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《自動車総連》現行水準の下支えを図るべく、賃金カーブ維持分確保に徹底的にこだわる姿勢を示す方針構築へ
自動車産業の状況について
自動車産業は、東日本大震災やタイの洪水被害からの挽回に加え、エコカー補助金の効果もあり、本年1-8月の国内生産・販売は総じて好調であり、決算を公表する完成車メーカー11社の中間決算も、ほとんどの企業で増収増益となり、通期見通しについても、新興国での販売増などにより、多くの企業で増収増益となっている。
しかしながら、足元の国内生産については、エコカー補助金の終了による需要の反動減に加え、中国でのデモによる生産減、欧州における構造的な問題などにより9月以降は、前年同期比25%減となっており、先行きが懸念される状況にある。さらに、1ドル=80円前後という定着している超円高は、各社の収益を単に圧迫するだけでなく、国内生産の国際競争力を一段と低下させており、輸出分の生産の海外シフトや部品の現地調達の拡大を一層加速させ、国内空洞化、ひいては、国内の雇用喪失をも加速させることになり、国内を事業基盤とする中小部品メーカーほど、より大きな打撃を受けるものと想定される。
こうした産業情勢を踏まえ、今次取り組みにおいては、産業のおかれた状況を真摯な労使協議を通じて確認するとともに、「人への投資」を通じた働く者の生活の安心・安定の実現に向けて、最大限の努力をしなければならない。加えて、職場で働く者の一人ひとりの成長機会を創出し、賃金・労働条件の底上げに努め、人材力・職場力に一層の磨きをかけ、自らの手で自動車産業を守り、国際競争に勝ち抜いていかなければならないと考えている。
そうした認識の上で、自動車総連としての意見を2点申し上げたい。
賃金について
まず、賃金について、賃金の取り組みに関する今回の金属労協の考え方や具体的な方針については、賛同します。
自動車総連としても、日本が長期化するデフレから脱却し、自立的・持続的な成長を図っていくためにも、「人への投資」を強く求めていくことが重要であると考える。
今後、産別としての具体的な要求方針を詰めていくが、2013年の取り組みでは、上部団体の方針の趣旨をしっかりと踏まえ、「現行水準の下支え」をはかるべく、「賃金カーブ維持分の確保に徹底的にこだわる」姿勢を示す方針を構築していきたいと考えている。
そして、「賃金水準の底上げ」を図るべく格差是正など「賃金改善」に取り組もうとする組合に対しては、取り組みの支えとなる方針とすることも重要だと認識している。
非正規労働者の取り組みについて
次に、非正規労働者の取り組みについて申し上げたい。自動車総連としても、法令を順守する事はもとより、同じ職場で働く仲間である非正規労働者に対する関与・対応力を高める取り組みを積極的に進めていきたいと考えている。
具体的な方針については、今後、金属労協の基本構想の考え方や非正規労働者の雇用状況や課題の幅、高年齢者雇用安定法や労働契約法などの法改正も踏まえ、さらに議論を深めていき、加盟組合にとって最大限の取り組みができるよう、産別としての要求基準を作り上げていきたいと考えている。
《電機連合》ものづくり産業の競争力強化と雇用の確保と生活の安定を図るには「人への投資」によりデフレ脱却図り、好循環につなげる必要がある
賃金要求について
まず、1点目は「賃金要求」についてである。
現在、私たち電機産業を取り巻く環境としては、2012年度期首時点では業種・業態によりバラツキはあるものの、全体的には震災前の2010年度並みの業績回復が見込まれていた。しかしながら、超円高の継続や欧州債務危機、新興国の景気減速、エネルギー価格の高騰などに加え、中国への輸出減少と現地での販売不振の影響により、先行きの不透明感が増してきており、中間決算時点では売上または利益の通期見通し額の下方修正を行った企業が相次いでいる。また、グローバル競争が激化する中で、新興国への取り組みの遅れや近隣諸国の技術・企画力の向上による相対的な国際競争力の低下からも苦戦を強いられている。特に、テレビや半導体といった事業においては、生き残りをかけた構造改革を迫られており、雇用も失われつつある厳しい状況にもある。
