マルチ・スズキ労働者のハンスト支援を
2013-07-15
マルチ・スズキ労働者は、7月18日にインドのマネサールでハンストと座り込みを計画している。その目的は投獄された労働者147人の釈放である。昨年7月18日の暴力事件でマルチ・スズキ・インディア・リミテッド(MSIL)マネサール工場の管理者が死亡したあと、147人の労働者がグルガオン刑務所に収監され、今なお保釈されていない。さらに66人の労働者に保釈の認められない逮捕状が出ている。2,300人が失業し、この1年、数千世帯が経済的・情緒的に荒廃した状態に置かれている。
レイバースタートのウェブサイトでマルチ・スズキ労働者への支援を表明できる。
詳しくは、6月27日に国際労働権委員会(ICLR)が発表した報告書『脅威の商人:インド新工業地帯での労働者弾圧~マルチ・スズキ・インディア・リミテッドにおける労働者・労働組合の権利侵害』(http://ntui.org.in/files/reports/Merchants_of_Menace.pdf)を参照。
インドでマルチ・スズキ労働者がハンストの準備
2013-07-12
インドのマルチ・スズキ工場の労働者にとって、7月18日は、警察と当局による甚だしい反組合的行動が始まってから1周年という好ましからざる記念日だ。弾圧に終止符を打つためにハンストが計画されている。昨年7月18日の暴力事件でマルチ・スズキ・インディア・リミテッド(MSIL)マネサール工場の管理者が死亡したあと、147人の労働者がグルガオン刑務所に収監され、今なお保釈されていない。さらに66人の労働者に保釈の認められない逮捕状が出ている。2,300人が失業し、この1年、数千世帯が経済的・情緒的に荒廃した状態に置かれている。
マルチ・スズキ労組(MSWU)の総会は6月23日、途切れない闘争と連帯行動の末に、正当な権利の主張に対する不公正な迫害に抗議することを決定した。「政府に私たちの意見を聞かせるために、この日にマネサールで無期限の座り込み抗議デモとハンストを開始する。労働者、組織およびすべての社会階層に対し、この日にマネサールで私たちに合流するとともに7月18日まで全国で連帯行動を組織し、労働者と他の社会階層が団結して声を上げられるようにすることを訴える」とマルチ・スズキ労組は言う。
ハンストに関連する要求は以下の2点である。
1. 逮捕された労働者・活動家の釈放(グルガオン刑務所の147人、カイタール刑務所の10人)
2. 3工場で解雇された労働者全員の復職――マルチ・スズキ・マネサール工場(常用労働者546人と契約労働者1,800人)、スズキ・パワートレイン工場(2011年のスト以降SPIEU会長を含む3人)、スズキ・モーターサイクル工場(2013年6月11日に解雇された書記長を含む労働者2人)
このハンストは、労働者が屈することなく資本家の傲慢とその言いなりになっている州を公然と非難し、異議を唱え続けている粘り強い断固たる闘いの1周年でもある。
詳しくは、6月27日に国際労働権委員会(ICLR)が発表した報告書『脅威の商人:インド新工業地帯での労働者弾圧~マルチ・スズキ・インディア・リミテッドにおける労働者・労働組合の権利侵害』(http://ntui.org.in/files/reports/Merchants_of_Menace.pdf)を参照。
アゼルバイジャンの組合、今後の共同作業めぐり協議
2013-07-09
インダストリオール・グローバルユニオンは6月27~28日、アゼルバイジャンの加盟組織向けにワークショップを開催、労働組合指導者、組合役員、組合支部長を含む30人の労働組合員が参加した。
アゼルバイジャンでのワークショップはインダストリオール・グローバルユニオン結成以来初めてで、モスクワ地域事務所のバディム・ボリソフが開催した。ボリソフはインダストリオールの近況と主な活動を説明し、加盟組織が各部門の社会経済情勢について発表した。
参加者の1人が述べたように、アゼルバイジャン共和国地域産業・公共サービス労組(ARTULIPSW)は「灰の中から復活」しなければならない。公共サービス省の解体と大規模民営化を経て組合員数が激減した。地方自治体は組合活動への干渉によってこれに加担、組合員数は12万人から2万2,500人に減少した。同労組は大幅に弱体化したため、地域機構を放棄して地域代表制度を創出せざるを得なかった。金属労連は、少ない政府契約、老朽設備、工場での生産を妨げる役所の煩雑な手続きの問題を提起した。一般に、アゼルバイジャンの金属部門は拡大傾向にあるが、機械エンジニアリングは衰退しており、エンジニアリング工場が郊外に移転している。「企業はすぐに工場を取り壊したが、再建にはより長い時間がかかる」とアリ・グムバトフは述べた。その結果、金属労連の組合員数は5万人から1万人に減少した。金属労連は組合費の振り込みを拒否する使用者と闘い、訴訟を起こしたが、組合費に関する情報の不足が原因で敗訴した。しかし上級裁判所で勝訴し、使用者は4万ユーロの支払いと訴訟費用1万ユーロの補償を余儀なくされた。
