インダストリオール、ボスニア・ヘルツェゴビナにおけるミッタルの給料未払いを非難
2013-07-26
コークス化学製品会社GIKILが賃金を支払わずに組合を攻撃しているため、インダストリオール・グローバルユニオンはボスニア・ヘルツェゴビナのルカバツ市で加盟組織を支持して介入した。
プラモード・ミッタル傘下のイスパット・グループは、数カ国で社会的混乱を引き起こした過去がある。ここ5年間に同社がナイジェリア、リビア、ブルガリアで取った行動は、従業員と地域社会、進出先の法律・経済を一貫して完全に無視している。例えば、最大7カ月にもわたって賃金を支給せず、多くの労働者を自殺に追い込んでいる。同社は設備を分解して輸出していることでも知られる。
イスパット・グループの子会社グローバル・インフラストラクチャー・ホールディングスは、昔からボスニア・ヘルツェゴビナで非良心的な行動を取ってきた。同社は北部のルカバツ市にあるコークス化学製品会社GIKILの少数株主だ。GIKILは中欧、トルコおよびインドで不可欠な製鋼燃料コークスを販売している。
この会社は地元のトゥズラ県が過半数の67%を所有しているが、工場を経営しているのはグローバル・インフラストラクチャー・ホールディングスである。同社はルカバツでも例のごとく、法律と1,000人の従業員を繰り返し完全に無視している。
度重なる賃金不払いで、特に経営側が一方的に最低賃金以下に大幅減給している中で、GIKIL操業開始後の10年を通じて労働者は受け入れがたい状況に置かれてきた。
GIKIL経営陣は現在、現地の独立化学・非金属労組でインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織のFBIHに対する威嚇をエスカレートさせている。経営陣は6月21日にルカバツの上級社員60人に書簡を送り、同労組を脱退して他の労働者にも脱退を促す模範を示すよう強く求めた。
GIKIL労働者に対する圧力強化の直接の理由は、1億8,000万兌換マルク(9,200万ユーロ)の債務だ。しかし、この債務は人為的なものであり、非常に疑わしい取引によって生じた。GIKILは、同じ持株会社の別の子会社(グローバル・インフラストラクチャー・ホールディングス所有のステンコム)から、高価格で長期にわたって石炭を購入する契約を結んだのである。
インダストリオールはボスニア・ヘルツェゴビナの地方・国家政府に提訴している。
ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長はクマール・ナスGIKIL最高経営責任者に書簡を送り、以下のとおり確認した。
「私たちは、加盟組織である独立化学・非金属労組FBIH(カタ・イベルジク会長)を断固支持しており、御社経営陣が速やかに行動して組合パートナーと誠実な社会的対話に入り、虐待的な給与不払い慣行を解消し、組合脱退を求めて組合員に圧力をかけるのをやめ、ステンコムとの詐欺的な取引によって生じた人為的な金融債務を解決する方策を見つけるよう求めます」
インドでマルチ・スズキ労働者の闘い続く
2013-07-22
インドのマネサールで投獄されているマルチ・スズキ労働者147人と連帯して、大集会が開かれている。ハリヤナ州政府は7月18日、500人の平和的なデモ参加者に対して1,000人もの警察官を配置した。
労働者はデモ終了後に穏やかな行進を計画していたが、警察によって強制的に阻止された。
この抗議行動には、主要労働組合や学生組織の代表、学者、社会運動家をはじめとする関係者が参加した。主な参加組織は、全国労働組合イニシアティブ(NTUI)、インド労働組合センター(CITU)、全インド労働組合会議(AITUC)、全インド労働組合中央評議会(AICCTU)、Jan Sangharsh Manch(JSM)、Krantikari Naujawan Sabha(KNS)、インド学生連盟(SFI)など多数に上った。
ヒーロー・モーターズ、スズキ・パワートレイン、IGL、ネロラック・ペイント、リコ・オートなどの労働者や組合指導者が積極的にデモに参加。2012年7月18日に起こった事件の公正な調査、逮捕された労働者の釈放および解雇された労働者の復職を要求しているマルチ・スズキ労組組合員の闘争との連帯を主張した。資本家および共謀する州とのこの闘いは、労働者階級の民主的権利を支持するうえで重大な転機である。
「147人の同僚がグルガオンのボンジ刑務所に、10人がカイタール刑務所に投獄されてから1年が経ち、66人の少年に保釈の認められない逮捕状が出ている」とデモ参加者のラジパール・ゴウデは言う。