それだけに、「ものづくり産業」の競争力を強化し、雇用の確保と勤労者生活の安定を図るためには、「人への投資」によりデフレからの脱却を図り、日本経済の成長軌道を取り戻すという好循環に繋げる必要がある。その観点から、「すべての組合で賃金構造維持分を確保し、賃金水準を維持する」という金属労協(JCM)の方針に賛同するものである。グローバル競争下で総額人件費の抑制の必要性を訴え、定期昇給にさえ疑問を呈してきた経営側の姿勢に対し、交渉は厳しいものとなることが想定されるが、賃金水準の維持は組合員の生活を維持することに加え、日本経済の回復に寄与する重要な取り組みであることを認識し、電機連合として、金属労協の方針に沿った取り組みを推進してまいりたい。
一時金について
2点目は、「一時金」についてである。
一時金については、電機連合としても従来の考え方である「業績に見合った一時金水準の確保を目指し、産別ミニマム4カ月を確保したうえで、5カ月分を中心にした取り組み」を推進する。しかしながら、リーマンショック後に一時金水準が大きく低下し、その後回復は見られるものの、組織内でも依然として4カ月を下回る組合が少なからずあるのが実態である。一時金は年間を通した生活費の重要な要素であり、4カ月はその中の固定的な支出に該当する部分である。このことをあらためて強く認識しながら、交渉を通じて粘り強く訴え、ミニマムとしての4カ月の確保を図るなどの取り組みの強化が必要と考える。
政策・制度の実現に向けた取り組みについて
3点目は、「政策・制度の実現に向けた取り組み」についてである。
国内ものづくり産業の現状を見ると、生産拠点の海外進出が加速し、その内容も戦略的なものにとどまらず、円高や不安定な電力供給、エネルギー価格の高騰など事業環境の悪化に伴い、生き残りをかけて海外進出を余儀なくされることも憂慮されている。一企業の努力も限界になりつつある中で、国内生産拠点の維持や新規事業の創出による雇用の確保のためには、産業政策の取り組みの重要性が従来以上に増してきているものと認識している。
電機連合としても、今春闘における労使交渉を通じて産業の持つ課題の共有を図り、政策・制度の実現、とりわけ産業政策の強化に向けた取り組みを推進する方針を掲げております。金属労協の闘争方針にある「政策・制度課題の取り組み」の内容については、まさしく思いの同じくするところであり、JCMとしての課題解決に向けた取り組みの一層の強化と指導性の発揮を要望する。
衆議院選挙に向けての取り組みについて
最後は、衆議院選挙に向けての取り組みについてである。
ご承知の通り、今年になって労働者保護の観点から三つの労働関係の法律が改正された。これは、これまでの自民党政権では成しえなかったことであり、民主党政権だからこその成果だと受けとめている。このことは、私たちと考えを同じくする政党が政権を担うことが、私たちの労働条件の向上につながる近道であることを示しているし、この状態を継続するためには、民主党が引き続き政権運営を担うことが必要となる。残された時間は少なく、置かれた状況は大変厳しいと言わざるを得ない状況ではあるが、電機連合としても組織内候補者はもとより支援候補者の当選に向け、全力を挙げて取り組んでいくことを申し上げて、電機連合からの意見・要望としたい。
《JAM》ものづくり産業の基幹的労働者の賃金の水準を開示し、中小にも波及させていく、社会的な力となる運動推進を要望
我々の活動の大きな柱である国内ものづくり産業の維持・強化に向けた「人への投資」について、今春闘の取り組みにおける3点の意見を申し上げたい。
個別賃金の取り組みが重要
中小労働者の底上げについては、リーマン・ショック以前のように大手を中心に賃金の引き上げを相場とし、中小にも波及させていく春闘はこのデフレ状況下では難しくなった。その中においては、自らの賃金を明確にし、賃金水準額そのものを引き上げる「個別賃金の取り組み」が重要である。ものづくり産業における基幹的な労働者の賃金の水準を開示し、賃金の相場を確認していくことが、社会的な力となる運動を進めていただきたい。
原則正社員化の道筋が必要
