拘束力のある国連条約めぐる交渉に著しい進展が必要
2022-10-22
【JCM記事要約】
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2022年10月22日:国連のビジネスと人権に関する条約をめぐる次回の交渉が来週、スイス・ジュネーブで行われる。グローバル・ユニオンは、国際人権法において多国籍企業その他の企業の活動を規制するために、法的拘束力のある文書を強く要求し続けることを誓約している。
企業による労働者の権利侵害事件が増加している。ITUC権利指数によると、113カ国が労働者に組合結成権や組合加入権を与えておらず、この数は2021年の106カ国から増えている。87%の国々がスト権を侵害し、5カ国中4カ国が団体交渉を妨害した。
全国・地域レベルで企業に人権侵害責任を負わせるための規制措置を求める圧力が強まっており、新しい法律が実施されている。拘束力のある条約に向けた来週の交渉は、企業による人権・労働権の侵害をなくすための措置の必要性にスポットライトを当てる。
グローバルな労働組合は以下の優先課題の強化を求めている。
- 関連国際労働基準で定義されているように、労働者・労働組合の基本的権利を含めて、すべての国際的に認知された人権を幅広く実質的に対象とする。
- 規模や部門、事業状況、所有権、構造にかかわらず、すべての企業を対象とする。
- 親会社ベースの域外適用規制を導入し、多国籍企業による人権侵害の被害者が当該企業の本国で司法制度を利用できるようにする。
- 企業に人権デュー・ディリジェンスに関する方針や手続きの採択および適用を要求する規制措置を導入する。
- 企業の事業活動に人権義務を適用できることと、企業に人権を尊重する義務があることを再確認する。
- 強力な国際監視・実施機構を確立する。
ケマル・ウズカン・インダストリオール書記次長は言う。
「世界各国は、グローバル・サプライチェーンで現在の虐待的・搾取的なビジネスモデルを続けることはできない。平等な競争条件のために拘束力・強制力のある即座の規制が必要だ。この交渉はもう何年も続いている。これ以上は待てない。インダストリオール・グローバルユニオンは、ITUCおよび他のグローバル・ユニオンとともに、大会アクション・プランに従って拘束力のある条約を求めて闘い続ける」
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