリューチェーンは非常に独特であるため、たとえ政府が禁止措置の実施に全力を尽くしても、この法案だけでは不十分だろう。現地鉄鋼業への追加的支援、特に融資を検討し、供給業者に速やかに支払えるようにしなければならない。サプライチェーンの安全衛生や社会的保護も含めた良好な労働条件の確保も、要検討分野である。ICUはこれらの問題を認識しており、大臣との協議を計画している。
「ガーナからのくず鉄輸出禁止に向けて抜本的な政策を実施しなければ、鉄鋼業はほとんど壊滅することになる」とコテイ書記長は言う。「このため、ガーナICUは貿易産業大臣の声明に強く賛同しており、くず鉄輸出禁止に関して大臣と協力している」