インダストリオール、現代労組の国際的要請を支援
2013-06-14
インダストリオール、現代労組の国際的要請を支援
インダストリオール加盟組織3団体(KMWU、IGメタル、OS KOVO)は、多国籍自動車会社「現代」に関する共同要求を打ち出し、価値基準の遵守と従業員の尊重を求めた。
3組合は現代への合同書簡で、同社取締役会に以下のとおり伝えた。
「現代の基本的価値基準には、全世界で従業員と協力し、礼儀正しく対応する文化を支持すると明記されています。残念ながら、現代に組合員がいる私たち関連組合は、現代経営陣が多くの現場で従業員および合法的な従業員代表機関の権利の弱体化を画策し、この基本的価値基準に全世界で繰り返し違反していることを指摘せざるを得ません。さらに、これらの重大な違反と並んで、経営陣は違法なやり方で従業員代表の正当な決定を覆そうとしています」
3組合は現代に対し、特に国内法・国際法の尊重、労働基準の尊重(特に労働組合の承認)、グローバル枠組み協約の確立に向けた即刻の協議を要求した。
インダストリオール・グローバルユニオンのユルキ・ライナ書記長は現代CEOのチョン・モング氏に書簡を送り、インダストリオールとして3組合の要求を支持する旨伝えた。
書簡には「現代で国際的に認知された労働者の権利の完全実施を達成するために、労働者代表と会談し、グローバル枠組み協約の確立に向けて有意義な対話を開始するよう要求します」と書かれている。
ホンダ・メキシコは協約を遵守せよ
2013-06-06
ホンダ・メキシコは協約を遵守せよ
ホンダ・メキシコの労働者は、6月4日にメキシコシティーの労働省前でプラカードを掲げて集会を開き、解雇された労働者の復職と結社の自由の尊重を要求した。
ハリスコ州エルサルト工業地帯のホンダ・メキシコは、今年4月16~18日のスト参加を理由に、5月7日に5人、5月14日にもさらに6人の労働者を解雇した。今回の行動は、同社が労働者への正当な利益分配を拒否したことに抗議して行われた。
ホンダ・メキシコ合同労組(STUHM)は、解雇された労働者11人の復職要求を支持して一連の行動を起こし、連邦労働者保護事務所(PROFEDET)に提訴した。
STUHMは6月4日のデモで、自分で選んだ組合に加入する労働者の権利を侵害する会社側の脅迫行為をやめさせるために、即座の政府介入を要求した。この抗議行動には、民主革命党と労働党の連邦代表および数組合(STUNAM、SITUAM、SMEおよび電話労組など)の代表も参加し、自動車労働者の要求への完全な連帯を表明した。
労働組合員は会社側に対し、労働者弾圧措置の禁止を定めた和解協約の遵守、解雇された労働者の復職、争議の終結に向けた交渉を要求した。調停・仲裁委員会に対しても、STUHMに加入する労働者の権利の尊重を求める委員会裁定の遵守を同社に命じ、同労組の登録を確認し、代表権の検討を再開して労働者が代表組合を選ぶ投票日を新たに設定するよう求めた。
解雇された労働者は、4月16日のスト後に会社側と交渉するために設置された委員会のメンバーだった。同社は各労働者に1万7,000ペソを支払うこと、労働者に報復しないことに同意したが、わずか2週間後に労働者を解雇し始めた。
ホンダが自らの権利を擁護して行動を起こした労働者を処罰し、それによって適正な労働条件と真に代表的な組合の獲得に向けた組織化の試みを妨げようとしていることは明らかだ、とSTUHMは考えている。ホセ・ルイス・ソロリオSTUHM書記長は、会社側が労働者を一室に集め、STUHMに加入すれば解雇すると言って脅したことを非難した。
STUHMは過去3年間、同社および共謀した「黄色」組合、それに労働当局による絶え間ない攻撃、脅迫、嫌がらせの犠牲になってきた。しかし、団結権を求めて闘い続けており、労働者による支援の拡大とともに組合員数が大幅に増えている。
