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ガーナ、くず鉄輸出の非合法化を提案

2013-02-28

 西アフリカのガーナ共和国の工業商業労組(ICU)は、現地産業を保護するためにくず鉄輸出を非合法化するという政府案を全面的に支持した。ガーナのハルナ・イドリス新貿易産業大臣は、くず鉄輸出非合法化法案を提案している。この案は、現行の禁止措置を無視している鉄鋼屑輸出業者を取り締まるための取り組みだ。禁止措置にもかかわらず、ガーナからはくず鉄が輸出され続けており、現地鉄鋼部門は稼働率わずか30%と厳しい状況にある。ICUの報告によると、先ごろ大手製鉄会社のワホメが閉鎖に追い込まれ、700人が失業した。ガーナには鉄鉱石がない。その結果、くず鉄は鉄鋼業の原料となっており、足りなければ輸入する必要がある。

「ガーナからのくず鉄輸出は原料不足を招き、国内鉄鋼業の存続を大いに脅かしている」とソロモン・コテイICU書記長は言う。「特に中国、タイ、マレーシアといった国々は、現地産業には手の届かない高額のくず鉄価格を提示している。その結果、鉄鋼労働者は臨時雇用化や余剰人員解雇に見舞われている」くず鉄輸出業者は政府に、くず鉄輸出の非合法化ではなく課徴金の導入を求めている。輸出業者は供給確保のためにくず鉄供給業者に代金を前払いしているが、国内の鉄鋼会社は供給代金の支払いに時間を要し、現地産業が不利に立たされている。

くず鉄のバリューチェーンは非常に独特であるため、たとえ政府が禁止措置の実施に全力を尽くしても、この法案だけでは不十分だろう。現地鉄鋼業への追加的支援、特に融資を検討し、供給業者に速やかに支払えるようにしなければならない。サプライチェーンの安全衛生や社会的保護も含めた良好な労働条件の確保も、要検討分野である。ICUはこれらの問題を認識しており、大臣との協議を計画している。

「ガーナからのくず鉄輸出禁止に向けて抜本的な政策を実施しなければ、鉄鋼業はほとんど壊滅することになる」とコテイ書記長は言う。「このため、ガーナICUは貿易産業大臣の声明に強く賛同しており、くず鉄輸出禁止に関して大臣と協力している」

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