有期雇用から無期雇用への転換ルールがスタートするが、我々ものづくりの現場では、技能の伝承や競争力の強化などを考えると原則正社員化への道筋が必要である。しかも、転換権の行使が5年を超えることもいささか長く、少なくとも3年程度での正社員への登用を考え、加えて途中入社者とすれば、できだけ早期に一人前の賃金に到達させるべきだと考える。
希望者全員が65歳まで働ける職場環境と働きがいのある賃金水準の確保を
高年齢者雇用については、希望者全員の雇用となったが、未だ制度整備が図られていない企業がたくさんある。加えて、いかに高年齢者を排除するか、あるいは未だに若年者採用に支障があると意見する経営者も多い。年金への接続はもちろんのこと、希望者全員が65歳まで働ける職場環境と生活できる賃金はもちろんのこと、モチベーションも含めた賃金水準の確保を労使で真摯に議論すべきではないかと考える。
《基幹労連》JCMの立場から国内ものづくり産業の事業環境整備に向けて強力かつ粘り強い対処を改めて求めたい
基幹労連は2年サイクルで運動を展開しており、2012年が「基本年度」として主要な労働条件全般を対象に取り組みを進めた。2013年は「個別年度」との位置づけのもと、年間一時金と格差改善を中心的な項目としながら組織化していく。
産業政策について
とりまく情勢については、JCM本部と同様の厳しい認識をもつものであり、基幹労連に関係する鉄鋼・造船重機・非鉄の各産業動向においても世界的な景気減速や経済成長の鈍化の影響を受けて、事業環境は極めて不透明な状況が続き、全般的に企業業績は低迷している。
さらに、その背景には超円高・デフレや電力問題、経済連携協定締結の遅れ等の様々な構造問題があり、生産拠点の海外移転のさらなる進行と国内における雇用の場の縮小が強く懸念されるところである。
この間、基幹労連として独自の産業政策を策定してきているが、同様の課題認識から組織内議員等を介して関係閣僚や省庁をはじめとした各種要請活動を積極的に展開することで、局面の打開に努めている。
「闘争の推進~政策・制度課題への取り組み」の中で一連の構造的課題への対応についてふれているが、JCMの立場から国内ものづくり産業の事業環境整備に向けて強力かつ粘り強い対処を改めて求めたい。
あわせて、基幹労連としても引き続き今後の産業政策の取り組みを効果的に展開していくために、間近に控えた政治分野への対応に全力をあげていく。
労働政策について
現下の難局を乗り越えるために「現場力の維持・強化」は不可欠である。その後ろ盾となるのが「職場の活力」であり、これを促進するために「人への投資」が重要である。
基幹労連は「魅力ある労働条件づくり」と「産業・企業の競争力強化」との好循環は、好不況を問わず、いかなる局面においても“揺るがない理念”と位置付けており、こうした認識のもとで今次取り組みに臨んでいく。 取り組みの方向性として、一時金水準についてはJCMの要求基準をふまえて年間5ヵ月以上を念頭に、現在検討を進めている。また、格差改善に関しては業種・業態の特性や状況をふまえた部会毎の取り組みを基本にしているが、特に「年休初年度付与日数」や「労災通災付加補償」、「時間外・休日労働割増率」については企業規模による格差を認めない項目として、共通的に取り組むこととしている。
現在、時間外割増率に関しては、一部法定割増率の適用が猶予されている。具体的には、「月間60時間を超える時間外労働に対して50%以上の割増率が適用されるが、現在中小企業を対象に適用が猶予されている」。この措置については今後取り扱いが検討されるとのことだが、猶予措置の早期解除が望まれる。この件も含め、労働条件格差の改善に向けて積極的に取り組む所存であるので、JCMには必要なサポートを要請したい。
基幹労連としては、以上の取り組みを通じて相応の一時金水準の確保と格差改善の着実な前進をはかり、働く者の安心・安定の確立に精一杯の取り組みを展開していくことを誓い、意見表明とする。
《全電線》忘れてはならない組合員をはじめとする生活者の実態踏まえ組合員の雇用の安定と生活の維持・向上に向け最大限努力
経済・情勢認識について
まず、経済・情勢認識についてであるが、電線業界においては、2012年度の銅電線需要改定見通しでは、69万5,000㌧と前年度から若干の微増と見込んでいる。しかしながら、国内外の経済動向からも、下期に向けては、不透明感があるとし、また、70万トン割れという依然として低水準な状況にある。