南アで日産ミシシッピ労働者への連帯支援
2013-06-06
南アで日産ミシシッピ労働者への連帯支援
米UAW代表団による1週間のNUMSA訪問の結果、日本大使館で連帯抗議が行われ、ミシシッピ州日産工場の組合権を要求した。
インダストリオール執行委員のボブ・キングと代理委員のクリスティン・ピーターが加わる全米自動車・航空宇宙・農業機械労組(UAW)代表団に、ミシシッピ工場の労働者とオルグ、それにキャンペーンを支援する公民権団体やコミュニティー組織が合流した。しかし話題をさらったのは、日産工場におけるアメリカの労働者の状況に対する認識を高めようと取り組む俳優・活動家のダニー・グローバーである。
ダニー・グローバーは南アフリカで非常に人気があり、一般大衆とメディアに歓迎された。グローバーはジェイコブ・ズマ南アフリカ共和国大統領と会談し、代表団の他のメンバーとともに、その他数人の政府当局者や与党アフリカ民族会議関係者にも迎えられた。
南アフリカ全国金属労組(NUMSA)が代表団を受け入れ、労働組合員や労働者と交流する機会を何度か設けた。代表団はNUMSA同伴で南アフリカの日産工場経営陣と会談した。「経営側はNUMSAとの関係を前向きにとらえており、私たちの関心事を日本の本社に伝えると答えた」とピーターは語った。ピーターによると、日産が同社工場を組織化する組合と良好な関係を保っている世界各地で、経営側からこのような反応が返ってくる。ただ、すべて米国外である。
代表団はケープタウン滞在中、インダストリオール加盟組織の南アフリカ衣料繊維労働組合と会談した。「ケープタウン訪問が特別な活動となったのは、オーストラリア労組会長でインダストリオール執行委員でもあるポール・ハウズが、わざわざ記者会見に参加し、ミシシッピ州の日産労働者に対するオーストラリアの労働者の連帯を再確認してくれたことだ」
NUMSAは6月4日に日本大使館前でピケを張り、日本政府に対し、日産に接触して良きグローバル企業市民として行動させるよう要求した。デモ参加者は、日産がミシシッピ州で組合つぶしをやめ、労働者の権利を尊重し、臨時労働者の雇用保障の欠如など搾取的な条件を撤廃することも求めた。
「日産は臨時労働者の割合が高く、これらの労働者は長年にわたって低賃金に甘んじ、給付を制限され、雇用保障はまったくない」とNUMSAスポークスパーソンのカストロ・ンゴベセは述べた。
日産には改善の余地がある!
ドイツの自動車労働者がフォルクスワーゲンと合意
2013-06-05
ドイツの自動車労働者がフォルクスワーゲンと合意
IGメタルは、今後20カ月間で5.7%の賃上げについてフォルクスワーゲンとの協約をまとめた。
ドイツのインダストリオール加盟組織IGメタルとフォルクスワーゲンとの第2回交渉中の5月28日に達した合意に従って、労働者は、増加している同社利益の公正な分配を受けることができる。協約は2015年2月28日まで有効。
西ドイツのフォルクスワーゲン6工場と金融サービス部門で雇用される約10万2,000人の労働者は、2段階で賃金が上がる。2013年9月1日からの10カ月間で3.4%、2014年7月1日からの8カ月間でさらに2.2%増額される。2013年7~8月の賃金は変わらない。
この報酬制度の一環としてIGメタルは追加ボーナスを獲得し、労働者は300ユーロ相当の年金を受給する。年金ではなく現金を選ぶ従業員は、2013年8月末に総計275ユーロの一時金を受け取る。この協約によって訓練工と学生の年金も改善し、95ユーロの年金が支給されるが、現金を選ぶことはできない。
この成果は、5月中旬にIGメタルが達成した既報の賃金協約に沿っている。