アルコアの組合ネットワーク、工場閉鎖と闘うイタリアの労働者を支援
2012-09-06
インダストリオールのアルコア・グローバル組合ネットワークは、イタリア・ポルトベスメ工場の未来を確保するために闘っている労働者への支援を約束した。この工場で労働者を代表する組合は、労働者の雇用を維持する方法を見つけるために24時間とおしで取り組んでいる。
アルコアが今年すでに工場閉鎖の決定を発表し、工場の一部の稼働停止に着手する意向を表明したにもかかわらず、組合側は会社の計画をとりあえず阻止することに成功し、閉鎖に代わる解決策を探し求めている。現在、工場の潜在的購入者探しに努力を傾けており、スイス企業のグレンコアと協議を進めている。この努力の結果、アルコアは労働者全員を年末まで雇用し続けることを約束した。
工場の先行きは絶望的というわけではなく、操業を継続させようとするイタリア国内での試みは、他のヨーロッパ諸国の状況を参考にしている。イギリスでは、組合が所有者タタ・スチール・グループによる閉鎖の脅迫に負けず、ティーズサイド工場の操業継続に何とか成功した。イギリスの組合はSSIタイへの売却を監督し、現在も操業が続いている。イタリアの組合も、工場の操業を維持する救済策をまとめることができると希望を持っている。
アルコア・グローバル組合ネットワークはポルトベスメの状況を注意深く監視しており、ネットワークを構成する組合はイタリアの労働者による闘いへの支援を約束している。エネルギー価格の高騰が閉鎖の大きな原因の1つに挙げられており、労働コストが固定費総額に占める割合はごくわずかだ。
オーストラリア労組(AWU)はオーストラリアで同様の状況に直面した際、ポイントヘンリー製錬所の操業を続けさせるために積極的に働きかけ、4,200万オーストラリア・ドルの救済策の取りまとめに成功、おかげで工場は救われた。
AWU全国オルグのリーアム・オブライエンは次のように述べた。「アルミニウム労働者が厳しい状況に置かれている今、各国政府がアルミ産業の未来を確保するために必要な支持を表明し、雇用を支える強力な産業政策を策定することが不可欠だ」
アルコア最大の組合である全米鉄鋼労組(USW)も、イタリアの組合による闘いへの支援を約束している。ジム・ロビンソンUSW第7地区責任者はこう語った。「私たちはアルコア・イタリアの状況を注意深く監視しており、工場を引き続き稼働させるための組合の取り組みを支援している。USWとアルコアのUSW組合員は、この闘いにおいてイタリアの労働者と連帯する」
アルコアは31カ国で事業を展開しており、事業本部はペンシルベニア州ピッツバーグにある。インダストリオール・グローバルユニオンのネットワークは、同社の株主総会の前日に会合を開く戦略を立てている。