この事件は経営側が組合つぶしを狙って計画した陰謀であり、アブニシュ・クマール・デブ人事担当部長の死が意図的に労働者のせいにされた、と彼は付け加えた。
インダストリオール・グローバルユニオン代表のSM・ファヒムディン・パシャ氏が、デモに参加して連帯を表明、参加者全員にマルチ労働者を支持してレイバースタートのキャンペーンに加わるよう求めた。
マルチ労働者はキャンペーンとデモを継続しており、Nayya Adhikar Manch(NAM)の旗のもと7月20日にカイタールで再び結集し、要求が満たされるまで闘い続ける。
トルコの鉄鋼労働者7,000人がスト
2013-07-22
トルコのインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織、鉄鋼・金属製品労組(チェリク・イス)は先週、2大製鉄会社で組合員7,000人によるストに入った。
チェリク・イスは、トルコ最大の総合鉄鋼工場イスデミールで労働者を組織化している。6カ月以上に及ぶ労働協約交渉を経て、労働者は先週、スト実施を決定した。チェリク・イスによると、同労組は交渉全体を通じて誠意を示したが、経営側の非妥協的な行動を受けて最終的にスト決行に至った。
労働者5,300人中5,000人がストに参加しており、工場の生産活動は完全に停止。労働者の家族が工場前に集まり、支援を表明している。経営側による妨害に負けず、チェリク・イスは、スト参加者が適切な雇用保障と公正な給与を獲得するまでストを続けると言う。同時に、チェリク・イスは同じ市で2回目のストを開始し、ロシア系大手鉄鋼・金属会社MMK(マグニトゴルスク鉄鋼工場)の子会社で1,800人の組合員が参加している。
MMKの労働者は少し前にチェリク・イスに加入した。裁判所と役所の複雑な手続きにを経て、労働社会保障省はようやく団体交渉認証書を発行した。しかし、労働条件改善をめぐる団体交渉で合意に達しなかったため、チェリク・イスの組合員は7月21日にストに入った。
ユルキ・ライナ書記長は、アリ・チェンギス・グール・チェリク・イス会長宛のメッセージで次のように述べている。
「インダストリオール・グローバルユニオンは、労働・生活条件の改善を求めて闘うトルコの鉄鋼労働者7,000人のストに敬意を表し、すべての加盟組織(特に鉄鋼部門)に皆さんとの連帯を表明するよう促しています」。
チェリク・イス(celik@celik-is.org)に支援を表明して連帯メッセージを送るとともに、インダストリオール・グローバルユニオン(press-news@industriall-union.org)に写しを送付のこと。
インダストリオール、インド・プネーでオートバイ労働者のストを支援
2013-07-18
インドのプネーのチャカンにあるバジャジ・オート工場の労働者は現在、新しい労働協約で適正な雇用条件を求めるストの4週目に入っている。契約労働者・臨時労働者・訓練工600人を含む1,500人の従業員が、インダストリオール・グローバルユニオンの全面的な支援を受けている。
インダストリオール加盟組織のVishwa Kalyan Kamgar Sangathan(VKKS)は、プネー郊外アクルディのバジャジ・オート事務所前でスト参加者800人による抗議行動を組織している。
VKKSはバジャジ・オートの公認労働組合交渉パートナーとして2010年5月21日に9カ年の賃金協約を締結し、3年ごとの定期的な賃金の見直しと改定に合意した。バジャジ経営陣は、現行賃金協約の見直しとVKKSが提出した要求をめぐる協議を拒否した。
このストで生産台数が少なくとも2万5,000台減少した。経営陣はアウランガバードの姉妹工場に生産を移転し始めており、スト違法宣言を求めて労働裁判所に訴えた。
7月14日正午にプネーのカンドバ寺院ホールでバジャジ・オートの労働者と家族の大集会が開かれた。労働者の家族が大勢参加し、スト支持を表明。この集会では女性たちが演説し、連帯と支援を明確に打ち出した。特にインダストリオール加盟組織VKKSのパワール会長、スドハシャン・ラオ・インダストリオール地域書記も演説した。
ラオ・インダストリオール地域書記は、バジャジ経営陣の労使関係を批判するとともに、現行賃金協約に沿った賃上げと利益分配に関する誠実な交渉により、速やかに争議を解決するよう要求した。
パワール会長は、工場の財務業績が絶好調であることを踏まえて、労働者の公正な給与を要求している。
労働省は、組合の苦情を受けて工場の作業場を検査し、訓練工と新入社員がストに参加している正規労働者の仕事を遂行していることを確認した。スト実施中に正規労働者の代替労働者を雇うことは不当労働行為である。したがって労働省は、経営陣が不当労働行為を犯していると判断し、理由開示通知を発行した。