電線大手、上場5社の中間期決算結果についても、売上高は、4社が減収となり、経常ベースでは、3社が減益となっている。
電線産業としては、全体的にも未だ厳しい状況にあるとの認識である。このような状況での春闘への取り組みである。
春闘に取り組みにあたっての留意点
まず、取り組むにあたっては三点ほど留意点があると考えている。
ひとつは、世界経済および日本経済の現状と今後の動向。二つ目は、連合・JCMにおける、具体的な取り組み方針に対する産業実態に即した設定。そして、忘れてはならない組合員をはじめとする生活者の実態である。 組織論議として決定はしていないが、これらを十分に考慮していくなかで多面的な角度から日々状況変化を把握しつつ検討を進めていきたいと考えている。
具体的な取り組み項目について
具体的な取り組み項目では、
まず、賃金についてであるが、これまで組織内の諸会議において、取り巻く情勢、産業・企業実態やそれぞれの単組動向などの状況把握を行なうなかで検討を行っているところである。
特に「賃金構造維持分の確保」を図りながら、賃金制度上における諸課題も含め、実態に応じて条件の整う単組においては賃金改善に取り組むべく、JCM方針を踏まえながら、今後、十分な組織論議を行うなかで具体的な取り組みを決定していきたいと考えているので、ご指導のほどよろしくお願いしたい。
また、一時金の取り組みについては、生活水準の維持・向上を図るための年間賃金の一部として、組合員の生活を守る観点から主張していきたいと考え、これまでの政策を基本に十分な組織論議を加えながら決定していきたい。
さらにワーク・ライフ・バランスの実現に向けては、心身の健康保持の観点からも、長時間労働を早期に是正する取り組みが重要であると考えているが、全電線では、所定内労働時間は、世間水準にあると考えるが、所定外労働時間や年次有給休暇を含めた総実労働時間では、総じて長時間になっている。
これらの経過も踏まえ総実労働時間短縮については、有効な手段の一つである年次有給休暇の取得促進などに、積極的に取り組んでいきたいと考えている。
最後に、60歳以降の就労確保については、労働者の立場に立った労働条件の向上に向け、現行制度の内容整備・実施状況の点検など、春闘期間中も含め、各単組の実態に即し、取り組んでいきたいと考えている。
以上、電線業界の状況と春闘への取り組みを中心に考え方を述べさせて頂いたが、今後についても、組合員の雇用の安定と生活の維持・向上に向け、全電線として、JC共闘の一員として、最大限努力することを申し上げ、闘争の方針について賛成の意見とします。
●産別意見・要望に対する本部答弁●若松事務局長
例年以上に厳しい環境での賃金構造維持と人への投資継続に一致団結して取り組む
各産別より、原案三世の立場から産業の実態やJC共闘を補強する力強いのご意見をいただき、ありがとうございました。
先ほど提案したJCMの闘争方針は、加盟各産別との十分な協議のもと策定されていますし、各種会議、委員会の場でもご意見を拝聴しています。さらには、闘争の取り組み方針は議長挨拶でも触れられた通りでありますが、事務局から若干のコメントをさせていただきます。
各産別から、いただいた主な意見・要望は、1)賃金構造維持と賃金水準改善の取り組み強化、2)一時金の取り組み強化、3)非正規労働者への取り組み、4)60歳以降の就労確保、5)ワーク・ライフ・バランスや政策制度実現の取り組み強化などであります。
まずは、各産別から出された情勢報告について、改めて認識を共有しておきたいと思います。
国内にものづくり産業の事業拠点と雇用維持に向け全力傾注
超円高やデフレの進行、電力不足と料金値上げ、経済連携協定の締結遅れなど、日本経済および日本のものづくり産業にとって、生産拠点の海外移転がさらに進行し、国内の雇用の場が失われつつある、まさに危機的状況であります。
こうした状況の中にあっても、強い責任感と使命感を持って、果敢に日々の努力を続けていただいている組合員のみなさまに対し、心より敬意を表します。
