金属労協「結成50周年記念レセプション」を開催
2014年9月2日晩、国内外関係者600人が参加、50周年を祝う
金属労協は2014年9月2日、東京・高輪で開催した第53回定期大会に引き続き、毛利衛氏(宇宙飛行士/日本科学未来館館長)を講師として「文化としての科学技術、宇宙からの視点」をテーマとする「結成50周年記念講演」の後、結成50周年記念レセプションを開催した。同レセプションには、大会代議員をはじめ、各産別・単組役員、顧問、役員OB、国内外関係者など約600名が出席し、金属労協(JCM)結成50周年を祝い合った。
浅沼新事務局長の司会の下、冒頭、「金属労協50年の歩み」DVDを上映し
た後、主催者を代表して、相原康伸議長が挨拶に立ち、「金属労協は、国際労働運動の推進、金属産業に相応しい基本的労働条件の確立、政策制度課題の改革、改善、労働人材の育成などに取り組んで参りましたが、本日ここに、結成50周年を迎えることが出来ましたのは、連帯する国内外の多くの仲間の皆さん、関係する諸団体の皆様方のご支援の賜物です。心より感謝申し上げます。また、先人のご努力、ご尽力に改めて、敬意を表します」等と述べた。→相原議長挨拶要旨
つづいて、来賓挨拶に移り、最初に、古賀連合会長が挨拶に立ち、ちょうど10年前の結成40周年の時に議長を務めた時のことを振り返り、その時新任の議長として、「すべての事柄を従来の枠組みの中で考えるのでは無く、新しい道を開拓するために、私たち自らの力と知恵を結集して、そして困難を乗り越えることが私たちの責任ではないか。」ということをお伝えしたことを思い出した。今それに付言することがあるとすれば、それは、「私たちの道はこれからもっと困難になるかも知れないが、私たちが新しい道を切り開くという覚悟と情熱を持ち、そしてお互いに信頼と共感を創り出す、真の対話によって、小さな運動を大きな運動に仕上げていく、そのことだけは大事だと考えている。どうか50年の歴史を刻まれたJCMのますますのご発展を祈りたい」と述べた。
つづいて、インダストリオールのフーバー会長が挨拶に立ち、「JCM は常に、インダストリーオール・グローバルユニオンにとってのみならず、加盟各組織にとっても、国際活動の中で重要な、そして信頼のおけるパートナーであります」と述べた後、「日本の金属産業労働組合の50年間を振り返りますと、良い時期も悪い時期もありました。難しい時にこそ、組合運動発展のために画期的な戦略を打ち出すことが重要になりますが、皆様はそれに成功されたと思います。これからの50年も、その成功が続くことを願っております」と結んだ。→フーバー会長挨拶要旨
つづいて、厚生労働省を代表して村木事務次官が挨拶に立ち、「東京オリンピックの年に結成された金属労協は、日本の成長とともに金属労協は歩んでこられた。金属労協は、日本の中で中核的役割を果たされてきただけではなく、先ほどフーバー会長も言われたように、国際的にも大変大きな役割を果たされてきた。改めてこの50年間の金属労協の活動の歴史に敬意を表したい。金属労協は、『民間・ものづくり・金属』という視点を基本にして進まれてきました。この基本はこれからも日本の強みとして維持しつづけるべきと考えている。いろいろな国を見ますと本当に日本の良好な労使関係は、日本の財産であることを実感します。金属労協の今後のますますのご発展を祈ります」等と述べた。
つづいて、経団連の宮原副会長が挨拶に立ち、「金属労協が結成された1964年は、高度経済成長が始まって10年、東京オリンピック開催の年でもありました。その後の日本経済は、金属産業に牽引されて成長してきたわけでありまして、金属労協がわが国経済の発展と円滑な労使関係の構築に果たしてきた役割は大変大きなものがありました。金属労協の皆さまと意見交換を行ないますと、お互いの課題認識がほぼ一致していることをいつも実感いたします。労使が共通の認識に立ちながら課題の克服に向けて共同で取り組むことができるのは、日本の良好な労使関係があればこそであります。近年、日本企業が多く進出しているアジア諸国を中心に、労使で話し合いすらできないまま、労使紛争となるケースが増えていますが、こうした問題についても、金属労協は積極的にその解決に努めておられます。くわえて、インドネシアをはじめ現地の労使を招いてのワークショップを開催するなど、未然防止にも取り組んでおられることに、あらためて敬意を表したいと思います。金属労協がアジア地域はもちろん、国際労働全体においても中心的組織として、さらに活動を展開されることを期待しております。経団連としましても、金属労協の皆さまと相互理解を深め、信頼関係をより強固にして、日本経済の持続的な成長の実現に向けて取り組んでまいりたいと思います。最後に、金属労協が今後ともわが国のモノづくり産業の基盤をより確かなものとしていくため、さらに飛躍されますことを祈っています」等と述べた。
つづいて、政治顧問を紹介した後、民主党の海江田代表が挨拶に立ち、「まずもって金属労協の50周年を心からお祝い申し上げます。また民主党の中心的議員の皆様を政治顧問に抱えておられる金属労協の皆様に心から感謝申し上げます。日本の経済を支えるものづくり産業の労働者を抱える金属労協が、これからも春闘をはじめ、あらゆる面で働く者の立場からリーダーシップを発揮され、発展していかれることを祈ります」等と述べた。
次に、結成50周年を祝い、三役、顧問、政治顧問、役員OB、来賓代表による鏡開きを行った。つづいて、西原前議長の音頭で、金属労協の結成50周年を祝って全員で乾杯をした。この後、歓談に移り、各テーブルで金属労協結成50周年の想い出話に花を咲かせた。
中締めの挨拶を有野副議長が行い、「皆様のおかげで金属労協50周年の節目をこのような形で飾ることができました。この50年の歴史を築いていただいた歴代の議長の皆さんに心から感謝申し上げたい。また、その方達を支えたその時々の組合の職場の皆さんにも特に感謝申し上げたい。また、今回退任された西原議長、若松事務局長にも間違いなく歴史に残る頁を綴っていただいた。改めて感謝申し上げたい。こういう節目で歴史を振り返ることは本当に大事なことだ思う。ここに集まられた皆さんだけでなく、是非組織で金属労協の50年を振り返り、新たな一歩を歩んでいきたい」等と述べた。最後に、結成50周年を節目に、更なる前進を誓い、全員で三本締めをして、閉会した。