オランダ系多国籍エレクトロニクス会社NXP、タイの労働者をロックアウト
2013-03-21
2月27日の真夜中にバンコク・ラクシのNXPマニュファクチャリングで、何百人もの組合員が生産ラインから追い出された。労働者に与えられた選択肢は2つだけで、会社の書式に署名して新しい勤務制を受け入れ、仕事を確保するか、それとも退職するかだった。
昨年10月から労使交渉が行われていたが、NXPは組合に連続生産スケジュールの受け入れを強く迫っていた。このスケジュールは労働者に週休2日(どの日になるか分からない)の4日連続勤務を要求し、週末労働の超過労働手当はなく、事前通知なしで超過労働を強制され、年次休暇を12日から8日に削減し、日給労働者の賃金体系・地位に関する交渉を廃止して経営陣だけに決定権を委ねるというものである。
タイNXPマニュファクチャリング労組のワンロップ・チュジット会長によると、同社は労働者を脅して新しい勤務スケジュールの受け入れを強制することにより、団体交渉に干渉している。
「タイのNXPマニュファクチャリング労働者は、新しい制度を受け入れなければ会社は生産を他国に移転するため、職を失うことになると言われた。経営側が夜中に労働者を工場から追い出し、特に妊婦を含む女性労働者の安全を完全に無視したことを聞いて、私たちは激怒した」
NXPは、中国、台湾、香港、マレーシア、フィリピンの施設に生産を移転すると言って威嚇している。
工場の女性労働者は次のように語った。「この工場は38年前から稼働している。ほとんどの労働者が10年以上ここで働いており、たいてい家族がいる。会社側が提案する新しい勤務スケジュールが導入されれば、週末も家族と過ごす時間もなくなってしまう」
組合員は3月1日にストに入り、工場前でデモを実施して労働者の問題(強制的な残業、賃金削減、日給労働者に対する差別的慣行など)を訴えた。
3月13日、組織労働者たちはチャリー・ロイソーンの主導下でタイ労働者連帯委員会とともに、バンコクのオランダ大使館前でデモを実施した。
タイのNXPマニュファクチャリングは3,200人を雇用し、その大多数が女性だ。工場の平均賃金は日給345バーツ(9ユーロ)である。NXPは、スマートラベル用集積回路の設計・製造で世界をリードしており、アップルやサムスン、ノキア、デル、GM、BMW、フォード、メルセデス、アウディ、航空会社数社に供給している。
タイNXPマニュファクチャリング労組は間もなく、インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織のタイ電子・電気機器・自動車・金属労働組合総連合会(TEAM)に正式に加入する。