石油・ガス産業労組指導者のザハンジル・アリエフは、しばしば解雇と組合員数減少を招くリストラの問題を指摘した。社会サービスの外部委託も、この傾向を助長している。国営石油会社は外国資産購入後、実質的に多国籍企業になった。アゼルバイジャン国外の事業も利益の一部を奪っている。
発電所・電子技術産業労組(ELEKTRO-IS)のラフィグ・イルダロフ会長が、アズテプロエネルゴ社の問題を取り上げた。同社経営陣は組合活動に干渉し、労働者にELEKTRO-IS脱退声明への署名を強制した。しかし同労組が抵抗して中央委員会が介入した結果、支部は救われた。
ワークショップ参加者は、さらに次のようなインダストリオール活動が必要だと述べた。
●ワークショップと「トレーナー訓練」プログラム
●国外からの参加者を招いた部門ワークショップ
●ジェンダー・若年者問題に関するワークショップ
●各国労働協約データベース
●訓練資料データベース
●DVDによる訓練プログラム
●アゼルバイジャンで活動を開始する特定企業に関する情報
●インダストリオールにおけるエネルギー部門の活性化
グルジアの組合、組織化と工場レベル交渉に焦点
2013-07-09
インダストリオールは6月13~14日、グルジア・コブレチの連帯リゾートで団体交渉ワークショップを開催、加盟組織から30人の組合指導者と活動家が参加した。バディム・ボリソフCIS諸国代表がインダストリオール・グローバルユニオンの歴史について話し、インダストリオールの旗を加盟組織に示した。参加者は工場の状況を共有した。
最も厳しい状況にあるのはグルジアン・マンガンで、先ごろ組合が結成されたものの、使用者の承認を得るに十分な組合員数を獲得するに至っていない。この工場には3つの組合があり、うち1つは経営側が結成した組合である。小規模グループでの活動で、参加者は組合員数の増加を目指す具体的措置について議論した。このワークショップでは双方向訓練技術を利用し、まず小規模グループで生産問題について議論したあと、参加者全員による団体交渉のロールプレイングゲームが行われた。ワークショップでは、グルジアン・マンガンで組合活動家向けに内部組織化訓練を行う必要のあることが強調された。
エレクトロラックス、タイで組合幹部の完全復職を誓約
2013-07-04
インダストリオールとIFメタル、エレクトロラックス経営陣は、停職中の組合幹部の完全な復職と訴訟の取り下げについて追加協約を締結した。ここ数カ月、インダストリオール・グローバルユニオンはスウェーデンの加盟組織IFメタルとともに、労使紛争が行き詰まったエレクトロラックス・ラヨーン工場で、停職中の組合幹部の完全な復職をはじめとする公正な解決を積極的に要求してきた。
エレクトロラックスとの長く厳しい交渉の末、インダストリオール・グローバルユニオンとIFメタル、エレクトロラックス経営陣は6月28日、エレクトロラックス・タイ労組(ETWU)とラヨーン工場経営陣の双方にとっての障害を克服する追加協約を締結した。この追加協約は以下のとおり定めている。
●会社側は、申請者が署名した合意済みの復職申請書の受領により、組合員に対する係争中の訴訟を直ちに取り下げる。
●すべての当事者は、ソーシャル・パートナー間における社会的対話と成熟した労使関係の発展に貢献し、ラヨーン工場で労使双方を支援するために合同訓練を行うことを約束する。
IFメタルと旧IMF、タイの加盟組織TEAMは2010年にラヨーン工場の組織化に積極的に取り組み、その後間もなく労働者の利益を代表するためにETWUが結成された。インダストリオールとIFメタルは今後も労働者と組合幹部を支援し、組合活動を活性化して工場で団結を強化していく。
ルノー、ルノー・グループ従業員代表委員会およびインダストリオール・グローバルユニオンがグローバル枠組み協約を締結
2013-07-03
ルノー・グループとルノー・グループ従業員代表委員会、インダストリオール・グローバルユニオンは2013年7月2日、グローバル枠組み協約「持続可能な成長と開発に向けた協調」を締結した。
責任ある社会的対話の成果であるこの協約は、2004年10月の「従業員の基本的権利に関する宣言」に続くもので、新しい社会的・経済的要求に対応するために同宣言を改善し近代化している。
この協約で当事者は、以下の5大行動分野に取り組んでいる。
●基本的社会権の尊重:2004年の宣言署名時の約束を更新・強化