国内にものづくり産業の事業拠点と雇用を維持していくため、すでにご報告しておりますが、金属労協として、円高是正やTPP参加などの政策・制度、産業政策の取り組みを積極的に推進しているところであります。引き続きこうした活動に注力することはもちろんですが、国際競争力を確保していくためには、産業労使が取り組むべき第一の課題は、多くの産別から指摘があったように、「人への投資」「人材力・職場力を高める取り組み」が重要であると考えております。
賃金構造維持分の確保と適正な成果配分
賃金構造維持分確保と適正な成果配分、賃金格差の解消、賃金水準是正を柱とする2013年闘争方針については、発言者の皆様より強い支持をいただきました。
加えて、賃金改善に取り組む組合に対する支援についても発言を頂きましたが、2011年闘争では333組合が、2012年闘争でも351組合と多くの組合が賃金改善を獲得し、JC共闘における賃金改善の取り組みも定着してきました。
超円高、デフレの継続、雇用情勢の悪化、欧州・中国情勢など、昨年のこの時期に比べて経済情勢が一段と厳しさを増す中、きわめて重みのある方針であるという認識に立って、勤労者の賃金の底上げ・底支えに向け、労働組合としての重責を果たしていかなくてはならないと考えます。
金属労協としても、来年の1月には闘争推進集会を開催し、交渉参考資料を作成していくなど、産別・単組の取り組みの後押しをすべく、最大限の力を傾注していく所存であります。
また、JAMからは、単組ごとの賃金水準や賃金構造維持分の情報開示について、ご提起がありました。JCMでは従来から、集計登録組合、中堅・中小登録組合における基幹労働者の賃金水準開示を行っていますが、2310年闘争においても、各産別の協力を頂きつつさらなる取り組みの強化を図りたいと思います。
生活給としての一時金の底支え図るべく年間協定と4カ月ミニマムを更に強化
一時金について、電機連合と基幹労連、全電線から、取り組み強化の決意が示されました。2012年闘争の一時金妥結平均は4.06ヶ月で、前年に比べ水準が上昇した組合が多かった(1001/2307組合)ものの、今後企業業績が一層厳しくなることが予測されることから、生活給としての一時金の底支えを図るべく、年間協定と4ヵ月ミニマムの取り組みを、さらに強化して行きたいと思います。
非正規労働者の来ようと労働条件の改善について
非正規労働者の雇用と労働条件の改善について、自動車総連とJAMから取り組み強化の決意が示されました。JCMとしては、労働者派遣法改正の状況などを踏まえ、いま一度「二重の不安定の解消」、すなわち短期雇用であれば直接雇用、そして間接雇用であれば長期安定雇用という考え方を強く訴えていく考えです。また、JAMから提起された3年程度での正社員登用については重要な提起であり、今後政策委員会などで十分に議論していきたいと考えます。
60歳以降の就労確保について
60歳以降の就労確保については、厳しい経済環境の中で、若い人の雇用への悪影響や、増加する高齢者に対応した職不足など、消極的な見方が色々と言われていますが、長期的な観点で見れば、高齢者の人口増大、生産年齢人口の激減に対応して、わが国の成長維持や財政の健全化、社会保障制度の維持、生活水準の維持のためには、高齢者の就労を促すことが不可欠であることは疑いありません。
将来的なエイジフリー社会も視野に入れつつ、当面は希望者全員の雇用を定着させるとともに、働き甲斐のある仕組みの構築や、生活を維持することのできる水準の確保の取り組みが必要と考えます。
その他、ワーク・ライフ・バランスの推進や、年休取得促進、時間外割増率の取り扱い改善、政策制度課題への取り組みについても、各産別の事情も勘案しながら、重点的に取り組んでいきたいと思います。
JCM傘下産別が一致団結して前向きに取り組んでいきたい
2013年闘争は、例年以上に厳しい環境での闘いになりますが、労使が長年にわたり創り上げてきた賃金構造を維持し、人への投資を継続することで、長期的な事業発展と雇用の安定に寄与すべく、JCM傘下産別が一致団結して、前向きに取り組んで行きたいと思います。
さらにはその前提として、労使が胸襟を開いて経営や雇用、労働条件などについて徹底した話し合いをすることが重要であると認識しています。
皆様方の一層のご支援とご協力をお願いし、答弁とします。