●従業員に対する社会的責任:社会的対話、安全衛生方針、仕事と技能の管理、報酬・社会的保護、多様性の促進を通じて表明
●ルノー・グループが拠点としている地域社会に対する責任:教育プロジェクトの支援、若年者が自動車産業で職業的な足掛かりを得るための援助、交通安全の促進等
●サプライヤーおよび下請業者との関係:基本的権利の尊重を基準に選定
●環境フットプリントの削減:製品・サービスのへの需要と環境保護との調和、全社的な環境管理の向上
ルノー・グループ、ルノー・グループ従業員代表委員会およびインダストリオール・グローバルユニオンはともに、グローバルな競争環境において、経済実績と社会開発が企業の持続的成長にとって重要な相互依存要因であると確信している。
ルノー・グループのマリー・フランソワ・ダムザン人事担当執行副社長は次のように語った。「企業の社会・環境責任に対するルノーの取り組みを反映する協約を歓迎する。この協約は国際レベルで20年以上かけて確立された責任ある社会的対話の成果だ」
ユルキ・ライナ・インダストリオール・グローバルユニオン書記長は次のように述べた。「この協約は(特に結社の自由に関する)基本的人権、安全衛生、訓練および環境の分野で大幅に改善されている。インダストリオールは、サプライヤーや下請業者における権利の向上と、全世界での社会的対話の促進に対するルノーの強力な取り組みを歓迎する」
ルノー・グループ従業員代表委員会のジョセリーン・アンドルー事務局長はこう述べた。「私はルノー・グループ従業員代表全員を代表して、この協約に署名する。誇りを感じずにはいられない。この協約は数カ月に及ぶ議論の成果であり、成熟した労使対話を象徴している。協約の実施は当社と従業員の発展・成功を促す強力な手段になると確信している」
インダストリオール、ルノー・グループとGFA締結
2013-07-03
インダストリオール・グローバルユニオンとルノー・グループ、ルノー・グループ従業員代表委員会は、労働者の権利と持続可能な開発の促進に共同で取り組む。
2013年7月2日にパリで締結されたグローバル枠組み協約(GFA)は、2004年10月2日付の「従業員の基本的権利に関する宣言」に続く措置である。調印式は、ちょうど今年20周年を迎えたグループ従業員代表委員会の年次会合で執り行われた。
新協約は、結社の自由と中立性を含むILO労働基準に対する同社の取り組みを強化しており、特に技能、訓練、安全衛生、多様性に関する大幅改善をいくつか盛り込んでいる。サプライヤーと下請業者の責任に関する文言が著しく強化され、基本的権利の尊重が選定基準として確認された。また、環境保護と持続可能な開発に関する新しい約束も盛り込まれ、実施とフォローアップに関する条項が改善されている。GFAの効果的な実施を監視するために、インダストリオール代表、経営側代表および従業員代表委員会メンバーから成る委員会が設置された。
さらに協約原文は、将来インダストリオールと取り決められる他の主題に関するグローバル協約への道を開いている。ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は2004年の宣言の大幅な改善と、交渉プロセス全体に行き渡っていたオープンで建設的な雰囲気を称賛した。書記長は共同プレスリリースで次のように述べた。「この協約は(特に結社の自由に関する)基本的労働権、安全衛生、訓練および環境の分野で大幅に改善されている。インダストリオールは、サプライヤーや下請業者における権利の向上と、グローバル・レベルでの社会的対話の促進に対するルノーの強力な取り組みを称賛する」。ルノー・グループのマリー・フランソワ・ダムザン人事担当執行副社長は次のように語った。「企業の社会・環境責任に対するルノーの取り組みを反映する協約を歓迎する。この協約は国際レベルで20年以上かけて確立された責任ある社会的対話の成果だ」。ルノー・グループ従業員代表委員会のジョセリーン・アンドルー事務局長も満足の意を表した。「この協約は数カ月に及ぶ議論の成果であり、成熟した労使対話を象徴している。協約の実施は当社と従業員の発展・成功を促す強力な手段になると確信している」
ルノー・グループは、3つのブランド(ルノー、ダキア、ルノーサムスン自動車)で車を製造し、1999年から日産と提携している。118カ国38カ所に生産拠点を展開し、世界中で12万7,000人を雇用。2012年にモロッコのタンジールに工場を開設し、2015年までに約6,000人を雇用すると予想される。
この新協約は、グローバル・レベルの定期的な社会的対話の確立により、世界的交渉につながる建設的な労使関係の実現を求めているインダストリオール・アクション・プランの流れを汲んでいる。